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監査不十分と2千億円の賠償請求 オリンパスの巨額損失隠しで株主(共同通信より)

監査不十分と2千億円の賠償請求 オリンパスの巨額損失隠しで株主

あずさ監査法人がオリンパスの個人株主から訴訟を起こされたという記事。株主代表訴訟のようです。

「2011年に発覚したオリンパスの巨額損失隠しを巡り、監査法人の不十分な調査が会社に損害を生じさせたなどとして、東京都の個人株主が、あずさ監査法人に対し、約2112億円をオリンパスに賠償するよう求めて東京地裁に提訴していたことが20日、関係者への取材で分かった。第1回口頭弁論は26日。」

会社からはすでに発表されているようです。

株主代表訴訟に関するお知らせ(オリンパス)(PDFファイル)

「当社は、当社の個人株主1名が、2019 年5月7日、当社の過去における損失計上先送り等の一連の問題について、当時の会計監査人であった有限責任あずさ監査法人(以下「本件監査人」といいます。)に対し、損害賠償を請求する株主代表訴訟を東京地方裁判所に提起した旨の 2019 年5月 15 日付訴訟告知書を受領いたしましたので、お知らせいたします。」

「当社の過去における損失計上先送り等の一連の問題について、当時の会計監査人であった本件監査人が、十分な調査を行わなかったこと等を義務違反として、本件監査人に対して、当社に対する 877 億 8855 万 7302 円およびこれに対する遅延損害金の支払いを求めるものです。」

当サイトの関連記事(株主からの提訴請求時)

その2(新日本監査法人への1兆円訴訟について)

会社法上、会計監査人が株主代表訴訟の対象になっていること自体おかしなことだと思います。会計監査人は、会社から独立した存在なのですから(経済的・人的利害関係は厳しく制限されている)、役員と違って、会社が会計監査人を訴えるべき場合に、なれあいによって訴えないというおそれは低いはずです。
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