会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

ライブドア本体の粉飾決算、監査役の弁護士ら「適法」

ライブドア本体の粉飾決算、監査役の弁護士ら「適法」 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

「ライブドア」が2004年9月期決算を粉飾した際、同社監査役の弁護士らが、粉飾の可能性もあるとして調査していた監査法人に、「適法」とする意見書を提出していたという記事。監査法人は意見書に従って最終的に決算を妥当と結論づけ、「適正意見」を表明したとのことです。

会計士は法律専門家ではないので、「専門家の業務の利用」として弁護士の意見を聞くことはあるでしょう。また、クライアント側の専門家を利用してはならないというルールもありません。

しかし、個々の取引が適法かどうかといった法律上の問題と、会計処理として適正かどうかは別問題であり、会計上の判断は監査人の責任で下すべきでしょう。また、会計士協会の監査基準委員会報告書でも、「専門家が会社と利害関係を持っている場合には、監査人は専門家の業務の客観性が損なわれるリスクの程度を評価しなければならない」とされているので、会社の役員でもある弁護士が認めたからといって、それを鵜呑みにすることはできないはずです。

記事に書かれているとおりだとすると、監査にも相当の問題があったと考えざるを得ません。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「会計監査・保証業務」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事