会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

監査人交代事例2件、あずさ、興亜が退任、興亜は更新辞退(2024年6月14日)

最近の監査人交代事例です(2024年6月14日発表分)。

1.ヤーマン(東証プライム)

会計監査人の異動に関するお知らせ(PDFファイル)

あずさ→Mazars 有限責任監査法人、の交代です。

「現会計監査人の監査継続年数が 17 年と長期にわたっており、会計監査人を変更することにより新たな視点での監査が期待できることを考慮し、複数の監査法人との比較検討を実施した結果」とのことです。

Mazarsを選んだ理由は...

「監査役会が Mazars 有限責任監査法人を会計監査人の候補者とした理由は、中長期的な目線での企業価値向上を目指していくにあたり、当社の今後の経営体制や事業展開を十分に理解したうえで、新たな視点に立った機動的な監査が期待できること、グローバルネットワークを有していること、当社の事業規模に適した専門性、独立性、品質管理体制及び監査報酬の相当性等を総合的に勘案した結果、当社の会計監査人として適任であると判断したためであります。」

ヤーマン24年4月期は営業利益93.2%減 ヘルスケア分野の進出も検討(WWD)

「ヤーマンの2024年4月期連結業績は、売上高が前年比25.5%減の320億円、営業利益が同93.2%減の4億円、経常利益が同82.9%減の10億円、純利益が同89.8%減の3億円だった。中国でALPS処理水の影響やRF規制によるRF搭載美容機器の安売りによる市場の混乱などの影響が残り「想定以上に落ち込んだ」(同社)。」

2.広済堂ホールディングス(東証プライム)

会計監査人の異動及び一時会計監査人の選任に関するお知らせ(PDFファイル)

興亜監査法人→監査法人アヴァンティア、の交代です。

「興亜監査法人より、契約の継続をしないとの正式な申し出を本日(6月14日)受けました」とのことです。

人的リソースを理由に、契約継続が難しいとの申出があったとのことです。また、その申出が5月下旬であり、その後も協議を行っていたため、後任は、総会で選任する会計監査人ではなく、一時監査人として選任するとのことです。

「当社の会計監査人である興亜監査法人より、重要な会計処理には十分に議論が必要であり、当社の業容拡大に伴い、監査時間が増大し、監査法人の人的リソースの関係から次年度以降の監査時間を十分確保できないリスクが生じるため、契約の継続が難しいとの申し入れがありました。

当社は体制構築のための監査報酬額のアップや監査計画などについて協議を重ね、対応策について検討してまいりましたが、合意に至りませんでした。そのため、当社監査役会は、当社の事業規模、業務内容に適した監査対応、監査費用の相当性等を検討した結果、定時株主総会後における興亜監査法人辞任後の一時会計監査人として監査法人アヴァンティアの選任を予定することといたしました。本来、株主総会で選任する会計監査人ではありますが、興亜監査法人からの上述の申し入れが本年5月下旬であり、その後も協議を行っていたことから、会社法第346条第4項および第6項に基づき、一時会計監査人を選任するものであります。なお、退任にあたり興亜監査法人からは、監査業務の引継ぎに関する協力の確約を頂いております。」

現監査人の就任年は、1991 年(当社において調査可能な範囲の情報)です。

上場会社監査事務所登録制度の影響なのでしょうか。

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