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トランプ前大統領が出廷、判事と衝突しながら不正否定 一族企業めぐる民事裁判(BBCより)

トランプ前大統領が出廷、判事と衝突しながら不正否定 一族企業めぐる民事裁判

トランプ前米大統領一族の企業による詐欺疑惑をめぐる裁判で、前大統領が出廷し、’(いつものあの調子で?)反論したという記事。

「アーサー・エンゴロン判事はすでに、一族の不動産企業「トランプ・オーガナイゼーション」が資産価値を水増しし、財務諸表を改ざんしたと認定している。裁判では、どのような罰を科すかを判断する。

原告のレティシア・ジェイムズ・ニューヨーク州司法長官は、2億5000万ドル(約375億円)の罰金と、事業に対する厳しい制限を求めている。

原告は、前大統領と息子のエリック・トランプ氏、ドナルド・トランプ・ジュニア氏、その他の一族企業の幹部らが、長年にわたって同社の資産を意図的に膨らませてきたと訴えている。被告は全員、不正行為を否定している。」

トランプの主張は...

「前大統領は、財務諸表の評価額は正しいと主張。「私の価値は財務諸表の評価額より何十億ドルも高い」とし、評価額は「非常に控え目」だと述べた。

また、不動産の評価は自身のブランド力で高まっているとし、それは財務諸表に決して反映されるものではないと主張した。」

誰が保有しているかで資産価値が変わるということが、ないとはいえませんが、トランプの場合は変な政治色がついて、かえってマイナスなのでは。

判事をも攻撃していたそうですが、会計士に対しても非難しています。

「トランプ前大統領は、財務報告の責任者は会計士だとも述べた。これは先週、法廷で証言した息子2人と同じ主張だ。

「私がしたことは、会計士が財務諸表を作るために必要なことを承認しただけだ」と前大統領は証言した。」

会計士は、たしか、トランプの会社の財務諸表を監査していたのではなく、「調製」業務をおこなっていました。

トランプにかかわったエリート弁護士たちが人生どん底に...今や誰も前大統領の弁護をやりたがらない納得の訳(Newsweek)

トランプの弁護は、誰も引き受けたがらず、超軽量級の弁護士が担当しているそうです。

「アリナ・ハバは、見れば見るほど再現ドラマの役者に見えてくる。この人物が数年前まで「世界最強の権力者」だった男の弁護士だとはにわかに信じ難い。法律家としての実績も経験もあまりに乏しい。

ドナルド・トランプ前米大統領にとっては、一連の裁判をうまく乗り切れるかどうかで残りの人生が大きく左右される。それなのになぜこんな軽量級の弁護士を抜擢したのか。

理由は単純だ。まともな弁護士は誰も引き受けてくれないのである。過去にトランプの弁護士を務めた面々の現状を見てほしい。

マイケル・コーエン弁護士は、反トランプの急先鋒に転じ、トランプが金融機関から有利な条件で融資を受けるために資産評価額を大幅に水増しした経緯を裁判所で証言した。トランプが国家安全保障関連の機密書類の扱いをめぐり起訴されている事件では、エバン・コーコラン弁護士がトランプとのやりとりに関する文書の提出を命じられた。

2020年大統領選の結果を覆そうと計画したジョン・イーストマン弁護士は、弁護士倫理違反の疑いで裁判所の審理を受けるという屈辱を味わっている。裁判の結果次第では、弁護士資格を失う可能性もある。」

弁護士に嫌われているのは...

「トランプは弁護士たちに倫理と先例を無視するよう強く求めたからだ。しかもトランプは、自分のために汚れ仕事に手を染めて窮地に立たされた弁護士たちを助けないだけではない。彼らと完全に距離を置こうとしている。」

「トランプは、周囲の人たちに絶対的な忠誠を要求する一方で、自分自身は決してその人たちを大切にしないのだ。トランプは最終的に、全ての人に憎しみを抱く。その結果として、本人が自称してきた「史上最高の大統領」と正反対の人物になりつつあるのかもしれない。」

こういうクライアントはいやでしょう。

当サイトの関連記事(2022年9月)(提訴時)

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