会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

あの上場企業の大量発行増資株は、どこに消えたのか?(Business Journal より)

あの上場企業の大量発行増資株は、どこに消えたのか?蠢く“中国系”ファンドと有力仕手筋

ジャスダック上場の不動産会社ルーデン・ホールディングスの第三者割当増資で割当先となった投資ファンドが、大量保有報告書を提出しないまま大半を売り抜けてしまった疑惑があるという記事。

「ルーデンHDが増資の割当先としたのは東京・六本木の雑居ビル内に登記された「チャイナトラベル1号有限責任事業組合」。同じ場所に登記され、中国人が代表取締役を務める「洪昊JAPAN」なる会社が唯一の組合員で、中国企業からの融資を原資に払込資金3億7400万円のほとんどを拠出しているとされた。割り当てた新株は約101万株で、これは増資後の保有割合で約9.1%に相当する。同時に、ルーデンHDは兄弟ファンドの「チャイナトラベル2号有限責任事業組合」に対し約101万株分の新株予約権も発行した。」

「ところがその裏で件のファンドは不透明な動きを見せていた。まずは増資直後の昨年2月9日、組合員の洪昊JAPANで代表を務めていた中国人が取締役を解任され、後任には都内の日本人男性が就任した。また、1号ファンドについてはその後に洪昊JAPAN以外の組合員が加わった。ルーデンHDの増資と同時に愛知県内の繊維関連企業で代表取締役を務めるシンガポール在住の男性が加わり、さらに2月下旬には都内の医療法人で理事長を務める男性が加わっている。

じつのところ、ファンドのもともとの名称は「レンジャー」といい、増資計画公表前の一昨年11月中旬にチャイナトラベルへと名称変更されていたにすぎなかった。」

最後の大量保有報告書(昨年2月9日)や、その後の四半期報告書・有価証券報告書によると、ファンドは新株予約権の行使分も含めて割り当てられた約200万株の大半を売り抜けてしまったのではないかと推測しています。

このファンドは、別の上場会社にも投資しているそうです。

「じつはファンドは昨年7月に再び名称変更をしている。チャイナトラベル1号は「Blockshine」に、チャイナトラベル2号は「Block King」にといった具合だ。そして両ファンドは別の不振上場企業の大株主に登場しているのである。

Blockshineは昨年7月に東証2部の通信販売会社パス(旧イー・キャッシュ)の株式約22%を同じく投資会社Oakキャピタルから約10億円で取得。さらにBlock Kingは同年12月に同じく不動産会社アルデプロの増資(5億円)と新株予約権(最大行使額は20億円)を引き受けている。

パスとアルデプロで共通するのは同時に仮想通貨関連の新規事業をぶち上げている点だ。オーストラリアのベンチャーと提携してはやりのビジネスを新たな収益柱にしようとの絵図が描かれ、その点、ルーデンHDにおける中国絡みの話と同様、ファンドの名称とはじつにマッチしていた。おかげでパスの株価も急上昇。150円を割り込む水準から一時は400円近くまで駆け上がった。

この間、ルーデンHDもあれだけ喧伝した中国関連ビジネスを脇に置いて昨年5月以降、仮想通貨ビジネスへと無節操な方針転換を実行している。こちらも株価はそれなりの好反応を示していた。」

PwC税理士法人の人まで登場しています。

「一連の動きの裏にいるのは誰なのか。

筆者の手元に「5/3打ち合わせアジェンダ」なる1枚紙がある。日付は昨年5月1日。作成したのは後にパスの取締役に就任するPwC税理士法人の××××氏とみられる。その日はルーデンHDとパスの仮想通貨事業参入などについて話し合いが持たれたようだ。並べられた項目を見ると、業務提携内容や今後の体制案など核心部分に関する説明者として「○○さん」と2人の名字が記されている。

関係者によると、それら説明者のうち1人が有力仕手筋なのだという。...」
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