泥鰌掬いの安来節の郷に美術館がある。
戦前戦後に一代で巨万の富を築いた足立全康が郷土への恩返しと島根県の文化発展の為に収集した横山大観の日本画と日本庭園を調和させた「美の感動」を提供する施設である。
感動した。明治に生れ昭和に生きた人間は嘘を言わない。
私財を使って誰にも遠慮なく岡本太郎の言葉「べらぼー」な自己実現の徹底が凡人の琴線に触れるのだろう。
尊敬の念を忘れ粗暴な振る舞いをするならば足立翁の琴線に触れるだろう。
税金を浪費して事をなす親の七光りの人種の業績は四方八方に遠慮し無難であるから末代まで残ることもないのだろう。
島根と鳥取の境の港には外国籍の巨大クルーズ客船が頻繁に入港、美術館を訪れる乗客が門前市を成す。