
如月の札幌雪祭りの後、弥生の春休み前、皐月のゴールデンウイークの前後、梅雨時期は旅行会社は閑散期、その時期の救世主がJRの格安きっぷ「フルムーン夫婦グリーンパス」利用の老夫婦向けの北から南の「日本列島縦断の旅5日間」である。
阪急阪神系のは在来線の最北端駅稚内と最南端駅西大山、近鉄系のクラブツーリズムは九つの新幹線で新函館北斗と西鹿児島駅を往復する企画である。
在来線で函館から稚内の往復は難行苦行、丸一日浪費するから時間距離でアドバンテージを有する新幹線、元気高齢者は過酷なトラッピクス、病弱高齢者は安楽なクラブツーリズムが良いだろう。
独自企画で岡崎から新幹線グリーン席で新函館北斗~西大山駅を往復し、日を改めて岡崎~稚内~北海道一周~岡崎を「フルムーン夫婦グリーンパス」で体験した。
新幹線往復の時のテーマは新幹線開業五〇周年記念百円硬貨が発売され、そこに刻印された新幹線車両(東海道Ñ700A・東北E5系・北海道H5系・秋田E6系・山形E3系・上越E4系・北陸W・E7系・山陽500系・九州800系)に完乗する事だった。目的の車両に乗る為に時間を浪費した。
稚内往復の際には格安きっぷで許されるグリーン席を利用したが、団体旅行では普通車利用になる。
札幌~稚内の特急宗谷、30分程稚内に停車して折り返し旭川に向かう特急サロベツのグリーン席はたったの9席、30名を超える団体の着席には大幅に席が不足する。大量生産大量浪費の都会の論理が田舎には通用しない好例だろう。