上越教育大学 玉村研究室

音楽コース玉村ゼミ 活動報告とご案内

祭シーズン開幕

2012-03-30 | その他
新潟大学森下ゼミの合宿開始の報が今年も入ってきました。

佐渡芸能伝承機構ブログ「豊岡稽古始まりました」

春は祭のシーズンです。県内外で多くの祭礼が開催されます。今年もこの時期がやってきました。例年佐渡にわたっていくつかの祭を見学しているのですが、今年もスケジュール作りが難しいです。上越地方でも各地で祭が催されますが、4月には糸魚川で「けんか祭」、能生で白山神社の祭礼があります。特に「けんか祭」は全国的に有名で、その名のとおり非常に激しい神輿のぶつかり合いが見られます。

私は昨年白山神社の方に行きましたが(画像はその時のようす)、次々に展開する舞楽の数々がとても艶やかでした。地域の祭礼は毎年同じ日にやるのが原則であるところが多く、近年は土日に日付を変更するところも増えていますが、それでも、全部見ようとすると一日がかりになるので大変です。何とか時間を作って一部だけでも見に行きたいと思っていますが…

  

会津に行きました

2012-03-25 | その他
所用で福島へ。今年は冬が長いのはどこも同じで、福島も雪が残っているばかりか、最後には降り出してきてびっくり。例年にないことだそうです。

本コースの元教員で会津若松にお住いの峯岸創先生にお会いしてきました。先生には在職時からたいへんお世話になり、底辺でキーキー喚いているばかりの私にいつも大所高所から暖かい指導をして下さいます。今回も、未曽有の災害にあたって音楽は何をなし得るか、日本の伝統音楽の役割は何かという、実に重い問いを頂きました。若輩の私に答えられるはずもなく。宿題としたいと思います。

磐梯山。この時はスッキリと晴れ渡っていました。若き野口英世もこの景色を見たのでしょうか。


報告書が出ました

2012-03-24 | 報告


以前公開講座でお世話になった、金沢大学日中無形文化遺産プロジェクトの報告書が出版されました。(金沢大学日中無形文化遺産プロジェクト報告書第19集『日本人の声楽のルーツを探る 声明篇』、ISSN:1882-6180)私は、9月の講座でお話ししたことをもとに、日本音楽における声明および仏教音楽の影響という題で一文をまとめさせて頂きました。

2012/3/6「シンポジウム〈新しい伝統文化の創出へ向けて〉」
2011/9/12「公開講座で発表をしました」

非常に大きなテーマですので、到底細かに論じることはできませんでしたがが、日本音楽の特質について私なりに一つ視点を立てるいい機会になりました。詞章だけが残る世阿弥の小謡に〈作曲〉を試みたかと思えば、声明の作曲原理から一気に初音ミクにまで話が及びます。あまり部数は出回っていないようですが、もし何かの拍子にお手許に行くことがありましたら、ご高覧賜れれば幸いです。



涙の別れ

2012-03-19 | 報告



今日は、修了式および卒業式がありました。雪が吹きすさぶ異例の天候の中、今年も多くの学生たちが巣立って行きました。昨年は震災の影響で大小さまざまの波乱がありましたが、今回は何事もなく平穏の裡に無事に式が挙行されました。

音楽コースでも、そしてもちろん本ゼミでも、別れと旅立ちがあります。文字どおり、苦楽をともにした仲間たちです。これで終りではもちろんありません。「絆」の大切さが見直されている昨今、これからもお互いの行く末を見守っていきたいと思います。みんな元気でね。


世界には、きみ以外には誰も歩むことのできない道がある。
どこに行き着くのか、と問うてはならない。ひたすら歩め。
                                    ――ニーチェ




  

合宿に行ってきました

2012-03-16 | 報告
ゼミ合宿をしに東京へ行ってきました。ゼミ生と指導教員(私)で、代々木を拠点にいくつかの場所・施設をまわり、ワークショップや講習を受けてきました。

今回のメインは、能楽を中心に、伝統芸能の伝承現場を肌で体験しようというものです。何人かの能楽師(シテ方および囃子方)および舞台関係者の方の協力を得て、能の表現法や実技に関する実習を行うとともに、装束や面、楽器なども見せて頂きました。さらに、(私はこれが一番やりたかったのですが)稽古が行なわれる様子を生で参観することもできました。

「稽古」はいわゆる「レッスン」とはかなり趣を異にします。しばしばレッスンは楽譜が中心で稽古は口頭伝承みたいに図式的に言われることがありますが、実態はそんなに単純なものではなく、何から何までというか、根底にある考え方(「上達」「習熟」とはどういうことかとか、師弟関係をどのように捉えるかとか)そのものが違うのだと思います。

それを言葉にするのはとても難しく、また一度入ったくらいで雰囲気をつかむことは容易にはできません。また、最近は古典芸能でもワークショップや講演の形態の講座が増えてきて、だいぶ雰囲気も変わってきているのかも知れません。それでも、何はともあれ「お稽古場」の空気を吸うことができたのは、大きな経験だったと思います。

画像は、左が合宿の拠点オリンピック青少年センター、右二枚が舞台および楽屋内を見学させて頂いた神楽坂の矢来能楽堂です。矢来はほんとうに素晴らしい舞台で、興味深いお話も聞かせて頂き、学生ともども時間を忘れて過ごしてしまいました。


  

筝曲部が演奏会に出演しました

2012-03-11 | 報告
11日にリージョンプラザ上越で行われた「2012邦楽スプリングコンサート」に、本学筝曲部の面々が出演しました。ベテランの方々に囲まれ、見ている方がドキドキしてしまいましたが、フレッシュな演奏を聞いて頂けたのではないかと思います。

演奏会冒頭での出演者全員の挨拶にも立ち会わせて頂いたり、楽器の運搬、出し入れ等で楽器屋さんのお世話になったり、多くの方々の支えを頂きました。そういった、〈人のやっかいになる〉経験も、今のうちにしておくべき大切なことと思います。お誘いくださった邦楽スプリングコンサートの会の方々に厚く御礼申し上げます。

2012/03/05「筝曲部が演奏会に出演します」

  

学会発表をしました

2012-03-10 | 報告
10日(土)、長野で日本音楽教育学会平成23年度北陸地区例会が催され、本コース教員および大学院生が研究発表をさせて頂きました。5名が大挙して乗り込むというのはなかなか異例のことですが、学界を盛り上げるのに貢献できたのではないかと思います。

2012/03/02「学会発表をします」

ゼミ生も発表の機会を頂きました。修士論文で扱った内容を発展させた形のもので、普段とは違った視点からの質問や意見を頂き、参考になったのではないかと思います。もちろん学会だからといって日頃の研究とまったく別のことをやるわけではありませんが、情報の密度あるいはベクトルが違うので意外に神経を使います。〈親〉の立場からは、なかなかうまくやれていたかなと思っています。

私の方からは、地域の芸能のあり方に関する短い報告をさせて頂きました。迷った末、どちらかというと〈仮説〉の色彩の強い発表にしたので、違和感を持たれた方もおられたかも知れません。そのことも含め、貴重なご意見を頂いた皆様に御礼を申し上げます。(〈仮説〉については少し思うところがあるので、改めて書きたいと思います)

  

妙高の春

2012-03-09 | その他
ゼミ関係のイベントではありませんが、学部生の合宿研修の引率で妙高の自然の家に行ってきました。ニュースで何度も登場して全国的に有名になっ(てしまっ)た関山のすぐ近くです。このところの暖かさで平地はだいぶ雪が融けましたが、このあたりはさすがにまだまだで、画像にもあるとおり周囲は立山黒部アルペンルートばりの(?)雪の壁、施設の建物も半分埋没して〈土蜘蛛〉状態でした。

曇り空で妙高山の雄姿はいまひとつ映えず。晴天だと本当に綺麗なんですよ。近くにはミズバショウで有名な「夢見平」というところがありますが、一説には夢に見るほど美しいことからその名がついたんだそうです。来月には同じ場所で新入生研修があるのですが、その時までに地面が出ているでしょうか…

  

シンポジウム「新しい伝統文化の創出へ向けて」

2012-03-06 | その他
来週3月18日(日)金沢で、金沢大学日中無形文化遺産プロジェクトの総括シンポジウムがあります。このプロジェクトは、金沢大学の社会貢献、国際貢献の活動の一つとしてスタートした、日中の無形文化遺産の調査・研究を目的とするプログラムで、今回、シンポジウムを開催指定5年間の活動を総括するものです。

このプロジェクトには、金沢大学の浅井暁子先生を通じて少しだけ関わらせて頂きました(昨年9月の声明講演会)。非常にスケールの大きな活動で、当日のプログラムも多彩です。「新しい伝統文化の創出」という、取りようによっては語義矛盾のタイトルが目を引きますね。当方の主催ではありませんが、お近くの方はお出かけになってみてはいかがでしょうか。なおその際、声明講演会の報告書が出版されるとのことです。私も拙文を寄せています。


金沢大学日中無形文化遺産プロジェクト総括シンポジウム
新しい伝統文化の創出へ向けて



平成24年3月18日(日)
北國新聞交流ホール(金沢市南町2-1)
入場無料・申込不要

※詳細は以下をご覧ください。

・金沢大学日中無形文化遺産プロジェクト シンポジウム開催のお知らせ

筝曲部がコンサートに出演します

2012-03-05 | ご案内
来たる3月11日(日)、リージョンプラザ上越コンサートホールで行われる「2012邦楽スプリングコンサートに本学筝曲部の面々が出演します。前回に引き続き、久比岐野邦楽アンサンブルの明間原山さんに声をかけて頂きました。

尺八の古典本曲、三曲合奏、謡曲など、全体的にバラエティーに富んだプログラムで、筝曲部は《箏二面によるさくら》(吉崎克彦)、《花かげ変奏曲》(野村正峰)の二曲を演奏します。拙い芸ですが、御高覧頂ければ幸いです。


2012邦楽スプリングコンサート
平成24年3月11日(日) 13時開演(12時半開場)
リージョンプラザ上越コンサートホール(上越市下門前446-2)
※入場無料

〈プログラム〉
・都山流本曲《八千代》
・《舟の夢》(菊岡検校)
・都山流本曲《春霞》(中尾都山)
・古典本曲《手向》
・《新娘道成寺》(石川勾当)
・箏二面による《さくら》(吉崎克彦)  他

主催:邦楽スプリングコンサートの会