上越教育大学 玉村研究室

音楽コース玉村ゼミ 活動報告とご案内

寒波到来

2011-12-25 | その他

あゝ 降ったる雪かな
いかに世にある人の 面白う候らん

それ雪は鵝毛に似て飛んで散乱し
人は鶴ショウを着て立って徘徊すと云へり

されば今降る雪も
もと見し雪にはかはらねども
我は鶴ショウを着て立って徘徊すべき

袂も朽ちて袖狭き 細布衣 陸奥の
今日の寒さを如何にせん
あら面白からずの雪の日やな

        ――能《鉢木》


雪は鵝毛~:『和漢朗詠集』上・雪、白居易。
鵝毛(がもう):ガチョウの毛。白く軽いもののたとえ。
鶴ショウ(かくしょう):鳥の羽でできた上着。着ていると鶴に見えることから。二文字目は敞の下に毛。


 

上教大合唱団演奏会

2011-12-24 | その他
24日に上越市リージョンプラザで本学混声合唱団の定期演奏会がありました。団には本コースの学生も複数所属していて、それぞれなりに活躍しているようです。出動命令(もとい要請、もといお誘い)を受け、出かけてきました。

出演者の皆さんの生き生きした表情がとても印象的で、みんながそういう顔で授業に出てきてくれると嬉しいんだけどなぁなどと野暮なことを考えてしまいました。人に何かを見せるというのは、それだけで教育(学習)効果があります。「課外」の活動はなかなか目に入りにくいので、こういう姿が見られてよかったと思います。


 

附属新潟中学校研究会

2011-12-23 | ご案内


来月1月27日(金)、新潟大学教育学部附属新潟中学校 平成23年度冬の研究会があります。今回のテーマは「未来を拓く〈学ぶ力〉を育む教育課程の編成――思考力・判断力・表現力を高める学び――」ということで、音楽では日本の音楽を扱った授業公開があります。

附属新潟中では毎年各科目で先進的な取り組みが行われていますが、今回音楽の授業では能の音楽を使った授業を行うそうです。今日は、附属新潟中学校の相馬直子先生から相談を受けて勉強会をしてきました。

能はいわゆる「総合芸術」ですので多様な切り口が可能です。どこから踏み込むかで見えてくるものも全く違います。とりあえず今日の勉強会では「音楽アンサンブル」という形でアプローチしてみたのですが、子どもたちがどこに・どのように反応するかというところから注目したいと思います。

例年、附属新潟中の研究会には全国から多くの人が集まります。1月20日まで参加受付しているとのことですので、関心おありの方はチェックしてみてください。

新潟大学附属新潟中学校HP
平成23年度冬の研究会のお知らせ

帰りは吹雪でした。いくらホワイトクリスマスでも、白けりゃいいってもんじゃ…


ケチャ

2011-12-19 | その他
今日は、大学院の単発授業でケチャを実践しました。ご存知の方も多いと思いますが、インドネシアの「声のガムラン」ケチャは、とても「体力を使う」芸能です。今日集まったメンバーはノリが悪くなくてなかなかいい実践ができたのですが、「音楽」に通じた学生ばかりではなかったのでリーダーをやってもらうところまではできませんでした。

結果、90分ぶっつづけで叫び・煽り・歩き・飛び跳ね・笑い続けることに。座ったままの講義を想像していた学生には逆に好印象だったようですが、ひと月分くらいのエネルギーを一気に使ってクタクタになりました… 本当に、世界には様々な音楽文化があります。ここから「教材開発」ということについて何か感じ取ってくれればと思います。

授業風景を撮る余裕がなかったので、画像は本学のガムランセットの一部です。これらを使った授業も企画していきたいと思っています。


小林古径記念美術館

2011-12-15 | その他
小林古径記念美術館・小林古径邸の学芸員の方から来年度開催予定の伝統文化紹介ワークショップについて相談を受け、打ち合わせをしました。

「小林古径記念美術館」は、近代絵画の巨匠で上越出身の小林古径を記念して高田城址公園内に建てられた美術館です。古径の作品や関連物品を展示して彼の画業を紹介するとともに、各種の講座やイベントを開催して市民に芸術文化に親しむ機会を提供しています。

そうした事業の中に、日本文化の体験講座「和ーくしょっぷ 遊んでアート!」があります。日本の絵画、音楽、料理、住まいなどの特徴を、各種の作業を通して感じてもらおうという企画で、私も音楽に関する会で関わらせて頂きました。(2011年7月開催「きいて感動☆邦楽を楽しもう」:報告はこちら

来年度も企画を引き継ぐということで、音楽に関しては能・狂言を軸に何かできないか、考えを練り始めたところです。もう少し内容を詰めたら具体的なご案内ができると思いますので、しばらくお待ちください。

私も初めて知ったのですが、古径は能楽にも関心があったようで、能の題材を絵にしたものや、能舞台の様子を描いた作品をいくつか残しています。図版を見せて頂いた感じでは、古径なら確かにこういうふうに描くかな、という感じの絵でした(素人ですのであまり詳しいことはわかりませんが)。いちどきちんと見てみたいと思います。

美術館には古径の旧邸が復元されており、見学もできるそうです。とてもいい雰囲気ですので、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。



小林古径記念美術館

卒論発表会がありました

2011-12-14 | 報告
去る14日(水)、学部4年生の卒論報告会が開催されました。 コースホームページにも報告 がありますが、今年も例年同様、ことによるとそれ以上に多彩な内容で大いに盛り上がりました。修士課程の研究に比べれば学部生の卒業研究に及ばないところがあるのは是非もないところですが、そのぶん、思い切ったテーマ設定で思い切ったまとめをしてくる学生もいて、教員側も毎回楽しみです。

どれがどのくらいという形での指摘はなかなかできないものの、自分自身の研究にフィードバックされた部分も決して少なくありません。特に今回は隣接分野の研究を選んだ学生がいて、大いに刺激を受けました。ゼミをしているうちに半ば本気モードになったことも幾度かあり、当の学生は迷惑したかも知れませんが…

何事につけ「成果」がますます求められる昨今、そうした形の「成果」もしっかり見ていかないといけないと思います。熱心に聴いていた(ように見えた)2、3年生は、先輩たちの背中に何を見たでしょうか。


  

雪が降りました

2011-12-09 | その他
昨夜から今朝にかけて降雪があり、今朝はうっすらと積もっていました。昼までにいったん消えましたが、午後に入ってまた少し降ってきましたね。いよいよシーズン到来です。

山の方は少し前から既に冠雪していましたが、大学周辺の平地では初雪ではないかと思います。ここ二年わりと雪が多めでしたが、今年はどうなるでしょうか。



学位論文計画発表会

2011-12-08 | 報告
大学院一年次生による学位論文計画発表会が行われました。前期のデザイン発表会から半年弱、まだ研究の輪郭がおぼろげに見えてきた段階ですが、学生たちの奮闘がうかがえました。

来週は学部四年生による卒論発表会があります。この時期は学生・教員を問わず様々な「成果報告」の場が続きます。勝っても負けても兜の緒を締めていきたいところです。

画像は「場外乱闘」の様子です。普段接点が少ない学生とこういう時にコミュニケーションをはかります。意外とこうした時間が大切だったりします。(※当日の様子は こちら からもご覧いただけます)



勉強会をしました

2011-12-04 | その他
新潟市および柏崎市の現職の先生方何人かにお誘い頂き、伝統音楽教材化に関する勉強会を行いました。

このほど音楽教科書が新しくなり、能を含めた伝統音楽の扱いがかなり分厚くなっています(教育出版の中学音楽教科書では《羽衣》が大々的に取り上げられ、かなり踏み込んだ解説がなされています)。こうした状況を受けて、今後の教材化の方向と可能性を探ろうということで、何人かの先生方と連絡を取り合い、このほど勉強会開催が実現したものです。

今回は、まずは私から能全般の簡単な解説をさせて頂き、その上で、《羽衣》の一部分を取り出して、音楽構造や表現法がどうなっているか全員で検討しました。かき集めた資料を取り囲んで、文字通り「額を突き合わせて」の勉強会でした。構造の分析はやればやるほど奥深い部分がどんどん出てきます。バックグラウンドの違う人間が、それぞれの実感を確かめながら、音楽そのものに向き合うのは、純粋に楽しい時間でした。

あまり教材、教材と言うと、音楽を手段化してしまっているような感じがするかも知れません。それでも、そういう視点を取ることで古典の本質がより直截に見えてくるということがあります。ここ数年この仕事に携わってそのことをより強く感じるようになりました。

勉強会には新潟大学教育学部の伊野義博先生も参加して下さいました。これがどのような形で教材になっていくのか、そのためにどのような視点が必要なのか。すぐには答えの出ない問題ですが、こうした地道な取り組みを積み重ねていくことがまずは大切なのではないかと思っています。



TV放映されました!

2011-12-03 | 報告
先日ご案内した佐渡合宿TV放映が実現しました。30分の短い時間ながら佐渡各地での芸能の取り組みが丁寧に紹介され、番組を見た何人かの方からも面白かったと好評を頂戴しました。

思っていた以上にゼミ生たちの顔が大きく出ていたのでいささか面映ゆい思いもあるのですが、学生たちが受け取ったものの大きさを改めて実感しました。貴重な経験をさせて頂いた黒根の方々および関係者の皆さまに改めて御礼を申し上げたいと思います。

それにしても、いつも顔を合わせている面々が「ジョシダイセイたちが‥」と紹介されると、なんだかちょっとびっくりしますね。本当に女子大生だから別にいいんですが。



ふるさと発元気プロジェクト
新潟・佐渡島発 島の誇り伝承芸能 鬼太鼓がつなぐ人々の輪