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「自分が源泉」ファシリテーター、4nessコーピングインストラクターである弁護士徳岡宏一朗のブログです。

男性のための「ストレスコントロール」セミナー1 男は傷ついている自分を見たくない

2015年03月14日 | ストレスコントロールセミナー

「海賊王に、俺はなる!」でおなじみの史上最大のヒットコミック作「ONE PIECE」から、主人公ルフィの心の師、赤毛のシャンクスの言葉。

泣いていいと言ってくれてはいますが、乗り越えるのがとてつもなく大変そうだ。



吉岡俊介

1954 年東京都生まれ。シニア産業カウンセラー、キャリア・コン サルタント。1977年慶應義塾大学法学部卒業後、東京海上火災保険株式会社に入社。主に災害被災者の心のケアや民事紛争を中心とする損害サービス部門に 従事。24年間の勤務を経て2001年に早期退職。その後、大阪のメンズセンタースタッフとして勤務しながら、男性学、男女共同参画、フェミニズムなどを 学び、男性の悩み相談に関わるようになる。現在は地方自治体の男性相談専任カウンセラーとして活躍しながら、個人でもカウンセリング・ルームを開業。著作 に『チビポテトシンドローム 彼との関係がきっとよくなる!』(講談社)、『心が折れそうなビジネスマンが読む本』(ソフトバンク新書/中森勇人著)の監修等も務めている。

2015年3月10日産業カウンセラーが教える 「つぶれない働き方」の教科書を上梓。

 

 

 

 



 2015年3月14日のホワイトデーに、吉岡俊介さんが講師の「男性のためのストレスコントロールセミナー」に参加してきました。

 45歳まである保険会社で勤務していた吉岡さんは早期退職制度を利用して会社を辞めたとたんにうつになり、そのうちに男女共同参画センターでの講演で、参加者として自分の体験を話すことがいかに自分を癒すかに気づいて、参画センターに通い詰めるうちに相談員にならないかと誘われたという、異色のカウンセラーです。

 さて、吉岡さんは主に男性の相談者のカウンセリングをなさっているのだそうですが、そこで出会う男性から寄せられる相談内容から見えてくるのは、

1 男らしさに縛られた「大勝負の世界」

2 タテ型の「力と支配」に縛られた生き方

3 感情表現を抑制された会話

4 奥深く隠されたSOS

5 若い世代の混迷

ということだそうです。

 「大勝負」とは大阪万博の行われた1970年(昭和45年)に水前寺清子が歌ってミリオンセラーになったヒット曲なのだそうですが、一番の歌詞が

「一つ 男は勝たねばならぬ。二つ 男は惚れなきゃならぬ。三つ 男は泣いてはならぬ。

前向け 右向け 左向け

男は三つで勝負をかける」

さあ、歌っていただきましょう!女は「365歩のマーチ」だけじゃない。水前寺清子さん、どうぞ!

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大勝負・・水前寺清子 投稿者 sfgk1

 

 

 というわけで、この動画を探してくるだけで大変な古い曲でして、しかも二番は「一つ 女は守らにゃならぬ」とか、三番は「二つ 命はいつでも捨てろ」とかですね、古き良き高度経済成長期の歌で自分とは関係ないと思ったのですが、この

「ねばならぬ」

というところに囚われているのは、「5 若い世代の混迷」、とあるように、若者も同じだというんですね。

 吉岡さんが大学の講義でこの曲を紹介すると、大学生たちは

「戦中の歌ですか?」

と言いながらも、

「僕も就活中で、彼女を守るためにも正規社員にならねば結婚もできないし、命を懸けて就職しないといけないんです」

だとか、

「これはゲームのストーリーと同じですね。僕が今までやってきたロールプレイングゲームはほとんどが自分がヒーローになってお姫様を助ければならぬ、というゲームでした」

とか言うので、吉岡さんは今も昔も男は「ねばならない」に取りつかれていると感じるのだとか。

 これが1の「大勝負の世界」の話なんですが、2の「タテ型の力と支配」に縛られた生き方」は、上に気を遣い下にぞんざい、という説明で、自由博愛平等を旨としているはずの私も無意識のうちに上下関係を作っているなと気づきました。

 3の「感情表現を抑制した会話」で、ストレスをため込んで鬱になったり、爆発して暴力をふるう。

 4の「SOSを奥深く隠してしまう」ので、助けてくれと言えず、相手を責める言葉はすぐ出てくる。

と説明されて、反省しきりでした。

健康飲料「リゲイン」のコマーシャルソングとして有名な「勇気のしるし」(1991年)が去年リバイバルされたそうですが、その後過労死が社会問題になった影響で、「黄色と黒は勇気のしるし。24時間働けますか」のところが「24時間働けないよ」になっているそうです。

そりゃ そうだよな。24時間働いたら死んじゃうよ。

 

 

 このセミナーで、吉岡さんが繰り返し述べられたのが「気持ち」を意識することの大切さでした。

 相手の気持ちをおもんばかるのも大事ですが、今、自分がどんな気持ちか意識すると「丁寧になる」とおっしゃってました。また、視野が広くなり客観的になれるとも。自分は疲れているな、傷ついているな、と自分の気持ちに気づくと楽になるそうです。

 特に、「ねばならない」男は、

「傷ついている自分を見たくない」

という言葉には考えさせられるものがありました。可哀想だよなあ。

 人間関係などで「傷つく」のは弱いということだし、恥ずかしいことだという観念がどうしてもありますからね。弱いことを認めることは負けることだし、恥ずかしいことだと自分には映ります。

 自分の弱さを認める勇気を持つことが強さということなのだと思いますが、それがなっかなか出来ません。

 これからは、

「あ、俺は今傷ついているな。それが俺なんだな」

と素直に認めて受け入れていこうと思いました。

「俺より先に寝てはいけない 俺より後に起きてもいけない」「飯は上手く作れ いつもきれいでいろ」忘れてくれるな 仕事もできない男に家庭を守れるはずなどないってこと」と歌ったさだまさしの「関白宣言」(1979)。

高校生だった私はこれでさだまさしと訣別しました。

 

 

 吉岡さんの男のストレスシリーズ、次回は「心臓疾患になりやすい性格」、です。

 乞うご期待!

 

 

 

 

シニア産業カウンセラーである私のカウンセリングルームは、オフィス街に立地しているので、ストレスを抱えたビジネスパーソンが多く訪れます。
仕事で辛い思いをしている彼らが決まってする質問がこれです。
「“つぶれない働き方"をするためにはどうしたら良いのでしょうか?」

産業カウンセラーが教える 「つぶれない働き方」の教科書
吉岡 俊介
彩図社

 

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自分が源泉―ビジネスリーダーの生き方が変わる
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