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東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

改版発行/高階秀爾著『ルネッサンスの光と闇』中公文庫

2018年05月09日 | 書籍
   中公文庫の高階秀爾著『ルネッサンスの光と闇』が改版発行されていたことを、国立西洋美術館のミュージアムショップにて知る。


   上下2分冊となり、文字が大きくなり、「刷新した図版を多数収録」しているという。刊行は2018年3月。
 
 
  『ルネッサンスの光と闇』が三彩社から単行本として出版されたのが1971年。文庫版が中公文庫として出版されたのが1987年。それから47年/31年経ってこうして改版が出る。大変なロングセラーなんだなあ、と少し嬉しく思う。何故嬉しく思うかというと、この書籍に思い入れがあるから。何故この書籍に思い入れがあるかというと、私が美術に興味をもって初めて購入した美術書がこの書籍であったから。
 
 
 
    この書籍により、非常に興味を抱き、実見したいと願った作品を挙げてみる。うち実見が実現したのは、1〜2作品くらいかなあ。

 
ボッティチェリ《神秘の降誕》ロンドン・ナショナル・ギャラリー
 
ボッティチェリ《神秘の磔刑》ボストン、ハーバード大学附属フォッグ美術館
 
シニョレッリ、オルヴィエート大聖堂サン・ブリツィオ礼拝堂連作壁画
 
シニョレッリ《パンの饗宴》ベルリン、カイザー・フリードリヒ美術館旧蔵(焼失)
 
ピエロ・デッラ・フランチェスカ《キリストの復活》サンセポルクロ市立美術館
 
ティツィアーノ《聖愛と俗愛》ローマ、ボルゲーゼ美術館
 
 
   挙げた作品の殆どは書籍の前半に言及される作品。そう、途中で挫折したのである。最初の美術書としては難しかったかなあ。まあ、今でも最後まで読んでないけど。
 
 
 
   改版の文庫本の定価は上下とも900円(本体)。上下揃えて1,800円(本体)となる。
 
   私が保有する文庫本、1990年(←必ずしも購入時期とは一致しない)の第5刷の定価は、580円(本体価格563円)とある。消費税3%時代に刷られたのだな。なお、私は諸事情によりその約3倍の値段で購入している。
 
  そして1971年刊行の単行本の定価。昔、古本屋で見かけたのだが、2,500円だったか2,800円だったか、その時点でもそんな値段の書籍の購入は躊躇するほどなのに、1971年当時のその値段はどれほどの破壊力だったのだろう、と驚いた記憶がある。ちなみに1971年の岩波新書は150円だったようだ(ただし、現在よりは低めの定価設定であっただろう。)
 
 
 
   高階秀爾氏の著作については、『ルネッサンスの光と闇』のあと、岩波新書の『名画を見る目』『続  名画を見る目』、中公新書の『フィレンツェ-初期ルネサンス美術の運命』、河出文庫の『ルネッサンス夜話』などを購入した。順に1969年、1971年、1966年、1979年(文庫版は1987年)の刊行で、いずれも現在も販売中である(『ルネッサンス夜話』は平凡社ライブラリーからの出版になっている。)


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