この展覧会を開催されているのを知ったのが最近。
本展は、前・後期制で、全点展示替え。
見たのは、後期です。
黒田清輝が登場する以前の、幕末・明治初期あたりの日本の洋画。
「西洋絵画の写実手法を自己のものとすべく懸命の努力が払われた」時代。
いろんな方向の、不思議感が漂う、絵画に興味があります。
そういう絵画との出会いを期待しての訪問。
出品作品は、前期16点、後期19点。
明治11年制作が一番古く、昭和17年制作が一番新しい。
見出された景観
時代を写す
歴史画の流行
の3部構成。
印象的だったのは次の2点。
高橋由一「栗子山隧道図」(明治14年)
開通式に招かれた天皇がこの作品を見てその場で買い上げとなった由。
松岡寿「ベルサリエーレの歩哨」(明治20年)
イタリア留学中に御下命があり、制作したとのこと。
期待した時代の作品は限定的でしたが、相応に楽しめました。
前期では、児島虎次郎「なさけの庭」(明治40年)をみたかったですね。