ホイッスラー展
2014年12月6日~15年3月1日
横浜美術館
10月に京都国立近代美術館にて観ているホイッスラー展、横浜に巡回してきたので再訪する。
10月の京都では、京都国立近代美術館の「ホイッスラー展」と向かいの京都市美術館の「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展」、紅葉を背景にジャポニズムが共演していた。
今はまた、繋がりのない展覧会に戻り、横浜美術館と名古屋ボストン美術館(1月2日~5月10日)でそれぞれ開催される。
なんか味気ない字体。
内部には、相応の案内。
美術館の向かい、MARK IS みなとみらいには「ホワイトイルミネーション×ホイッスラー」。
京都での鑑賞時から、感想に大きな変わりはなく、ノクターン・シリーズを中心に「風景画」に惹かれる。
<構成>
人物画と風景画という、実に明快な区分。
第1章 人物画(第4室)
第2章 風景画(第4、5室)
映像展示)ピーコック・ルーム(ロビー)
第3章 ジャポニズム(第6室)
前半 人物画編
後半 風景画編
最後)ホイッスラーゆかりの品々
<主に観たもの>
画像は京都のもの。
第3章の後半に4点出品されているノクターンは、実に魅力的。
No.118≪ノクターン:青と金色-オールド・バターシー・ブリッジ≫テート美 (←画像)
No.123≪ノクターン:ソレント≫ギルクリース美 (←青一色の魅力)
No.124≪青と銀色のノクターン≫イェール英国芸術センター (←黒の魅力)
No.125≪ノクターン≫ハンテリアン美(グラスゴー大学附属)
第2章に登場する風景画も見応えがあり。
No.50≪オールド・ウェストミンスター・ブリッジの最後≫ボストン美 (←橋の解体工事)
No.73≪ブルターニュの海岸(ひとり潮汐に)≫ワズワース・アテネウム美術館 (←リアリズムのブルターニュの女性)
No.74≪肌色と緑色の黄昏:バルパライソ≫テート美 (←チリの黄昏時の海と空)
本展主催者の押し作品、第3章前半に登場するジャポニスム人物編。
No.92≪紫とバラ色:6つのマークのランゲ・ライゼン≫フィラデルフィア美
No.96≪白のシンフォニー No.2:小さなホワイト・ガール≫テート美
No.97≪白のシンフォニー No.3≫バーバー美(バーミンガム大学附属) (←音楽的なタイトルを付した初作品)
第1章の人物画では、次のあたり。
No.20≪灰色と黒のアレンジメント No.2:トーマス・カーライルの肖像≫グラスゴー美 (←画家の母の肖像を気に入りモデルとなった著名な批評家・歴史家。参考出品として、橋口五葉による漱石『カーライル博物館』扉絵も。)
No.30≪ライム・リジスの小さなバラ≫ボストン美 (←市長の娘、赤と黒と茶褐色)
ホイッスラーを味わうことができる貴重な回顧展であることは間違いない。