温泉〜江戸の湯めぐり〜
2019年1月26日〜3月9日
国立公文書館
温泉地を江戸時代の名所図会や紀行文で楽しむ。
1 箱根
《七湯集》
弄花纂緝、文牕校正
文化8年(1811)成立

箱根七湯(湯本・ 塔之沢・堂ヶ島・宮ノ下・底倉・木賀・芦之湯)をめぐり、湯の効能や名所旧跡などを調査して、その成果をまとめたもの。全10冊。

宮ノ下
2 浅間
《善光寺道名所図会》
豊田利忠編画、小田切忠近校正補画
嘉永2年(1849)刊

善光寺詣を題材とした案内書。全5冊。

本頁は、浅間温泉の旅宿。建物の1階は温泉の湯を引いた内湯。2階は、宴会を催す人やくつろぐ人々が描かれる。
3 湯崎(白浜)
《紀伊国名所図会》
嘉永4年(1851)刊

紀伊国を題材とした案内書。全6冊。


本頁は、龍神温泉の浴室の図。老若男女がひしめき合うようにして温泉に入っている。本当か?
4 草津
《神社仏閣道中記》
小島美啓著
文化5年(1808)成立

著者が60歳になったことを自ら記念して、長年にわたる旅行の記録をまとめたもの。全1冊。
本頁は、「草津温泉湯場神社仏閣在町絵図」。

参考パネルの頁は、「草津温泉湯場水くみ女図」「上州草津温泉湯場ヨリ道法附記」。
5 泥湯
《真澄遊覧記》
菅江真澄著
文政5年(1822)献納、明治8年写

著者が記した旅日記および地誌の総称。東北、蝦夷地を巡り歩き、農民の生活や伝承、風俗などを日記に書き記す。文政5年に日記類を秋田藩校明徳館に献納。展示資料は佐竹氏所有の献納本を明治政府が借用して写したもの。全78冊。

本頁は、泥湯温泉の図。文化11年(1814)、真澄は出羽国雄勝郡を訪れ、杼呂湯(泥湯温泉)にも足を運ぶ。図の湯桁(甲の文字あり)と瀧湯(乙の文字あり)には、入浴している人の姿が見える。
6 下田
《ペリー提督日本遠征記》
1856年刊

下田の公衆浴場の図。
本企画展に関係する温泉地。

