箱根のポーラ美術館を初訪問。
ポーラ美といえば、西洋絵画や日本の洋画をはじめとする総計1万点にのぼるというコレクションで知られている。
これまでいろんな展覧会でその所蔵作品に出会っている(←直近では東博「黒田清輝」展での《野辺》)。また、2013年の国立西洋美術館「モネ、風景を見る眼」展では、ポーラ美が所蔵するモネ19点(←国内所蔵数トップ)のうちの18点に加えて、シスレー、ピサロ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンなど同時代の作家、総計48点が出品され、その充実ぶりに感心。いつかポーラ美を訪問しようと思っていたが、今回遂に実現。
小田原駅から箱根登山鉄道で箱根湯本経由、強羅駅へ。
1時間に4〜5本あるバスに乗って13分、ポーラ美に到着。
展覧会開催中。
Modern Beauty
フランスの絵画と化粧道具、ファッションにみる美の近代
2016年3月19日〜9月4日
19世紀後半から20世紀前半の西洋絵画コレクションがメイン。化粧道具、雑誌などのポーラ美コレクション。ドレスは文化学園服飾博物館から。ジュエリーは個人蔵から。西洋絵画の一部は国内の美術館から。
西洋絵画を中心に鑑賞するが、ポーラ美コレクションの充実度に改めて感心する。これらはコレクションの一部に過ぎず、現在、西洋近代美術31作家71点からなるポーラ美コレクション展が島根・札幌・仙台を巡回中であることを思うと、さらに感心する。
【展示室1】
モネ 7点
ルソー 3点
マネ 2点+吉野石膏所蔵の1点
ルノワール 3点
ドガ 2点
セザンヌ 1点
ロートレック 1点
ボナール 3点
など。
【展示室2】
ロートレック 2点+三菱一号館美から版画作品
ドガ 1点
ボナール 2点+ひろしま美所蔵1点
ヴァン・ドンゲン 6点+国立西洋美所蔵1点
ピカソ 2点
モディリアーニ 3点
キスリング 2点
パスキン 1点+ひろしま美所蔵1点
デュフィ 1点+ブリヂストン美所蔵1点
など。
モディリアーニはそういえば最近ご無沙汰していたなあ。
Modern Beauty展に続き、展示室3では、「ポーラ美術館の絵画 コレクション・ハイライツ!」
展覧会には収まりきれない「もっとも重要な絵画」15点が展示される。西洋絵画11点と日本の洋画4点。
国立西洋美の展覧会には来なかったモネ《睡蓮の池》。セザンヌ《砂糖壺、梨とテーブルクロス》、ゴッホ《アザミの花》、ピカソ《海辺の母子像》など西洋絵画もよかった。
一番印象に残るのは、初めて観る日本の洋画の2点。
岡田三郎助《あやめの衣》
岸田劉生《麗子坐像》
特に、麗子像。硬くこわばった面持ち。着物の質感。暗景に浮かび上がる赤色と黄色。ひまわり柄。描きこまれた感が濃厚すぎる画面に惹かれる。
残念ながら、時間の関係で美術館巡りは、ポーラ美術館のみ。
岡田美術館や彫刻の森美術館ほか、たくさんある箱根の美術館巡りは、今後の課題として残る。