東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

中澤弘光-明治末〜大正〈出版の美術〉とスケッチ(武蔵野市立吉祥寺美術館)

2018年01月21日 | 展覧会(日本美術)
中澤弘光
明治末〜大正〈出版の美術〉とスケッチ
2018年1月13日〜2月25日
武蔵野市立吉祥寺美術館
 
 
   中澤弘光(1874-1964)は、黒田清輝に師事した洋画家。
 
   名前は聞いたことがある、たぶん東近美の常設展でその名前を見かけたのだろう、具体的な作品は思い浮かばない、そんな状況で特に事前確認もせずに訪問。
 
 
   そうか、女性像を専ら描いた画家なのだなあ。
 
 
   本展の章立ては、
 
1:『みだれ髪かるた』と雑誌『明星』-与謝野晶子との出会い
2:本の美術-装丁、表紙絵、挿絵
3:旅の画家-水彩画、絵葉書、スケッチ
 
 
   で、本展のメインの流れからは外れ、油彩画を中心に見る。
 
 
 
《山の湯》
1913年、個人蔵
   箱根の木賀温泉でモデルを使って制作したとのこと。
 
 
《三つの思い》
1915年、個人蔵
 
    ホドラー?
    野を背景に、三人の半裸姿の女性が地べたに座る。右の女性は口を塞ぎ(言わざる)、中央の女性は耳を塞ぎ(聞かざる)、でも左の女性は、見ざる、ではなく胸に手を当てる(思わざる?)。師の黒田清輝の作品《智・感・情》(1899年)を踏まえているのだろうとのこと。また、女性たちの腰巻きは、1900年の「腰巻き事件」、さすがに本作制作の頃には落ち着いていたようであるが、を踏まえてのことだろうとのこと。でも、ホドラーだなあ、日本でも1910年ころから雑誌などで紹介されていたらしいし。
 
 
黒田清輝
《自画像》
1902年、個人蔵
   中澤旧蔵。結婚を機に寄寓していた師の元を退去する際に贈られた作品とのこと。
 
 
 
《別府浜脇総湯所見》
1914年
三重県立美術館
   ヌードと裸体は異なる。30超の裸体女性。
 
 
 
 
   本展鑑賞後に、中澤を調べる。
 
 
   2014年、生誕140年の回顧展が開催されていたのですね。
 
 
   テレビ番組により、都城市立美術館所蔵の作品が評判になっていたのですね。
 
 


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。