ヴァン・ゴッホ展
オランダ国立ヴァン・ゴッホ美術館所蔵
1976年10月30日〜12月19日
国立西洋美術館
1977年1月6日〜2月20日
京都国立近代美術館
1977年2月24日〜3月14日
愛知県美術館
1958年のクレラー・ミュラー美術館所蔵作品によるゴッホ展から18年ぶり2回目のゴッホ展。今度は、ゴッホ美術館所蔵作品によるゴッホ展。えらく時間を要したものだ。
日本におけるゴッホの展覧会は、1958年に大規模な展観があって以来久々であるが、今回はオランダ国立ヴァン・ゴッホ美術館の所蔵品の中から素描と水彩に主眼をおいて選択された。わずか10年の活動期間しかもたなかったゴッホは、約1700点の作品を描いているが、そのうちの100点が、最初期のエッテン時代から、ハーグ時代、ヌエネン時代、アントワープ時代、パリ時代、アルル時代、サン・レミ時代、オーヴェール・シュル・オワーズ時代と年代を追って展観された。
出品数は全100点。油彩19点、素描80点、版画1点。
エッテン:素描1点
ハーグ :素描10点
ヌエメン:油彩2点、素描20点、版画1点
アントワープ:素描2点
パリ:油彩8点、素描11点
アルル:油彩4点、素描15点
サンレミ:油彩4点、素描15点
オーヴェール:油彩1点、素描6点
1958年のゴッホ展における出品全130点(うち油彩60点)と比較すると、地味な印象は避けられないが、入場者数実績を見ると、大人気=大混雑であったようである。
東京会場
435,160人(1日あたり9,890人)
✳︎1日あたりの入場者数は、国立西洋美の歴代6位。
京都会場
280,224人(1日あたり7,005人)
何と言っても18年ぶり、これを逃すと次はいつになるか分からない、との思いがあったのだろうか。
また、ゴッホ家のコレクションを引き継いで1973年に開館したばかりのゴッホ美術館への関心が高かったのかもしれない。
以下、油彩画の出品作19点を記載する。
【ヌエネン時代】
白い帽子をかぶった農婦の頭部
1885年
45×36
静物:茶碗、三本のびん、鉢
1885年
39.5×56
【パリ時代】
静物:球根の入ったかご
1887年
31.5×48
モンマルトルの菜園の眺め
1887年
43×80
灰色のフェルト帽をかぶった自画像
1887年
44×37.5
日本趣味:大橋 あたけの夕立(広重による)
1887年
73×54
坐る女、カフェ・デュ・タンブランにて
1887年
55.5×46.5
静物:アプサント
1887年
46.5×33
自画像
1887年
41×33
ひばりのいる麦畑
1887年
54×64.5
【アルル時代】
アルビーヌの丘陵を遠望する麦畑
1888年
54×65
果樹園、アルルの眺め
1888年
50.5×65
サント・マリー・ド・ラ・メールの浜の小船
1888年
64.5×81
カミーユ・ルーランの肖像
1888年
37.5×32.5
【サン・レミ時代】
刈入れをする人(ミレーによる)
1889
43.5×33.5
鋤と馬鍬(ミレーによる)
1890年
72×92
静物:黄色い背景の花瓶のアイリス
1890年
92×73.5
オリーヴの木
1889年
73×92.5
【オーヴェール時代】
オーヴェールの城館
1890年
50×100