東京でカラヴァッジョ 日記

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「ヴァロットン 黒と白」展(三菱一号館美術館)

2023年01月23日 | 展覧会(西洋美術)
ヴァロットン 黒と白
2022年10月29日〜2023年1月29日
三菱一号館美術館
 
 
 スイスのローザンヌに生まれ、パリで活躍した「外国人のナビ」、ヴァロットン(1865-1925)。
 
 本展は、三菱一号館美術館が所蔵するヴァロットンの版画コレクション約180点を一挙初公開するもの。
 
 「スイス在住の大富豪」から一括購入したという、「世界有数の」ヴァロットンの版画コレクション。
 その一部は、2014年の日本初の回顧展「ヴァロットン - 冷たい炎の画家」を筆頭に、これまで三菱一号館美術館の展覧会にて時折公開されているが、一挙公開は、2012年度に購入してから初めてのことであるらしい。
 
 あわせて、三菱一号館美術館が2009年より姉妹館提携を行なっているフランス・アルビのトゥールーズ=ロートレック美術館から、ロートレック油彩作品2点およびヴァロットン油彩作品1点を招来。「ヴァロットンとロートレックー 女性たちへの眼差し」と題して、2人の作品を比較展示するコーナーを設けている。
 
 黒と白からなる、黒といっても「27色の黒」のようなものではなく、まさしく「黒1色」から作り出されるヴァロットン版画の世界。
 
 パリの街。「群集」、社会の暗部を露呈する事件を、皮肉とユーモアを込めて描く。
 
 室内画。親密な室内情景、緊張感、謎めいた空気、不協和音。
 
 
【本展の構成】
1 「外国人のナビ」ヴァロットン ー木版画制作のはじまり
2 パリの観察者
3 ナビ派と同時代パリの芸術活動
4 アンティミテ:親密さと裏側の世界
5 空想と現実のはざま
 
 
 
 2章「パリの観察者」は撮影可能。
 そこで、撮影した画像を掲載する。
 
展示風景
 
展示風景
 
展示風景
 
展示風景
 
展示風景
 
展示風景
 
展示風景
 
 
 
《ブタ箱送り(息づく街パリIII)》
1893年
 
《学生たちのデモ行進(息づく街パリV)》
1893年
 
《事故(息づく街パリVI)》
1893年
 
《街頭デモ》
1893年
 
《ル・ボン・マルシェ》
1893年
 
《女の子たち》
1893年
 
《可愛い天使たち》
1894年
 
『群集─パリの野次馬たち、 街路の生理学』
1896年刊
 
『罪と罰』
1901年
 
 
 
 私的には、4章「アンティミテ:親密さと裏側の世界」。「アンティミテ」10点+1点、「楽器」6点など、室内情景の緊張感、不協和音を楽しむ。
 
《怠惰》
1896年
 
《お金(アンティミテV)》
1898年
 
 
 会期最終盤の鑑賞となったが、なんとか鑑賞できて良かった。


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