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東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

【画像メモ2】「内藤コレクション 写本 - いとも優雅なる中世の小宇宙」(国立西洋美術館)

2024年06月26日 | 展覧会(西洋美術)
内藤コレクション
写本 - いとも優雅なる中世の小宇宙
2024年6月11日〜8月25日
国立西洋美術館
 
 当館では2019-20年度に三期にわたり開催した小企画展で、内藤コレクションを紹介してまいりました。しかし、コロナ禍のさなかでもあったため、それらは小規模なものにとどまったと言わざるを得ません。こうした事情をふまえて、改めて内藤コレクションの作品の大多数を一堂に展示し、皆様にご覧いただくべく企画されたのが本展です。
 
【小企画展の開催実績】
1期「ゴシック写本の小宇宙 文字に棲まう絵、言葉を超えてゆく絵」
2019年10月19日〜2020年1月26日
2期「中世からルネサンスの写本 祈りと絵」
2020年6月18日~8月23日
3期「写本彩飾の精華 天に捧ぐ歌、神の理」
2020年9月8日〜10月18日
 
 1期は計画どおり開催したが、その後コロナ禍による臨時休館があり、また10月18日をもって工事のための長期休館が決まっていたため、2期・3期は会期を計画より短縮して開催した形。ご時世もあって来場者も少なかっただろう。
 
 そして、2024年。
 内藤コレクション(長沼基金を含む)145点、内藤氏の個人蔵1点に、国内の大学図書館所蔵の8点を加えた154点が展示される本展が開催。
 
 本展の図録は発行されていない。
 代わりに、カラー図版掲載の作品選(2,300円)と、モノクロ図版だがほぼ全点(✳︎)が掲載されているカタログ・レゾネ(11,000円)がミュージアム・ショップで販売されている。
✳︎ 正確には、2020年寄贈の14点を除く、2019年までの収蔵分まで。
 
 本展はこのあと、札幌芸術の森美術館に巡回する。会期は、9月7日〜9月29日(3週間程度)と短いので留意。
 
 
【本展の構成】
1:聖書
2:詩編集
3:聖務日課のための写本
4:ミサのための写本
5:聖職者たちが用いたその他の写本
6:時禱書
7:暦
8:教会法令集・宣誓の書
9:世俗写本
 
 
1:聖書
 
《聖書零葉》部分
イングランド、1225-35年頃
彩色、インク、金/獣皮紙
内藤コレクション
 
 
2:詩編集
 
《詩篇集零葉》
フランス北部(?) 1270年代-80年代
彩色、インク、金/獣皮紙
内藤コレクション
 
 
3:聖務日課のための写本
 
アントニオ・ディ・ニッコロ・ディ・ロレンツオに帰属(彩飾)
《典礼用詩編集零葉》
イタリア、フィレンツェ、1480-1500年頃
彩色、インク、金/獣皮紙
内藤コレクション(長沼基金)
 
 
4:ミサのための写本
 
《ミサ聖歌集零葉》
イタリア、シエナ、1290-1310年頃
彩、インク、金/獣皮紙
内藤コレクション
 
 
5:聖職者たちが用いたその他の写本
 
《司教定式書零葉》
フランス、アヴィニョン、1320年代頃
彩色、インク、金/獣皮紙
内藤コレクション
 
 
《ウェールズのヨハンネス『説教術書』零葉》
アラゴン連合王国、カタルーニャ(バルセロナ?)、1400年頃
彩色、インク、金/獣皮紙
内藤コレクション
 
 
 
6:時禱書
 
《時祷書零葉》
北ネーデルラント、デルフト、1460-80年頃
彩色、インク、金/獣皮紙
内藤コレクション
 
 
7:暦
 
《詩編集零葉》
南ネーデルラント、ブリュッへ、1260年頃(?)
彩色、インク、金/獣皮紙
内藤コレクション
 
 
8:教会法令集・宣誓の書
 
《グラティアヌス「グラティアヌス教会法令集」(ブレーシャのバルトロマエウスの「標準注釈」を伴う)零葉》
フランス南西部、トゥールーズ(?)、1320年頃
彩色、インク、金/獣皮紙
内藤コレクション(長沼基金)
 
 
《宣誓の書零葉》
フランス、ノルマンディ地方(?)、1420-40年頃(?)
彩色、インク、金/獣皮紙
内藤コレクション
 
 
9:世俗写本
 
《ブルネット・ラティーニ『宝典』零葉》
フランス、ロワール渓谷(?)、1460年頃
彩色、インク、金/獣皮紙
内藤コレクション


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