幻の江戸百年筑摩書房このアイテムの詳細を見る |
1991年6月20日発行
ちくまライブラリ-57 (このシリーズの№57)
著者は1926年東京生まれ。法政大学高等師範部卒業。千代田図書館勤務を経て東京地縁社会研究会理事。都市史研究家。地質学考古学の視点から実証的に都市史をとらえなおす作業をすすめる。「千代田区の歴史」「江戸の川、東京の川」「江戸はこうして造られた」など著書がある。
仕事の研修がてら久しぶりに東京をブラブラする時間が取れたので、せっかくだからと思って読み漁った東京・江戸関係の本の一冊。関東平野を流れるいく筋もの河川を運河に利用するという江戸幕府の政策については非常に面白く読んだ。
徳川も中期以降になると、その時代の江戸という都市を表す資料は多い。だからなんとなく江戸時代を分かったような気分になる。しかしそれ以前の江戸がどうであったかとなると分からないことだらけ。徳川江戸以前は寒村だったといわれるが、江戸港は東北の最南端にあるわけで鉱物、農産物、人の輸出港だったことはあまり知られていない。その輸出先は遠く中国泉州であったりもするのだ。また水運=運河としての河川の付け替えや、その河川=運河としての利用方法など日本の外洋船の航法が鎖国以前の水準にもどるまでの船の航路についても詳しく、水運を利用しての江戸への物資搬入経路はこういう場所を通していたのかと知った。
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