5連勝中のFC東京はアウェイで大分と対戦。大分は16位と是非とも勝利をもぎとりたいところだった。結果はスコアレスドローで勝点1を分け合った形だが、少々厳しい言い方かもしれないが、東京にとってはアウェイで勝点1を獲得したというより、勝点2を落としたといえるのではないだろうか。
シュート数は東京19に対して大分が7本。CKも15対2と数字上では終始主導権を握り、攻め続けていたように思える。とはいえ、結局は堅い守備を最後まで崩しきれずに終わったということになる。今季は、実力や個の力では上位と目されている東京に対して、多くの各チームが守備を固めてくる戦術をとるというのは、明確だった。それをどうこじ開けて得点を奪うかがポイントだった訳だが、その攻撃にはまだまだ課題がありそうだ。引いてブロックを形成してくる相手に対して、どういった形で崩していくのか。そのアイディアやヴァリエーションも含めて、素早い判断やパススピードと積極果敢な攻めを駆使してゴールを奪わなければならない。
また、戦術という意味では、選手起用や交代などもその大きな要素の一つとなるが、これまで連勝中ということもありスタメンを大幅に変更する必要はない。だが、交代選手に関しては、これまで試合終盤の同じような時間帯に同じような選手交代が続いている。無論、交代が即結果を生むということではないが、目の前の試合とリーグトータルのことを考えた選手起用や采配をしてもいいのではないだろうが。調子がいい時期は意外と長くは続かない。調子が悪くなった時に、どのように凌いで結果を残していくかが重要なのだ。そういった意味で、フレッシュな選手をもう少し長い時間で使うとか、相手の状態を見極めた(特に攻撃での)ストロングポイントを活かした選手起用を行なってもらいたいところだ。猛暑が続く中、必ずバテる時期は来る。その来たるべき時に、上手く対応出来るか出来ないかで、その後のチーム状況は大きく変わってしまうのだから。
現時点(2011年7月9日終了時)では、千葉(勝点31)、徳島(勝点30)に続いて、FC東京は勝点29で3位。ただ、4位の栃木はまだ試合をしていないため、日曜の京都戦に勝つか引き分けると東京を抜いて3位となる。
≪J2 暫定順位表 TOP10≫
01 千葉 31(9/4/2/27/15)+12
02 徳島 30(9/3/3/23/13)+10
03 FC東京 29(8/5/2/19/10)+09
04 栃木 28(8/4/2/24/13)+11 *
05 熊本 25(6/7/2/14/10)+04
06 東京V 24(7/3/5/29/16)+13
07 鳥栖 22(6/4/4/19/10)+09 *
08 札幌 22(6/4/5/13/11)+02
09 愛媛 21(6/3/6/20/21)-01
10 北九州 21(6/3/5/13/16)-03 *
※ 左から勝点(勝/分/負/得点/失点)得失差
※ * は1試合未消化
リーグも中盤に入り、上位と下位の差が出てきた。現在、昇格圏の3位までは勝点30前後。上位は拮抗しているので、こうなると下位チームにいかにしっかりと勝ち切ることが出来るかが重要だ。東京は無失点で試合を終えることは評価していいが、やはり圧倒的に主導権を握った試合はやはり確実に勝点3を奪っていかなければいけない。優勢に試合を進めながら勝ちきれないとなると、昇格争いに影響を及ぼしてしまうからだ。さらに言えば、出足に躓いたFC東京は上位に追いつくだけではダメだ。勝点、得失点差で追い抜かなければならない。そのためには、出来るだけ1試合で複数点を挙げることが必要だ。そのためのアグレッシヴな攻撃やゴールへの意識を常に持って、混沌とした状況からいち早く抜け出したい。
◇◇◇
Jリーグディビジョン2 第20節
2011/07/09 大分銀行ドーム
大分 0(0-0、0-0)0 FC東京
【得点】
観衆: 27,519人
天気: 晴時々曇
<メンバー>
≪FC東京≫
01 GK 塩田仁史
02 DF 徳永悠平
03 DF 森重真人
06 DF 今野泰幸
14 DF 中村北斗
04 MF 高橋秀人
10 MF 梶山陽平
27 MF 田邉草民 → 19 MF 大竹洋平(71分)
39 MF 谷澤達也
22 FW 羽生直剛 → 32 MF 上里一将(82分)
09 FW ロベルト セザー → 11 FW 鈴木達也(86分)
20 GK 権田修一
26 DF 阿部巧
33 DF 椋原健太
34 DF 柳楽智和
◇◇◇
やっぱり、シュートは枠にいかないと。
◇◇◇
【追記】
7月10日の試合、京都×栃木(1-1)、鳥取×北九州(0-1)、鳥栖×富山(0-1)の試合終了後のJ2順位は次のとおり。首位は千葉、徳島が2位に上がり、FC東京は4位。
≪J2 順位表≫
01 千葉 31(9/4/02/27/15)+12
02 徳島 30(9/3/03/23/13)+10
03 栃木 29(8/5/02/25/14)+11
04 FC東京 29(8/5/02/19/10)+09
05 熊本 25(6/7/02/14/10)+04
06 東京V 24(7/3/05/29/16)+13
07 北九州 24(7/3/05/14/16)-02
08 鳥栖 22(6/4/05/19/11)+08
09 札幌 22(6/4/05/13/11)+02
10 愛媛 21(6/3/06/20/21)-01
11 水戸 19(5/4/06/16/19)-03
12 草津 19(6/1/08/20/24)-04
13 湘南 19(5/4/06/14/19)-05
14 大分 17(4/5/06/13/18)-05
15 鳥取 16(4/4/07/14/16)-02
16 岡山 16(4/4/07/17/26)-09
17 横浜FC 15(4/3/08/13/17)-04
18 京都 13(3/4/08/16/21)-05
19 富山 13(3/4/08/11/23)-12
20 岐阜 08(2/2/11/11/28)-17
※ 左から勝点(勝/分/負/得点/失点)得失差
上位グループは千葉、徳島、栃木、FC東京までか。
このグループから脱落すること=昇格圏外となる可能性が高いので、しっかりとついていきたいところだ。5位以下では得失点差13の東京Vで恐い存在だ。

