本当は、仕事が忙しくて、映画なんか観ていられる状態じゃないんだろうけど、昨日、無理矢理6:00に仕事を切り上げて、映画『カポーティ』を観てきました。
脳みそに栄養をあげないといけないからね。二時間で得られる情報量と刺激量という意味では、映画ってとても効率がいい。もちろん、観る映画にもよるけど。
だから、ちょっと無理してでも、映画は観ておくべきだと思う。それもできれば、映画館で。
というわけで『カポーティ』。ホントは、『UDON』が観たかったんだけど、上映時間が折り合わずに断念。でも、結果的にはよかった。
良い歌というのは、聴き手に「あ、これは自分のことを唄っている」と錯覚させられる歌だと思うけど、良い映画は、観た人に、どれだけいろいろなことを考えさせられるかが、決め手のような気がする。そういう意味では、『カポーティ』、なかなかよござんした。
どんな映画か、はこちらあたりをご覧にいただくとして、でも、一言で
説明すると、凶悪犯罪をノンフィクション小説の題材として、追いかけていく有名小説家(実在)のお話。
まず、最初に考えさせられるのは、人を殺した人間と、その人間を題材にして、本を書き、名声を得る人間と、どっちが「冷血」か、ということ。これがこの映画のテーマなのかな。
主人公のカポーティは、刑務所の面会中、犯人にこう言う。
「君は、全然特別じゃない。たとえば、僕達は、同じ家に住んでいて、君は裏口から、僕は表玄関から出て行った、それだけの違いだ」
カポーティは、犯人の中に、自分がこれまで抱えてきた寂しさや、怒りと同じものを見出してしまう。死刑が近づく(もしくは、遠のく)につれて、カポーティの苦悩は、増していくのに、逆に犯人の心は、透き通っていく。
結局、カポーティは、これがきっかけで、その後、一冊の本を完成させることもなく、アルコールと薬物におぼれて死んでいく。
それに、彼は、取材中、犯人に対して、いろいろと小さな嘘をつくんだけど、これが少しずつ、カポーティの気持ちを追い込んでいってしまう。
そうそう、嘘ってさ、嘘をつかれる人よりも、嘘をつく人のほうを確実に、どうしようもなく、スポイルしていくんだよね。
言葉で書くと、平板な感じがするかもね。実際、僕も見終わった直後の感想としては、物足りなかった。でも、映画館からの帰り道、いろいろと思い返しているうちに、あれも、これもと考えが沸いてきて、うーん、なかんなか、良い映画だったんだな、と気づいたわけ。
ちょっとわかりにくい映画だから、全ての人にお奨めはできない。僕は、『冷血』を読んでから、もう一度、みたい。
しかし、時代背景が1960年ごろだから、みんなものすごく、タバコを吸う。酒も飲む。アメリカも、ちょっと前まではこうだったんだね。今じゃ考えられないけど。

脳みそに栄養をあげないといけないからね。二時間で得られる情報量と刺激量という意味では、映画ってとても効率がいい。もちろん、観る映画にもよるけど。
だから、ちょっと無理してでも、映画は観ておくべきだと思う。それもできれば、映画館で。
というわけで『カポーティ』。ホントは、『UDON』が観たかったんだけど、上映時間が折り合わずに断念。でも、結果的にはよかった。
良い歌というのは、聴き手に「あ、これは自分のことを唄っている」と錯覚させられる歌だと思うけど、良い映画は、観た人に、どれだけいろいろなことを考えさせられるかが、決め手のような気がする。そういう意味では、『カポーティ』、なかなかよござんした。
どんな映画か、はこちらあたりをご覧にいただくとして、でも、一言で
説明すると、凶悪犯罪をノンフィクション小説の題材として、追いかけていく有名小説家(実在)のお話。
まず、最初に考えさせられるのは、人を殺した人間と、その人間を題材にして、本を書き、名声を得る人間と、どっちが「冷血」か、ということ。これがこの映画のテーマなのかな。
主人公のカポーティは、刑務所の面会中、犯人にこう言う。
「君は、全然特別じゃない。たとえば、僕達は、同じ家に住んでいて、君は裏口から、僕は表玄関から出て行った、それだけの違いだ」
カポーティは、犯人の中に、自分がこれまで抱えてきた寂しさや、怒りと同じものを見出してしまう。死刑が近づく(もしくは、遠のく)につれて、カポーティの苦悩は、増していくのに、逆に犯人の心は、透き通っていく。
結局、カポーティは、これがきっかけで、その後、一冊の本を完成させることもなく、アルコールと薬物におぼれて死んでいく。
それに、彼は、取材中、犯人に対して、いろいろと小さな嘘をつくんだけど、これが少しずつ、カポーティの気持ちを追い込んでいってしまう。
そうそう、嘘ってさ、嘘をつかれる人よりも、嘘をつく人のほうを確実に、どうしようもなく、スポイルしていくんだよね。
言葉で書くと、平板な感じがするかもね。実際、僕も見終わった直後の感想としては、物足りなかった。でも、映画館からの帰り道、いろいろと思い返しているうちに、あれも、これもと考えが沸いてきて、うーん、なかんなか、良い映画だったんだな、と気づいたわけ。
ちょっとわかりにくい映画だから、全ての人にお奨めはできない。僕は、『冷血』を読んでから、もう一度、みたい。
しかし、時代背景が1960年ごろだから、みんなものすごく、タバコを吸う。酒も飲む。アメリカも、ちょっと前まではこうだったんだね。今じゃ考えられないけど。
