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空き缶でチューニング ゲルマニュームラジオを作ってみた

2022年06月10日 08時06分49秒 | アマチュア無線

日頃、身の回りにあるものが何かに使えないか?そう考える事ってありませんか?

いつも飲んでいる缶ビール。缶ビールを飲むたびに導体であるアルミ缶がコンデンサの役割を果たすんじゃないかってずっと思っていました。アマチュア無線のアンテナに使えるかな?と思っていましたがひとまずラジオの回路に使えるかもと思い作ってみる事にしました。


製作準備

まずは部品の準備。今回も製作部品は100均製品が沢山。100均商品で作るから失敗しても諦められるし。いつも手軽に色々試してみるのが楽しみです。

①円筒状のプラスチック容器・・・これ貯金箱らしいです

②カラーアルミ線(太さ1mm長さ18.8m)・・・約14m使います

③木製アクセサリーボックス・・・ラジオの台に使います

④ゲルマニュームダイオード・・・手持ち品(これは電子部品屋さんで入手)

⑤ねじ類・電線類・紙・テープ・輪ゴム等・・・手持ち品

大まかにこれくらいの部品点数で作ることが出来ます。今回は半田ごても使わずねじ止め。難しいところはほとんどありませんでした。


回路について

回路もいたって簡単。シンプルです。

コイルと可変コンデンサを並列に繋いでゲルマニュームダイオードで検波するだけ。コイルの容量をどの位に設定するか少々悩みました。530KHz-1670KHz位が受信できればいいかな?と言うことで検討してみる。空き缶バリコンがどのくらいの性能が出せるか?バリコンとして使えるかの方が心配でしたけどね。

 A案

  • コイル 300uH
  • 可変コンデンサ 30pF - 300pF
  • 共振するだろう周波数 531KHz - 1677KHz

 B案

  • コイル 100uH
  • 可変コンデンサ 90pF - 900pF
  • 共振するだろう周波数 531KHz - 1677KHz

 C案

  • コイル 200uH
  • 可変コンデンサ 45pF - 450pF
  • 共振するだろう周波数 531KHz - 1677KHz

 D案

  • コイル 250uH
  • 可変コンデンサ 36pF - 360pF
  • 共振するだろう周波数 531KHz - 1677KHz

アルミ缶の太い部分で直径が約6.5cm。円周は20.41cm。コンデンサとして使えそうな部分の高さが約9.5cm。表面積は約193平方センチメートル。極板距離を0.3mmとすると569.95pF位の容量はとれるかな?そんな検討でC案のコイル200uH コンデンサ45pF-450pFでやってみようと思いました。


コイルの作成

カラーアルミなのでアルミ線の塗料が被覆がわりになります。本当はエナメル線のほうがいいのでしょうが100円で購入できるこのアルミ線のほうが格安ですのでこれを選びました。見た目の綺麗だし。金色のアルミ線が良かったですが売ってなかったので青でよしとしました。直径約75mmのプラスチック容器。上部と下部で直径が違うので正確にはわかりませんが直径75mmとして58回巻きで約200uHのコイルが出来ると考えます。配線が出来るように端を少し長めに残して少しづつコイルを巻いていきます。密巻きなのでテープで固定しながら巻いていきました。巻き終わったらテープを剥がして完成。その後台座に取付け穴を開けていきます。


可変コンデンサ(バリコンの作成)

先ほど作ったコイルを台座に固定。固定に使うネジを端子として併用。コイルのアルミ線は塗料で皮膜があるので紙ヤスリで綺麗にします。アルミ線に電気が流れる状況にするわけですね。

バリコン(可変コンデンサ)にする空き缶は上下で2個。下の空き缶は350ml缶、上は500mlにしました。下の缶は絶縁のために外皮を透明なテープで覆います。上の缶は缶底を切り取り同サイズの缶に被せて差し込めるように切込みを入れます。(カッターナイフとはさみで切り取りました)

完成したバリコン(可変コンデンサ)と台座に固定。ゲリュマニュームダイオードを取付け配線していきます。クリスタルイヤホンがないので外部にアンプ付きのスピーカーを利用しました。


完成しました

完成しました。見た目は変な感じですがまぁまぁコンパクトに収まって個人的には満足。クリスタルイヤホンがあれば無電源で聞こえるのかな?調達しようか悩むところですがまずはこのラジオがきちんと動作するのかが心配。試してみるのが楽しみです。

アンテナ端子にアンテナを接続してみます。アンテナは釣竿アンテナです。エレメント長は10m位。釣竿にグルグル巻きつけて数m反対側のベランダに引き戻している感じ。アンテナチューナーは使っていません。電線10m位を地上高5mくらいから空に向けているだけ。


受信テストをしてみる

さて聞いてみます。ワクワクする瞬間ですね。コイルとバリコンの容量計算があっていたのか?答えが出る瞬間です。

上側の空き缶を1番下側に押し込みアンテナをセットして聞いてみると・・・

小さな音が聞こえてきました。外付けのスピーカーの音を大きくすると間違いなくラジオ放送が聞こえてきます。手持ちの携帯ラジオをAMに合わせて同じ放送を探すとNHKラジオ第一(729KHz)でした。(私は愛知県名古屋市近郊の街に住んでいます)

上側の空き缶を引き上げてみました。(バリコンの容量が変化します)すると弱めではありますがまた違う放送が聞こえてきます。確認するとNHKラジオ第二(909KHz)でした。おー!チューニング出来ています。普通のラジオのように周波数は表示できないですしダイヤルもないので調整するの難しいな!

更に上側の缶を引き上げます。また違った放送が聞こえてきました。CBCラジオ(1053KHz)でした。また引き上げると次は東海ラジオ(1332KHz)。とても強力に聞こえています。名古屋近郊のラジオ局4局を受信することができました。ひとまず成功です。ただ東海ラジオ(1332KHz)はこの空き缶バリコンでは調整がギリギリ。たぶん1400KHzくらいが限界。上下の缶の重なり部分が1cmに満たなくなるのでちょい厳しい事に気がつきました。

上下の缶の極間距離を開けることでコンデンサの容量を減らすことが出来るだろうと上側の缶の内側にQSLカードの紙を貼り付け(上記写真は紙を貼付け後のものです)。そうすると少し改善されました。思った以上にコンデンサの容量が大きかったのが原因でしょうか?

最終的にこのような位置でラジオの受信が出来るようになりました。

深夜帯には東京のニッポン放送(1242KHz)も受信出来ました。

アースを繋いだら感度アップ?と思って試してみましたがアースに接地すると選局は出来ているのですがそれ以上に一番強力に入感するNHK第一(729KHz)がすべての位置で強く聞こえてしまいます。このような簡易的なラジオなので選択度が悪いのでしょうね。フィルターが必要なのでしょうか?


テスト映像

実際にテストしている動画を用意しました。画像をクリックするとTwitterに飛びます!

ご覧頂きありがとうございました。



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