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1200MHz帯 14ele LOOPアンテナの製作

2021年06月27日 22時38分07秒 | アマチュア無線

IC-9700を使い出して2ヵ月半。まだ出られないバンドがありました。1200MHz帯。アンテナがないから出る事も出来ない。もったいないな~。ずっとそう思っていました。Amazonやヤフオク見てると10000円~15000円程度で15ele程度のLOOPアンテナが出品されています。魅力的って感じながらもなかなか決断できずポチれない私。その理由は1200MHz帯は波長が短いからアンテナサイズも小さい。よって自作可能なんじゃないかな?ということ。皆さんのホームページやブログ等を参考にして作ることが出来るんじゃないか?何度も悩みました。どの程度のアンテナなら自分で作られるか?50MHz帯のHB9CVとかヘンテナ、HF帯のロングワイヤーやダイポールは作ったことあるけどUHF帯のアンテナを最初から作ったことないし。迷ったけど挑戦してみることにしました。

目標は全長1m以内のLOOPアンテナ。常置場所のベランダ設置が容易という事と比較的簡単そうに思えたからってのが理由です。


試作品 1200MHz 5ele LOOPアンテナの製作

自分でLOOPアンテナが上手く作ることができるのかわからないのでとりあえず試作品を作ってみることにした。このアンテナは印旛沼無線クラブチャンネルさんの『アマチュア無線 半日で出来る 1200MHz 5エレ ループアンテナ』を参考にさせて頂きました。紹介されている部材が手に入らなかったので多少のアレンジになっていますが動作確認的な、私の技術で作れるかどうかの確認の為に作ってみました。

7mm幅のアルミ板を指定の寸法に切断してエレメントの作成とあったのですが数軒のホームセンターで探しても見つからず。。。300mm×225mm厚さ1mmの平板を買って来て切出す事に挑戦。金切鋏で切っていきましたが思った以上に難しかった。鋏を入れると切出した部分がねじれてしまう感じ。仕方がないので気にせずに切り進みます。ちょっとグニャグニャしていますが手で伸ばして穴を開ける部分に印を付けて。スプレーの缶に沿わせてLOOP上に形を整えていきます。5eleなので手間も少なくてすみます。試作品としてはちょうどいいかな?厚さ1mmのアルミ板なのでLOOPを作るのには苦労しませんでした。

長さ500mm 10mmの角アルミパイプにこのエレメント達を固定していきます。給電点は同軸から直結。アルミに半田はのりにくいのはわかってますが仮で作ってる試作品。同軸をつける部分をヤスリでゴリゴリしてから半田したら一応導通したのでこれでいっか。ラジアルも完成したので各エレメントを3ミリの螺子で固定して完成。

とりあえず仮設して動作確認。動作するかどうか?わからないけど電波出してみます。1200MHzのSWR計は持っていないのでIC-9700のSWR表示を参考に動作確認。ひとまず1200MHz/FMの呼び出し周波数あたりで確認。1Wで電波を出してみるとSWR計はほぼ振れません。10W出力にしてもSWR=1.3程度。こんなに簡単に雑に作ってるけど動作しているようです。距離にして約10Km離れたレピーターにもアクセス可能。電波も出ている様子です。試作品の完成!超小型なので移動運用の時に持ち歩くのにいいかも。ただ1200MHzに出られる無線機はIC-9700しかないから移動に持ち出すのは面倒かな?今度は1200MHzに出られるハンディー機の導入を検討しなくちゃ。IC-705に1200MHzが入ってたら最高なんだけどなー。


1200MHz帯 14ele LOOP アンテナの製作

試作品の5ele LOOPアンテナが完成し気分よく常置場所用の14eleに着手。最初の計画では12ele LOOPで予定していたのですがブームに取り付ける段階でだいぶ長さに余裕があったので急遽2エレメント追加する事にして14エレとなりました。このアンテナ製作にあたり『JH3RKBさんのホームページ』の『1200MHzループアンテナの製作』を参考にさせて頂きました。こちらは衛星通信を行う際に使う軌道計算プログラム『KSAT』を開発されている方のページです。私もずっとお世話になっていましたが8年ぶりに無線を再開して使おうと思ったら衛星データが上手くダウンロードできずに泣く泣く使うのを諦めました。使いやすくて便利だったのですが。。。

製作開始

さぁ本番です。幅10mm 長さ1000mm 厚さ2mmのアルミ平板を各エレメントのサイズにカットしていきます。切断機など持っていないのでニッパーと手の力に頼っています。印をつけたところをニッパーで傷を付けて手でくねくね。金属疲労で折れる感じです。綺麗な切断面にはなりませんがとりあえず切ることは出来ました。切断面で手を切らないようにそして見栄え向上の為にヤスリで綺麗にバリとりします。

切断が終わり各エレメントの穴あけ部分に印をつけます。両端から5mmの場所に穴を開けることにしました。LOOPにした際に両端5mmが重なる部分になりますのでRa以外は10mm長くカットしました。1mmの穴を開けてから3mmのドリルで穴を広げていきます。技術力がないので穴の位置が少しずれてしまったり表裏の位置がずれていたり。たぶんドリルが垂直に刺せていないんでしょうね。まぁ動作すればいいので多少のことは良しとしましょう!

全数穴を開け終わったらLOOPを作っていきます。先程の試作品と同様にスプレー缶を使って曲げていくのですが2mm厚のアルミ平板は結構硬かった。両端はうまく曲がらないのでプライヤーで挟んでパワーで曲げていきます。きちんとLOOPにするのにはだいぶ苦労しました。何とか曲げたら螺子を突っ込んで形を整えていきます。それとなくいい形になってきました。

給電部は同軸直付けではなくN型のコネクターをプラスチックケースに収納してエレメントへは1.2mmの銅線で繋ぎました。エレメントとの接合部は○型の端子を使って螺子止めしてあります。まだ改善点はあるかもしれませんがこれが一番簡単で見栄えもいいかなという判断で決定しました。最初は同軸直付けを考えていたのですが夜中にふと思いつきAmazonでイメージにあうケースを探してみると、おーピッタシやん!を発見。データシートで内寸法を確認すると手持ちのN型コネクターがドンピシャではまります。お値段120円。Amazon Prime会員なので送料無料の翌日配送。120円の買い物をクロネコ便で送料無料で配達したらAmazonさん赤字かも。すみません!これからも沢山買い物するから許してください。

放射器も完成したのでブームに取り付け完成!まぁまぁ良い見栄えになったしあとはしっかり動作してもらわないと。飾りのアンテナは嫌なんで。笑

動作確認をする

本固定ではなく仮設状態で動作確認。SWRを見て判断していきます。先にもお話したとおり1200MHzのSWRが測定できる計測器はないのでIC-9700の画面が頼り。1295MHz付近で確認していきます。結果SWR=1.3程度。まぁ使えそうな感じでしょうか。1200MHz帯はバンド幅が40MHzもあるので全部の帯域にマッチングする事は難しいのかな?素人なのでそう思い聞かせていますが1260MHzから1300MHzの間にSWRの低い部分と高い部分が点在します。グラフにすることは出来ませんが幾つもの山と谷が存在する。ちょうど1295MHz付近はSWR=1.3の谷にいるという感じでしょうか。SWRの高いところでは3.0位でした。短時間なら送信できるかどうか?昔、調子の悪くなってたアンテナで無理やり送信してFT-817NDのファイナル損傷させた経験があるので無理はしたくないですが。。。

ひとまず1295MHz付近では使えそうなので交信相手を探します。呼び出し周波数辺りをワッチ。まったく聞こえねー。誰も喋ってない。430MHzも話している人少ないけど比じゃないか。IC-9700の発売後1200MHzの運用者が増えてるってネットに書いてあったのを真に受けたのもこのアンテナ作った動機のひとつですが1200MHzの運用が活発になってるのは首都圏等の大都市だけの事かも。名古屋市近郊ではそんなに使っている人はいないのか?CQ出してみる事にしました。無謀にもCQを出しているとコールバックあり。いつも50MHz/SSBや430MHz/FMでお世話になっているローカル局でした。いつもありがとうございます。距離にして約5Km。1200MHz帯での初QSOとなりました。うんうん、電波出ているね。RSはプリアンプ入れて57を頂きました。切ると51位だったのでしょう。1200MHzはどんな伝播するかわからない状態ですのでこれから色々実験していきたいと思います。ちなみに相手局は私の常置場所から西の方向にあるのですがアンテナを南に向けたときが一番強く入っていました。目の前にある建物に反射して電波が飛んでいっているのでしょうか?とりあえず完成!今後が楽しみです。

反射板の取り付け

最初から計画していた反射板。LOOPが完成したからとにかく電波出してみたいって気持ちと反射板の有無の比較をしたかったのでまずまずで電波を出してみましたがその後反射板の取り付けを行いました。幅150mm 高さ180mmにアルミの平板をカット。高さ30mm分を折り曲げてアンテナに取り付けます。反射板として動作するのは150mm×150mm。少し大きすぎるのか?不恰好になりますがこんなもんでしょ?という感じで取り付けました。それっぽいアンテナが出来上がりました。動作確認が楽しみです。どうなることか?

反射板を取り付けると大きな変化がみられました。バンド内全域でSWRが一気に下がって気持ちがいいくらい。まだ所々にSWRの山があるようですがSWRは2.0以下。1295MHz付近では限りなくSWR=1.0位でしょう。無線機のSWR計ですからどこまで信頼していいデータかわかりませんが明らかに性能はUPしたように感じます。いや、そう信じたいです。

交信相手を探しても見つからないのでCQを出してみます。

CQing...

SWRメーターが振れなくなりいい気分。これでしっかり交信出来たらな。5分ほどCQを出すと入感あり。『UFWさん、この周波数他で使ってますよ!』と声が掛かった。私には全く聞こえないし周波数チェックにも何も応答なかったけど他でどなたか使っていたらしい。やっぱりこのアンテナの受信性能に問題があるのかな?そう思いながらお礼を言って別の周波数へ。それにしてもさっき声を掛けてくれた局、どこのどなたかわからないけど強い信号だったなー。RS59で来てたわ。今度どこかでお会いしたいものです。

気持ちを切り替えて周波数を変えてCQ。すぐに応答あり。昨日お世話になったローカル局でした。今日はRS59+20dbとの事。アンテナも西に向けたときが一番いい状態でした。1時間ほど安定した交信をすることが出来、このアンテナとりあえず完成ってことでいいかな?そう感じました。


使った材料とアンテナの寸法(14ele LOOP アンテナの分)

材料

  • ブーム 10mm×10mm×1000mm アルミ角パイプ 550円
  • エレメント 2mm×10mm×1000mm アルミ平板3枚 200円×3=600円
  • N型コネクタ(手持ち品) おおよそだけど600円位
  • プラスチックケース 120円
  • 3mmステンレス螺子20個位 600円位
  • 銅線5cm程(手持ち品)
  • 反射板用アルミ平板(手持ち品)

   合計 2470円

寸法

14ele LOOP アンテナ の製作時間はおおむね4時間くらい。慣れている人なら半分もあれば作ることが出来るのだろうなと思います。ホームセンターで入手できるものがほとんどですしAmazonで購入できるものばかりで比較的お値打ちに簡単に作成する事ができました。1200MHzに出られる無線機はあるけどアンテナがなくて出られなかった私のような人がもしみえたら。いちど挑戦されてみてもいいかもしれません。

この記事を書きながら1295.00MHzをワッチしていたらCQ局が聞こえてきました。愛知県あま市という事でしたので約30km程の距離でしょうか?南側ベランダにアンテナを取り付けているのでそちらの方角にアンテナを向けられないのですがRS55位で入感していました。出力8Wで地上高14m位のGPアンテナとの事。残念ながら私の信号は綺麗に届かなかったようで交信には至りませんでしたがこれから少々調整をして使えるアンテナにしていきたいなと思います。

最後に参考にさせて頂いた印旛沼無線クラブチャンネルさん、JH3RKBさんのホームページさんどうもありがとうございました。深く感謝申し上げます。



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2 コメント

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Unknown (まろ)
2021-06-28 03:13:33
自作いいですね。外見もかっこいいです。アルミの切り出し私だと根性なくてできないですw。1200は空間ノイズ少ないので他局探ししてるとなんかすごい深い沼のように感じちゃいます。いないはずの裏に局が隠れてるw
私も部材はアマゾンやモノタロウを使うのですが、アマゾンの配送無料はほんとありがたいです。長尺物などはモノタロウ配送料はきついです。
IC705に1200入れないのは9700保護作戦なんでしょうねー、歯がゆいですw
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ありがとうございます (居酒屋きりたっぷ)
2021-06-28 03:25:28
ヤフオクとかAmazonに出てるLOOPアンテナをポチろうと思いましたが土日の空き時間で作ってみようと挑戦してみました。1200MHzは1991年開局から1度も出た事なかったので新鮮です。430MHzに比べて山やビル等建物に反射して伝播する可能性が高いのかな?と想像しています。
Amazonの送料無料はありがたい。120円のもの送料無料で買ってしまって申し訳なかったけど他に色々買ってるから今回は許して!でした。
IC-705に1200MHzが入ってない理由。技術的に何かあるのかもしれませんがIC-9700保護ってのはあるかもですね。IC-705も人気があるようですので後継機に搭載されてくるかもと淡い期待を持っています。ファームウェアーの交信で使えるようになるとかそんな事があったら最高ですけど。
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