Medium 2-7 "Judge, Jury & Executioner"

今回（11/7放送）はジョー（アリソンの夫）が殺人事件の陪審員を務める話。アメリカの陪審員制度というのは国民の義務であり、また建前上は名誉なことなのだが、裁判が終了するまでは普段の仕事を休まなければならくなるし、日当もあってないようなものなので、嫌がる人が多い。ジョー本人は「妻のアリソンが検事局に勤務してるから、自分が選ばれることはないだろう」と多寡をくくっていたのだが、そのフェアな人柄が弁護側に買われ、陪審員を務めることになってしまったのである。

被告は金持ちの娘であるジェシカと結婚したスティーヴンという男性だ。2人はある夜、湖にセーリングに出たが、ジェシカが酔っ払って水に落ちてしまったのだという。ところが、遺体は見つかっておらず、またスティーヴンが殺したという確証もないため、せいぜい「過失致死」ぐらいでしか起訴できず、たとえ有罪になっても懲役4年程度の刑にしかならない。ダヴァロス検事長はスティーヴンがジェシカを殺したことを確信してるのだが、証拠が揃わないことにはどうしようもない。しかも、スティーヴンはハンサムで魅力的なため、陪審団ばかりでなくジェシカの父親でさえ魅了してるのである。そもそも、2人を引き合わせたのはジェシカの父だった。

そして、ダヴァロス検察長は陪審団に嫌われてしまっている。

一方、アリソンはその殺人事件に関する夢やビジョンを何度も何度も見る。スティーヴンが「金持ちになるためなら何でもやる意思があるか？」と繰り返す夢。スティーヴンが鹿を狩る夢。鹿がダヴァロス検察長のオフィスや法廷に現れるビジョン。

だが、アリソンはダヴァロス検察長やジョーにこれらの事を伝えることはできない。ジョーは陪審員の義務として、この事件に関わる記事やニュースは一切見てはいけない決まりだし、家族や友人と同事件について話すことさえ禁じられている。しかも、アリソンがこの事件の捜査に関わってしまったら、検察側と陪審団の間に夫婦がいることになり、正当性が損なわれて裁判そのものが無効になってしまうからだ。