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<GSOMIA破棄>【中央日報社説】何のためのGSOMIA破棄なのか懸念される /【左派・ハンギョレ新聞】 韓国政府、日本の対話拒否・侮辱的反応にGSOMIA終了の正攻法を選んだ 

2019-08-23 16:44:42 | 防衛・安全保障・インテリジェンス

【中央日報社説】何のためのGSOMIA破棄なのか懸念される=韓国

2019年08月23日06時48分    中央日報
  青瓦台(チョンワデ、大統領府)が昨日、予想とは違って韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA・

ジーソミア)を破棄することにしたのは様々な側面で残念なことだ。せめてここへ来て落ち着いてきた

韓日間葛藤を悪化させるのはもちろん、韓国の安保の軸である韓日米3角安保協力も揺るがすに間違い

ないためだ。 

  金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長は「日本政府がホワイト国リストから韓国を除外して

両国間安保協力の環境に重大な変化を招いた」として「このような状況では(GSOMIA)協定を

持続させるのが国益に合致しない」と主張した。両国間信頼が消えた状況で敏感な軍事情報を

どのように交換するかとの論理だ。一理ある話だが、安保上の国益を考えると誤った判断に間違いない。 


  何よりGSOMIAは安保面で実質的な力になってきた。2016年締結後、両国は合わせて29件の

情報を交換してきた。日本は衛星で収集した写真資料などを、韓国は人的情報(ヒューミント)を通じて

得た情報を共有し、互いに少なからず寄与してきた。昨年末、強制徴用判決で韓日関係が悪くなった

後にも7件が交換されたことを見ても両側がGSOMIAをどのように考えているのかが分かる。

鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官も21日、国会で「GSOMIAの戦略的価値は充分だ」と

認めたことがある。このように実質的に役に立つ協力関係を破ってしまったのは懸念されることに

他ならない。 

 
 最近、改善の兆しを見せた韓日関係が最悪のどん底に落ちるのも火を見るよりも明らかだ。

15日、和解のメッセージを盛り込んだ文在寅(ムン・ジェイン)大統領の光復節(解放記念日)

記念演説以降両国は用心深い歩みを見せた。このような雰囲気の中で日本は数回にわたって公開的に

GSOMIA延長の意向を示した。菅義偉官房長官が「(韓国側と)協力しなければならないのは

協力することが重要だ」と明らかにしたのは安保だけはともにしたいという意志にも読まれた。

そのような時にGSOMIAを破棄したのは薫風が吹き始めた韓日関係に冷や水を浴びせたことに

他ならない。この政府は日本と永遠に敵対関係でいきたいと思っているのか聞かざるを得ない。 


  さらに深刻なのはGSOMIA破棄が韓日米3角安保協力、さらには韓米関係に深刻な打撃を与える

という点だ。その間米政府も何度もGSOMIA維持の希望を明らかにしてきた。

ドナルド・トランプ米大統領も9日、GSOMIAを支持するかと聞く質問に「私は韓国と日本が

互いに良い関係を結ぶことを願い、彼らは同盟国でなければならない」と明らかにした。

このような時にGSOMIAを破棄してしまえば、日本はもちろん米国が韓国を信頼できる同盟と

思うだろうか。 


  ただでさえ韓国が日米両国が主導する「インド-太平洋戦略」に消極的という指摘が少なくなかった。

それでもGSOMIAを廃棄するというのは「新アチソンライン」を自ら引こうとする行為ではない

のかという懸念の声も上がっている。今でも廃棄決定を見直す、それとも日本と米国の信頼を失わない

画期的な方法を講じる必要がある。


韓国政府、日本の対話拒否・侮辱的反応にGSOMIA終了の正攻法を選んだ

 登録:2019-08-23 01:52 修正:2019-08-23 07:18   ハンギョレ新聞

 
「GSOMIA終了」決定の背景とは 
 
文大統領のメッセージにも“無反応” 

外相会談でも態度変わらず 

NSC常任委直前まで変化見られず 

大統領府、国際法や情報交流の実利的側面など 

維持・延長を含む多様な対応策を検討 

事実上需要なく「安保空白はない」と判断 

「国民の自尊心を守ることが大切だった」
 



 韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に関し、「維持はするものの、情報交流はしない」という

折衷案に傾いているかのように見えた韓国政府が、「協定終了」を公式宣言した。

最近、光復節の記念演説などを通じて宥和的なメッセージを送り交渉の余地を残していたが、

日本政府が態度の変化を示していないことが決定的だった。大統領府関係者は22日、「文在寅

(ムン・ジェイン)大統領の8・15記念演説に何の反応も示さなかった日本が、昨日の外相会談でも

(対話に向けた)シグナルを送らず、世耕弘成経済産業相が産経新聞とのインタビューで、かなり

侮辱的な反応を示した。あふれる寸前のコップに“最後の一滴”を落としたようなもの」だと述べた。

これに先立ち、世耕長官は「韓国には兵器に転用される恐れがある物資の管理体制が不十分な点があり

…日本側の申し入れにもかかわらず、3年間も当局間の協議が全く開かれず、改善の展望が見られない

ため(制度の)運用を見直した」という無理な主張を展開し、「韓国は冷静に反応してほしい。

不買運動などの拡散は望ましくない」という諭すような発言まで行った。


 関係者らの話を総合すると、大統領府はGSOMIAの終了という暫定的な結論を下した状態で、

同日午後に国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開くまで、日本が経済報復措置を撤回し、対話の場に

出るのを待っていたという。しかし、何の反応もなかったため、計画を実行に移したというのが

大統領府の説明だ。


 しかし、大統領府と政府が最初からこのような雰囲気だったわけではない。別の関係者は「政府内では

7月末までGSOMIAを維持しようという意見が多数であり、大統領府の気流もその方向に傾くように

見えた。しかし、日本がホワイト国(グループA)から何の説明もなく韓国を除外したことを受け、

様々な代案を真剣に検討し始めた」と伝えた。日本の安倍晋三首相が閣議を開き、韓国をホワイト国から

除外する内容の輸出貿易管理令改正案を議決した今月2日を境に政府の雰囲気は変わり始めたという

ことだ。

 

 大統領府はその後、協定終了

▽協定は維持するものの情報交流を中止

▽協定延長など、様々な案を検討した。

大統領府の関係者は「複数の選択肢について、専門家らが長所と短所を多様に点検した。

また、国際法的にこのような選択に問題がないか、ウィーン条約まで検討した。国民の意思を把握

するため、ほぼ毎日、世論調査も実施した」と述べた。


 軍事情報交換の実利的側面についても、抜本的な検討が行われた。ある関係者は「2018年には事実上、

情報交流の需要がなかったが、最近には北朝鮮の短距離ミサイル発射をめぐり、日本側から韓国の情報に

対する共有の需要があった。情報交流に対する需要は安保危機の程度によって流動的に変わる」と述べた。

言い換えれば、昨年、南北間の軍事合意書が締結されてから、朝鮮半島の緊張が緩和され、GSOMIAが

なくても朝鮮半島の安保には憂慮すべき空白が発生しないという結論に達したということだ。

協定の延長と終了について、米国ともほぼリアルタイムで疎通したと、大統領府は強調した。


 「GSOMIAを維持するものの情報交流はしない」という折衷案が詰めの段階で排除されたことに

関連し、大統領府関係者は「状況が厳しい時こそ原則が重要だ。名分も、実利も重要で、なにより国民の

自尊心を守ることが大切だった」と述べた。政界の一部では、今回の決定を「チョ・グク法務部長官

候補者を守るため」という批判の声があがっていることについては、「チョ候補者の聴聞会とは何の

関係もない。国益だけを考えて決定した」と強調した。


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