中国は気象を武器にするのか? 国が気象操作システムの創設へ
中国国務院は公式サイトを通じ、国土のほぼ60%の領域の水門気象学上のプロセスに積極的に
作用する国家システムを2025年までに創設すると発表した。これが全世界の気象学の専門家らの
憂慮を招いている。ブルームバーグも中国のこの計画を批判的に分析する記事を発表した。
気象操作は決して新しい発想ではない。この問題には多くの国が取り組んでいる。
ただし、ブルームバーグは、雨や雪、雹を降らすという中国が現時点で有している気象操作システムは、
規模とパワーの両面で世界の中でも抜きんでていると指摘している。
ブルームバーグは、2018年、チベット自治区で気象操作が行われた例を挙げている。当時、山の
斜面には500個を超える特製のバーナーが設置され、広大な面積に銀イオンが散布された。このおかげで
チベット自治区付近では降水量が100億立方メートルも増えている。
ところがブルームバーグは水門気象学上のプロセスにこれだけ大規模かつ積極的に働きかける
メソッドは直接的にも間接的にも兵器として用いられかねないと危惧感を表している。敵国の上空に
悪天候を呼び、地政学上のライバル国の農耕地の上に雨を降らせないことも可能だからだ。
ブルームバーグの専門家らは、大気現象の変化に挑もうとする中国の野望は制御不可能と判断しており、
他国にはこの分野で中国との関係を築くより策はないと呼び掛けている。
国際協力を行い、技術を交換しあえば、気象への大規模な悪影響を防ぎ、最も危険な技術をコントロール
下に置くことができるというのがその理由に挙げられている。
bloombergの記事
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中央アジアの異常高温が引き金となる気候カタストロフィー 研究者らが警告
韓国、日本、米国、中国の気候学者グループの調査で、中央アジアでは過去20年で異常高温がさらに深刻化したことが明らかにされた。調査結果はサイエンス誌に発表された。
モンゴル高原は地球規模的な温暖化で完全に植物の生えない砂漠と化した。同様の現象は米国南西部で起きている。
論文には、人間の活動が気候を変えてしまい、結果的に中央アジアの環境システムにこれが作用し、憂慮すべき事態になっていることが書かれた。
研究者らは過去260年の針葉樹の年輪データを分析し、暑さに襲われた時期と土壌の湿度を調べた。これにより、ここ最近は暑さが厳しくなっていることがわかった。
研究者らによれば、中央アジアの気候は今、破壊的な変化を遂げており、これにより絶滅する動物が出てくる可能性があるほか、地球全体の気候と関係する大気プロセスに影響を与える恐れもある。
https://jp.sputniknews.com/science/202012017980106/