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デンマークのダンスケ銀行、マネーロンダリングの疑いで米司法省やSECが調査

2018-10-05 19:21:19 | ヨーロッパ・EU諸国

ダンスケ銀行:マネーロンダリング疑惑、米当局が調査を開始

2018年10月4日 20:48 JST  Bloomberg
 
 
  • エストニアとデンマークですでに刑事捜査が進行中
  • ダンスケ銀、予想される罰金に対し引き当ててはいない-CFO代行


デンマーク最大の銀行、ダンスケ銀行は同行が絡むマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑について

米当局が調査を開始したと明らかにした。この疑惑を巡っては、すでに最高経営責任者(CEO)が辞任、

エストニアとデンマークでは刑事捜査が進行している。


  ダンスケ銀行は4日、「自社のエストニア支店に関連して米司法省が刑事捜査を行っており、

それに関わる情報提供の依頼を同省から受け取った」と発表した。同行はすべての関連当局に協力して

いるとも述べた。

 

  エクサンBNPパリバのアナリスト、アンドレアス・ハカンソン氏は米当局の調査に

「意外感は全くない」としつつ、「罰金がどれだけ大きくなるかがいまや懸念だ。米国や欧州の当局が

科すことになれば、金額が全く違うからだ」と語った。デンマークのヤルロブ産業・企業・財政相は

これまでに、ダンスケ銀行に対する同国当局の罰金は6億3000万ドル(約720億円)に上る可能性が

あると述べていた。


  ダンスケ銀行のモルテン・モースゴー最高財務責任者(CFO)代行は、生じる恐れのある罰金に

対して同行では引当金を積み立ててはいないと語った。

原題:Danske Bank Says U.S. Is Now Investigating Laundering Case (3)(抜粋)


デンマークのダンスケ銀行、マネーロンダリングの疑いで米司法省やSECが調査

米司法省や証券取引委員会(SEC)など規制当局はこのほど、内部告発者の2年前の訴えに基づき、

デンマーク最大手のダンスケ銀行(Danske Bank)を1500億ドルのマネーロンダリング(資金洗浄)

容疑で捜査を開始した。 シティグループ(Citigroup)とドイツ銀行(Deutsche Bank)も関係が

あるのではと疑われている。


ウォール・ストリート・ジャーナル(以下:WSJ)が2018年9月14日伝えたもので、ダンスケ銀行は

デンマークとエストニアでも操作されている、同行の最高経営責任者(CEO)は、疑わしい取引に対する

警告を無視したと伝えられている。


ロシア、アゼルバイジャン、モルドバから流出した資金洗浄容疑

WSJが匿名の事情に通じた筋の訴えを引用して、「米国の法執行機関は、ロシアと元ソ連邦

(ロシアの自治州エストニア)から流出した多額の金銭にかかわる容疑で、デンマーク最大手銀行を

捜査している。この件に米国が関係していることから、ダンスケ銀行との大きな利害関係が持ち上がっている」

と伝えた。


報道によると、2007-2015年の期間に推定1500億ドルが、ダンスケ銀行エストニア支店にある口座に

流れ込んだこと疑いが生じている。送金元はロシア、アゼルバイジャン、モルドバの3ヵ国とされる。


ダンスケ銀行の調査官は、この全額が疑わしいか否かについてコメントを避けている。

同銀は内部調査を実施し、その結果を同行ウェブサイトに9月19日公表する予定だという。

デンマークとエストニア両当局者は現在、ダンスケ銀行を調査中であり、その情報は米国の関係当局に

通報されていると、事情通の数人の欧州当局者がWSJに明かした。


米国は公式には未確認 司法省テロ対策次官補が事態認識

一方米国では、ダンスケ銀行が捜査されていることは正式に確認されていない。2週間前、米財務省の

テロ資金供与担当次官補のマーシャル・ビリグスリア(Marshall Billingslea)氏は、デンマークの

日刊紙Berlingskeに対して、「われわれはこのケースを極めて綿密にフォローしている」(ロイター)と

以下のように語った。


「ダンスケ銀行は米国に銀行業の免許を取得していないが、ドル建て債券発行プログラムがあり、

同行のエストニア支店は、米ドル顧客の流出入を承知していることから、米規制当局者の間で関心が

高まりうることだ」


WSJによると、米司法省は外国銀行へのドルの供給を制限できることになっており、米財務省、

司法省は銀行を(規制違反などで)処罰することができるという。


ダンスケ銀行、シティグループ、ドイツ銀行、三つどもえの可能性も

また英フィナンシャル・タイムズ(以下:FT)紙によると、ドイツのベレンベルク銀行(Berenberg)の

アナリストであるアダム・バラス(Adam Barrass)氏は7月に、「ダンスケ銀行はドル資金調達と取引を

利用しているため、米国から(違反に対する)処罰される可能性がある」と語っていた。


FTによると、ダンスケ銀行のトーマス・ボルゲン(Thomas Borgen)CEOは、マネーロンダリング

(資金洗浄)疑惑を警告された際に、エストニア支店での銀行業務を縮小するよう求めた電話を無視した。

同CEOは2013年10月の会議の席上で、そのような警告を一蹴したという。


WSJはさらに「内部告発者はドイツ銀行とシティグループが、ダンスケ銀行エストニア支店での

入出金される取引に関与していると名指しで苦言を呈した」という。

それによると、ドイツ銀行はダンスケ銀行のコルレス銀行役を勤め、シティグループのモスクワオフィスは

ダンスケ銀行エストニア支店を通じた一部の取引に関与したとされる。


ちなみに現在実施されている捜査によって、ダンスケ銀行の株価は、2018年に入って大きく下落。

仮想通貨界でもマネーロンダリングの問題は常に対策について考えられている。

事態は米ソ関係の新たな火種になる可能性ゼロとは言えず、注視した方がよさそうだ。


 
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