<オウム事件>教団元代表の松本智津夫死刑囚の刑を執行
7/6(金) 8:53配信 Yahooニュース
法務省は6日、オウム真理教による一連の事件で死刑が確定した教団元代表、松本智津夫(麻原彰晃)
死刑囚(63)の刑を執行した。2006年9月の死刑確定から11年9カ月。日本社会を大きく揺るがせ、
裁判で「首謀者」と認定された教祖の刑執行は平成の事件史に刻まれる節目となる。
松本死刑囚は1955年に熊本県で生まれ、84年にオウム真理教の前身「オウム神仙の会」を設立。
ヨガ修業や「超能力」をうたい信者を集めた。
90年には、松本死刑囚自身や信徒が衆院選に立候補したが、いずれも落選。信徒の脱会や高額な
「お布施」の支払いなどを巡ってトラブルが相次ぎ、社会的な批判を浴びた。
95年に地下鉄サリン事件発生を受け、警視庁は山梨県上九一色村(当時)の教団施設を強制捜査し、
松本死刑囚を逮捕。松本死刑囚は地下鉄サリン事件のほか、坂本堤弁護士一家殺害事件や松本サリン事件でも
起訴され、計13事件で殺人罪などに問われた。
地下鉄サリン事件
96年に始まった東京地裁の公判では無罪を主張したが、2004年に死刑判決を受けた。
その後、弁護団が「(松本死刑囚と)意思疎通ができない」ことを理由として提出期限までに
控訴趣意書を出さなかったため、東京高裁は06年に控訴棄却を決定。最高裁も高裁決定を支持し、
同年中に死刑が確定した。
教団による一連の事件の刑事裁判は、18年1月に終結。法務省は3月、東京拘置所に収監していた
死刑囚13人のうち松本死刑囚らを除く7人を別の拘置所や拘置支所に移送していた。