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中国、実は「トランプ大統領」を歓迎? その理由は・・。

2016-06-15 15:45:08 | USA

CNN,co,jp

香港(CNN) 米大統領選の共和党候補指名争いで首位を走る不動産王のドナルド・トランプ氏にとって中国は格好の標的だ。

中国が米国の雇用を奪っていると批判したり、中国製品に対する関税を大幅に引き上げると脅したりしている。

一方、中国の国営メディアも仕返しとばかりに、トランプ氏を「大口たたきの人種差別主義者」などと酷評している。

たしかにトランプ氏は中国政府内で冷笑されているかもしれないが、

専門家によれば、中国の指導者らが恐れているのはヒラリー・クリントン氏の大統領就任だという。

 

「中国の指導層にとってトランプ氏の方がくみしやすいだろう」と語るのは、ワシントンを拠点に活動

中国や米国の外交政策に関する著作を持つ作家 のジェイムズ・マン氏。

「重要なのは人柄だ。中国は、自尊心が強く、自己中心的で、お世辞や誘惑に弱いリーダーの扱いに非常に長けている」

 

一方、中国は常にルールに従うクリントン氏の「弁護士的性格」が苦手であるほか、長年にわたり、中国だけでなく、より広範な外交政策問題に携わってき

たクリントン氏は中国にとってはるかに手ごわい相手となりそうだという

 

マン氏は「ヒラリー氏は一筋縄ではいかない人物で、自分の考えをしっかりと持っている」と指摘。

「弁護士は常にルールを作りたがる。また、クリントン氏は、中国が特別な存在で他国とは異なる扱いが必要だという考え方を受け入れようとしない傾向が

ある」との見方を示す。

人権擁護に積極的で、南シナ海の領有権問題でもタカ派的見解を持つクリントン氏は、中国にほとんど友人がいない。

自由貿易に関してはトランプ氏よりもはるかに積極的であるにもかかわらずだ。

「多くの中国人は、(クリントン氏に対し)かなり悪い印象を抱いているのではないか」と語るのは、北京外国語大学の謝韜(シエ・タオ)教授だ。

教授はさらに、共産党機関紙・人民日報系の環球時報「環球時報」がかつて、

クリントン氏が会議のため北京を訪れる前日に同氏を歓迎しないとの社説を掲載したと指摘。

この社説は、少なくとも、中国の一部エリート層の間でクリントン氏に対する嫌悪感が広がっていることを示すものだという。

 

環球時報は、クリントン氏の国務長官退任を報じる記事の中で、

同氏は中国のインターネットユーザーの間で「最も嫌われている」米国の政治家と報じた。

同紙が今年3月に実施したオンライン世論調査では中国人の54%がトランプ氏を支持しているとの結果が出た。

中国でのクリントン氏に対する批判の中には、米国内のクリントン批判と同様に「女性差別」に根差しているものもあるようだ。

例えば中国国営メディアは、クリントン氏を「厚かましくて下品」と酷評し、さらに同氏の髪型や服装をからかった。

中国版ツイッターの「微博(ウェイボー)」では、クリントン氏の夫であるビル・クリントン元大統領の不倫を皮肉った、

「自分の夫すら管理できないのに、どうして米国を管理できるのか」というコメントがしばしば引用されている。

しかし、だからといって中国がトランプ氏の大統領就任を心から歓迎するわけではなさそうだ。

「中国の指導者らはクリントン氏が嫌いかもしれないが、同氏とは協力可能であることは分かっている」と語るのは、

アジア太平洋地域が専門のザ・ディプロマット誌の編集長を務めるシャノン・ティエッジ氏だ。

「一方のトランプ氏は、全くの未知数だ。

本気で中国製品に最大45%もの関税をかけたり、南シナ海における中国の動きを牽制(けんせい)するために 経済的圧力をかけるつもりなのか。

また韓国や日本の核保有を容認するのか否かという問題もある。

トランプ氏が大統領就任後にこれらのコメント通りに行動す るか否かは不明だが、中国政府にとって大きな不安の種であることは間違いない」(ティエッジ氏)

中国でクリントン氏を長きにわたって支持しているのがフェミニストたちだ。

中国のフェミニストの間では、クリントン氏は大統領夫人だった1995年に

北京で開催された国連の第4回世界女性会議で画期的な演説を行った人物として知られている。

またクリントン氏は中国の若いフェミニストたちも支援してきた。

2015年に中国の若い女性人権活動家5人が拘束された事件について、クリントン氏 はツイッターで「許し難い」とコメント。

また女性の人権に関する会議を開催する一方で、女性人権活動家を取り締まった習近平(シーチンピン)国家主席を 「恥知らず」と痛烈に批判した。

これに対し、中国政府も国営メディアを通じて、クリントン氏は選挙で勝つために中国叩きに躍起になっている「民衆扇動家」と批判した。

 

ルールに厳しいクリントン氏は中国では煙たがられているみたいですね。長年政治にも関わっているので扱いも大変だということでしょう。

トランプ氏は過激発言はあるものの、政治家としては新人。丸め込め易いという事でしょうか。