「Googleマップが劣化した」不満の声が相次ぐ ゼンリンとの契約解除で日本地図データを自社製に変更か。
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Googleは6日、Googleマップの日本向け地図を一新すると発表。より分かりやすい徒歩
ナビゲーションや乗換案内、地図のダウンロードが可能になるとしていた。
今回の変更はその一環とみられる。新機能として提供する「オフラインマップ」は、地図を
事前にダウンロードしてオフライン環境でも見られるようにするものだが、日本ではこれまで
「契約上の制限」として提供していなかった。
ゼンリンはGoogleマップのサービス開始当初(2005年)から地図データをGoogleに提供。
オフラインマップがついに日本で実装されるとの発表から、「両社で契約の折り合いがついたのでは」
との見方もあったが、実際はゼンリンとの契約を終了し、Google製の地図データに切り替えて
提供する方向に入ったとみるのが自然だ。
Webサービスの地図を巡っては、12年に米AppleがiOS向けに公開した自社製の地図アプリで
「パチンコガンダム駅」といった誤表記が続出し、話題になった。
今回の新Googleマップは、不適切な道路の形状などが航空写真の画像に影響されている
点が多数見受けられることから、
「航空写真から道路の存在や形状を機械学習で検出しているのでは」
「過疎地域ではスマートフォンの通過実績を使っているのでは」
という指摘もある。
3月22日時点では、以前の地図が見られる抜け道がある。道路からの風景が見られる
ストリートビューを開き、左下に表示される地図の拡大表示を行うと、従来の地図が表示される。
Googleがこのような状況を把握していないとは考えにくく、どのような対策を取るのかに
注目が集まりそうだ。GoogleマップはAndroid端末の標準地図アプリとして搭載されるなど、
ユーザーも多いことから混乱はしばらく続くだろう。
一方、ゼンリンは新たな提携パートナーを見つけたようだ。20日(現地時間)、Webサイトや
アプリ向けに地図サービスを提供する米Mapboxは、ゼンリンと提携して日本の地図データを
強化したと発表した。
グーグルマップから社名消えた、ゼンリン株が東証上場来の大幅安
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終値ベースで16%安、場所表示などで不具合急増の報道も
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05年7月から地図提供、グーグルは6日に新地図提供を予告
地図情報のゼンリンの株価が急落した。米グーグルが提供する地図データ「グーグルマップ」
から同社の社名が消え、両社の契約状況に変化が生じた可能性が浮上した。
22日のゼンリン株は一時前営業日比17%安2457円と5営業日ぶりに急反落し1月25日以来、
2カ月ぶりの安値を付けた。終値は2473円で、下落率の16%は東京証券取引所に上場した
1996年以降で最大。
ゼンリンの広報担当はブルームバーグの電話取材に対し、22日時点でグーグルマップから
自社社名が消えている事実を認めた上で、契約状況の詳細についてはコメントを控えるとした。
グーグルも回答を控えるとしている。
グーグル日本法人は6日のブログで、今後数週間以内に新しいグーグルマップの提供を
開始することを明らかにしていた。グーグルとゼンリンの協業は、ゼンリンデータコム
(東京・千代田区)が米グーグル向けに地図情報の提供を開始した05年7月から始まっている。
シティグループ証券の江沢厚太アナリストはゼンリンについて、グーグルマップとの
契約が解除された可能性を指摘し、ネガティブサプライズとリポートで指摘。
江沢氏によると、21日更新されたグーグル・マップで、画面下部にあったゼンリンの
クレジットが表示されておらず、日本の地図データがゼンリンのデータからグーグルが
独自で開発したデータに変更されたとみている。