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フェイスブックと絶交できない理由。 ユーザーの流入続き、広告主も追随する見通し

2018-05-14 09:51:33 | 産業・企業情報

フェイスブックと絶交できない理由

ユーザーの流入続き、広告主も追随する見通し


 

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 米 フェイスブック は絶交できない友達だ。たとえ絶交されて当然のことをしていたとしてもだ。


 同社が25日発表した1-3月期(第1四半期)決算で、この期間にデイリーアクティブユーザー(DAU)が約4800万人増えたことが

分かった。10-12月期から3.4%の増加で、市場予想とほぼ一致した。少なくともその一部は新聞を読むと仮定すれば、これだけでも

驚きに値する。第1四半期終盤に英データ分析会社ケンブリッジ・アナリティカへの個人情報流出をめぐる問題が大きく取り上げられ、

マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が米議会で証言したほか、時価総額が740億ドル(約8兆円)近く吹き飛んだからだ。


 フェイスブックはこの不祥事からまだ完全には立ち直っていない。また同社のネットワークのセキュリティーを強化するという

難題に依然、直面している。ザッカーバーグ氏は決算に関する25日の電話会見でこれを詳細に説明し、「重点的に投資する」と

繰り返し約束した。


取り組みは緒に就いたばかりだ。同社の総経費は1-3月期に前年同期比で39%増加し、通期では50~60%拡大すると同社は

予想している。


 ただ、この日の決算発表から分かるのは、世界最大の交流サイトとのつながりを容易には断ち切れないことだ。

フェイスブックにはユーザーを引き留めるばかりか、新規登録者を呼び込む力がある。つまり広告主もそこから離れないと

いうことだ。1-3月期の広告収入は前年同期比50%増の118億ドルに達した。さらに特筆すべきは、同社全体のほぼ半分を占める

米国・カナダ市場の売上高が、この期間のDAUの伸びは2%未満だったにもかかわらず、前年同期比44%の大幅増だったことだ。


 まだ不透明な部分は多い。例えば新たな規制がいかなる形態を取り、ソーシャルメディア各社の利益にどのような影響を及ぼし

得るかといったことだ。だが25日の時間外取引でフェイスブック株が7%急伸したとはいえ、同社の予想株価収益率(PER)は

20倍前後と、グーグル親会社のアルファベットを若干下回り、規模の小さいツイッターに比べても割安な水準だ。

フェイスブックに垂れ込める暗雲を考えると、当然のこととして高評価を得るまでにはまだしばらく時間がかかりそうだ。