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中国、南シナ海に電波妨害装置を配備 軍事化進める

2018-04-09 21:45:31 | 南シナ海・東シナ海

中国、南シナ海に電波妨害装置を配備 軍事化進める

 中国は南沙諸島(英語名スプラトリー諸島)に設けた人工島のうち2つに電波妨害装置を取り付けた。南シナ海の軍事化で重要な

一歩となる動きだ。米政府関係者らが明らかにした。


 これにより中国が係争水域の領有権を主張し、米国の軍事作戦を妨害する能力を高めた格好だ。


 米政府関係者らによると、中国軍は南シナ海で過去最大規模の軍事演習を実施中。中国初の国産航空母艦が使われ、空軍と陸軍が

動員されているという。


 米国防総省の1人は「中国がスプラトリー諸島の前哨基地に軍事用の電波妨害装置を設置した」と述べた。


 こうした米国の情報は、人工衛星映像を手掛ける米デジタルグローブが先月撮影し、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に

提供した写真でも裏付けられる。この写真では、アンテナを備えた電波妨害装置とみられる物体がミスチーフ礁の上に確認できる。

中国は2014年から南沙諸島にある7つの岩礁を埋め立てて人工島を建設しており、ミスチーフ礁もその1つ。


 中国国防省はコメントに応じていない。


 中国は人工島の建設は防衛目的だとしているが、ブルネイやマレーシア、台湾、ベトナム、フィリピンと対立する領有権の主張を

強めるために使われる恐れがある。フィリピンは米国と軍事協定を結んでいる。


 ミスチーフ礁を含む3つの人工島には、長さ約3キロの滑走路や戦闘機格納庫などが既に備えられている。


 米政府関係者らの話では、これらの人工島に軍人が駐留し、中国船が停留しているものの、陸軍部隊や軍用機はまだ置かれていない。

地対空ミサイルや巡航ミサイルもまだないが、配備に向けて場所は準備されているという。


 中国が南沙諸島ですぐに軍備を増強できる能力があることは、主要な貿易経路をコントロールし、領有権で対立する他国を排除し、

台湾防衛を目的とした米国の軍事作戦に介入してくる可能性を意味するため、米国防総省の深刻な懸念材料となっている。


 米国の情報によると、直近3カ月の間にミスチーフ礁とファイアリー・クロス礁に電波妨害装置が配備された。


 国防総省関係者は「中国は人工島建設の理由として海上の安全維持、航行支援、捜索・救助活動、漁業の保護などの

非軍事的機能を主張しているが、電波妨害装置には軍事的な利用目的しかない」と述べた。