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日韓スワップ交渉停止で都合の悪い真実とは 韓国メディア、麻生太郎財務相の正論「妄言」よばわり 

2017-02-14 10:34:41 | 韓国経済

日韓スワップ交渉停止で都合の悪い真実とは 韓国メディア、麻生太郎財務相の正論「妄言」よばわり 

2017.2.14 07:00  産経新聞

政府が韓国・釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置の対抗措置として、日韓通貨交換(スワップ)協定再開に向けた協議を中断したことにからみ、韓国メディアが麻生太郎財務相の発言に猛反発、“妄言”と一斉非難した。麻生氏は会見で、2年前に韓国が日本の再三の忠告を無視して一方的に協定を打ち切ったことも明らかにしたが、自分たちに都合の悪い真実は耳に入らないようだ。


「貸した金返らない」

 韓国メディアがかみついたのは、1月10日の麻生氏の閣議後の記者会見での発言だ。

 「信頼関係で成り立ってますので、約束した話を守られないと貸した金も返ってこない可能性もある。私どもとしては少なくともスワップやるやらないの話で信用関係ができ上がらなくなってきている。難しくなってきている」

 麻生氏は協議再開の見通しについてこう述べた。

 慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した日韓合意を無視するような韓国側の態度を見ると、至極真っ当な意見に思えるが、韓国メディアはそう感じなかったらしい。

 11日の中央日報日本語版(電子版)は「『韓国は信頼できない国』というニュアンスを強く漂わせた発言」と猛反発。

 さらに、「ナチス政権の憲法無力化手口を学ぶべき」などの麻生氏の過去の発言まで引っ張りだし、「妄言の前歴が少なくない」と攻撃した。

 

<韓国報道>麻生副総理「韓国に金を貸せば返ってこないかも」 中央日報の記事・・・麻生財務相の写真が・・・


朝鮮日報日本語版(同)も10日に「麻生氏また妄言」との見出しで記事を配信。(注1)

 メディアだけでなく、韓国政府も発言を問題視し、11日の聯合ニュース(同)によると、韓国の外交部当局者は「責任ある政治家なら発言に慎重を期さなければならない」と遺憾の意を表明したという。(注2)

 ただ、いつもなら韓国や中国の反応をことさらに取り上げ、日本政府を批判する国内メディアも静観した。


「打ち切りの時は喧嘩」

 通貨スワップは、どちらかの国が通貨危機などに陥った場合、もう一方の国がお金を融通する仕組みだ。

 日韓通貨スワップは竹島の領有権問題や歴史認識をめぐる関係悪化で2015年2月に打ち切られたが、昨年8月の日韓財務対話で、韓国側が再開に向けた協議の開始を持ちかけ、日本側も受け入れた。


日韓財務対話を終え、笑顔で言葉を交わす麻生太郎副総理兼財務相(左)と韓国の柳一鎬・経済副首相兼企画財政相=2016年8月27日、韓国・ソウル(共同)


 実は、麻生氏は会見で打ち切りの時の韓国側との生々しいやり取りも明らかにした。

「いきなり『何とかしてくれ』って言ったってできませんので、ちゃんとそういうのをもっとかないと(と言ったが、韓国側は)『いや、大丈夫だ。借りてくれっていうなら借りてやらんこともない』ってことだった。せせら笑って喧嘩したな、あの時。切ったのは向こう。こっちは何回も言ってきた」


 麻生氏が打ち切りの際に激怒したことは財務省内でも有名だったが、会見で公言するほど、よっぽど腹に据えかねていたのだろう。

 しかし、韓国メディアはこうした発言には触れなかったようだ。「韓国は信頼できない国」と言われかねないからかもしれない。


 韓国は中国と通貨スワップ協定を結んでいるが、米軍の「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の国内配備をめぐり、“中国頼み”は難しくなってきている。さらに英国の欧州連合(EU)離脱に加え、米国の利上げや“トランプ相場”などによって、再び通貨ウォン暴落や外貨流出のリスクもくすぶっている。


 1月28日の中央日報日本語版(同)は「韓国は『第2のIMF(国際通貨基金)危機』可能性に備えるべき」とする識者のコラムを掲載。「経済状況は(外貨不足でIMFからの融資を受けた)1997年のIMF危機の時よりも悪い」と警鐘を鳴らした。

 

【コラム】韓国は「第2のIMF危機」可能性に備えるべき


 「借りてくれっていうなら借りてやらんこともない」

 打ち切りの際に韓国側が言ったという言葉が“妄言”で済めばいいが…。

韓国メディアでは「経済状況は1997年のIMF危機時よりも悪い」とも指摘される=韓国・ソウル(AP)

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注1

  日本の麻生太郎副総理兼財務相が10日、記者会見で「通貨スワップ(交換)を締結すれば、韓国に金を貸しても返ってこないかもしれない」などと発言した。

  時事通信によると、麻生氏はこの日、閣議後の記者会見で「(通貨スワップ協定交渉は)金だけの話じゃなく、信頼関係で成り立っている。

 信頼関係がなくなり、(交渉再開が)難しくなってきている」と述べた。

  麻生氏はさらに「(韓日の慰安婦合意という)約束が守られないのなら、貸した金も返ってこない。

 スワップなんかも守られないかもしれないという話になる」と続けた。

  麻生氏の発言は、2015年12月に成立した韓日の慰安婦合意の履行を韓国に求める中で飛び出した。

 釜山の日本総領事館前に設置された慰安婦被害者を象徴する「少女像」が韓日の外交摩擦に発展していることについて、

 記者たちからの質問に答える中での発言だった。

  しかし、記者たちとの公式な質疑応答の席で、韓国政府に金を踏み倒されるかのような発言をしたことは不適切だとの指摘も出ている。

 麻生氏は過去に何度も、帝国主義による侵略と支配を正当化する不適切な発言で物議を醸し「妄言製造機」「失言製造機」などと呼ばれている。


注2

【ソウル聯合ニュース】韓国の外交部当局者は11日、韓国との通貨交換(スワップ)協定協議の中断に関する麻生太郎・副総理兼財務相の発言を問題視し、「責任あ

る政治家なら発言に慎重を期さなければならない」と、遺憾の意を表明した。

日本政府は旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像が釜山の日本総領事館前に設置されたことへの対抗措置として、通貨スワップ協定の再開に向けた協議の

中断を発表している。

 麻生氏は10日、閣議後に記者団に対し、通貨スワップ協議の中断に関し「約束が守られないのなら、貸した金も返ってこない」として、「スワップなんかも守られない

かもしれないという話になる」との認識を示した。

  韓国の外交筋は麻生氏の発言について、「通貨スワップの概念についてちきんと理解した上での発言なのか」と指摘した。

  通貨スワップは通貨危機など緊急時に相手国に自国の通貨を預け、相手国の通貨かドルを受け取る取り決めで、国家間で資金を貸し借りする借款とは異なる。

 安倍晋三政権のナンバー2の麻生氏は朴槿恵(パク・クネ)政権発足直後の2013年4月、太平洋戦争のA級戦犯が合祀(ごうし)された靖国神社を参拝し、両国関

係の最初のボタンの掛け違いに大きな影響を与えた。当時、韓国政府は麻生氏の靖国神社参拝に抗議し、推進していた尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官の訪日を

取り消した。