イスラエルとトルコ和解=正常化で合意、きょう発表-ガザ支援船襲撃で関係悪化
2016/06/27-10:33 時事通信
イスラエル側との会談を終え、トルコのアンカラで記者会見するトルコのユルドゥルム首相
【エルサレム時事】ロイター通信によると、イスラエルとトルコは26日、2010年のイスラエル軍によるトルコ支援船襲撃事件で極度に
悪化していた外交関 係を正常化することで合意した。
27日に正式に発表する。両国は合意文書に署名する見通し。召還した互いの大使を再派遣する。
事件では、トルコ人活動家ら10人が死亡し、エルドアン首相(当時)は即座に駐イスラエル大使を召還、事件を「残虐な国家テロだ」
と非難していた。
同盟関係だった両国は互いに批判し合い、中東でも極めて悪い2国間関係へと劇的に変化した。
ロイター通信は、トルコのユルドゥルム首相が首都アンカラで、イスラエルのネタニヤフ首相が滞在中のローマで、
英標準時間27日前10時(日本時間午後7時)を期して和解について正式に発表すると伝えている。
両国の和解交渉は13年にオバマ米大統領の仲介で始まったが、遅々として進んでいなかった。
しかし、トルコは昨年11月のロシア軍機撃墜で、ロシアとの関係が悪化。イスラエルとの水面下の交渉は急進展したもようだ。
トルコ、ロシア軍機撃墜で謝罪 イスラエルとも関係修復へ
2016年06月28日 08:40 発信地:イスタンブール/トルコ APF
【6月28日 AFP】トルコは27日、ロシアとの和解を進めるとともに、イスラエルとの関係修復につながる協定についても歓迎姿勢を示す
など、積極的な対外融和攻勢に乗り出した。近隣諸国との関係改善を目指す動きとみられる。
ロシア大統領府は、昨年11月にシリアでロシア軍機が撃墜され、両国関係に亀裂をもたらした事件をめぐり、
レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)トルコ大統領がウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に対して謝
罪したと発表した。
プーチン氏はこれまで、同事件についての謝罪を繰り返し要求。事件を受けてロシアはトルコに対し、多くの制裁も科していた。
今回のトルコ側の動き により、両国の不和が解消される可能性が出てきた。
エルドアン氏は27日遅く、両国の「速やかな」関係正常化を願っていると述べた。
この数時間前にはトルコとイスラエル両国の首相が、2010年に起きたイスラエル軍によるトルコ支援船の襲撃事件を受け、
6年間にわたって冷え込んでいた関係の修復につながる協定の詳細を公表した。
この襲撃事件では、トルコ人活動家10人が死亡していた。
外交危機が相次ぎ、隣国シリアでは宿敵バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領が依然権力を握り続ける中、
トルコはいわゆる「近隣諸国との問題ゼロ」政策に立ち戻ろうとしている。
欧米各国の首脳らは、エルドアン政権下で独裁傾向が強まっていることに懸念を表明している。
近隣諸国との関係を修復しておくことは、北大西洋条約機構(NATO)加盟国のトルコが、欧州連合(EU)との難局を乗り切っていく上で
も非常に重要になる。
一時はロシア・トルコ間で戦争勃発の心配され、イスラム国攻撃側で「何やってるんだろう」と思ってましたが
和解に進みそうなので危ない火種が1つ消えます。
最後までお読み頂きましてありがとうございます。