お天道様が見ているよ!

田舎に住んでいる 学の無い50代おばちゃんが、読書を通じて学んでいくブログ。「年間50冊読む」が目標です。

斎藤孝著:親子で読もう『実語教』読了

2022-02-24 15:42:26 | 読書

⑮/50:斎藤孝著『実語教』読了

本書の前書きと本文より引用

私は『実語教』を「日本人千年の教科書」と読んでいます。

『実語教』は鎌倉時代から子供の教育に使われてきました。

「日本人が千年間なにを大切にしてきたか」ということが、ここには書かれているのです。

ここには学ぶことの大切さ、両親や先生、目上の人への礼儀、兄弟、友だち、

後輩たちとのつきあい方などがやさしく説かれています。

むかしの子どもたちは『実語教』を声に出して読みました。

声に出して読むことを「素読」と言いますが、素読をすると先人の魂も一緒に学ぶことができるのです。

人間が生きていくうえで欠かせない大切な知恵が詰まった『実語教』を、

お子さんやお孫さんと一緒に、ぜひ声に出して読んであげてください。

はじめは大人が読んで、そのあとを子どもが読む復唱法式でやってあげてください。

小さな子どもでも何度も読んでいくうちに、好きな言葉が見つかり、暗唱できるようになるでしょう。

そして、その子が大きくなった時、そうした言葉が役に立つ時がきっとくるでしょう。

その時、おじいちゃんやあばあちゃん、あるいは両親と一緒に読んだということも思い出すことでしょう。

それは、さらにさかのぼれば、鎌倉、江戸時代の人たちとも、

その知恵がそして命がつながっていくということです。

同時に、それは千年にわたり日本人が育んできた心を、

お子さんに、さらに次の世代に受け継ぐことになるのです。

 

山高きが故に貴からず。(やま たかきがゆえに たっとからず)

樹有るを以て貴しとす。(き あるをもって たっとしとす)

山は高いからといって価値があるわけではありません。

そこに樹があるからこそ価値がでてくるのです。

 ・世の中の役に立つ人になる

勉強ができるからといって、それだけで偉いわけではありません。

学んだことを人の役に立てられるかどうかが大事なのです。

「世の中に役に立つ仕事をしたい!」という目標を立てると

不思議なことに勉強をする意欲もわいてきます。

人間はだれでも「みんなの役に立ちたい」という気持ちを

心のどこかに持っているのですね。

 

 

多様性だの、ナショナリズムだの、拝金主義だの、知足だの

法律さえ犯さなければ何をしてもいいという考えだの

価値観が混乱している今。

迷ったら基本にかえる。

本来 日本人は、何を大切にしてきたのか。

ご先祖様が、ずっとずっと伝え続けてきたものは何だったのか。

そう思って、声に出して読んでみました。

手の届くところにおいて置き、時々読みかえそうと思います。

そしてこの先 孫ができたら、是非読んであげたい本です。