裏営業騒動でわかる吉本という会社

芸人たちが、会社を通さない、いわゆる裏営業をしたことが大きな騒動になっています。
営業先が、詐欺グループのイベントだったことで、反社会的勢力とコンタクトを持ったことが問題になります。

一昔前ならば、さほど大きくなることはなかったでしょうけど、
今は、芸人、特に吉本所属はジャニーズとともに、日本のテレビ界を席巻しています。

この事件から、吉本という会社が裏から透けて見えてきます。
大阪に拠点を置きながら、東京に外来種のように勢力を伸ばし、関西弁が当たり前のように飛び交うようになりました。

相当、関東とは異質の会社のようです。
まず、裏営業そのものは問題にされていないようです。
関東のプロダクションであれば、これだけで大問題です。
歌手や女優の移籍問題は、数年ごとにマスコミをニギワカさせます。
裏営業などとんでもないことで、契約書にがんじがらめにされているはずです。

報道によれば、どうも吉本には契約書自体が存在しないとのことです。
たぶん、芸人は独立した事業主と見ているのでしょう。
売れないうちは、十分な給与は支給されない代わりに、アルバイト感覚で裏営業はしていたようです。

吉本経由での仕事では、かなりの割合を会社がとっているようです。
40歳前後でも、7，8割は会社が搾取していると芸人たちは言っています。
これが関東の他社では、5割か、あるいは芸人が多い割合になるとのことです。

それでも、何故吉本に所属するか、それはサンマを始めとした先輩芸人が、
テレビ界になくてはならない存在になっているので、テレビに出られるからです。
Ｍ１のように、吉本が深くかかわった番組では、ちょうどいい若手を注目させ、
テレビ局に売り出すことができます。

50間近のベテラン芸人も、裏営業に参加して、しかも謝礼金を受け取ってないとまで言っていました。
これには、会社を通すと、自分が稼いでいるほど給与がもらえていないという事情もあるのだと思います。