じんべえ時悠帖Ⅱ

東京都葛飾区水元公園(その2)

 雲仙・普賢岳の火砕流災害から30年。噴火だけではなく

火砕流の恐ろしさをまざまざと見せつけた災害だった。

 消防団や警官、報道陣を乗せたタクシーの運転手などの

犠牲者を出した地元から、避難勧告を無視して撮影を続け、

犠牲になった報道陣やその遺族への怒りや誹りが出たのは

止むを得ないだろう。

 

 今日の朝刊からある遺族の三十年。

 犠牲になった報道陣の一人、テレビカメラマンの娘は

当時まだ1歳だった。成長するにつれ地元民の思いを知り、

遺族であることが重くのしかかった。

 十五歳になった時、父親のテレビカメラが発見された。

保管する災害記念館から祖母や母と共に招待され、市の

職員だった館長が当時インタビューに答え、「運転手、

報道、警官、それぞれの思いがある」と語る映像を見て、

「私の思いがあってもいいんだ」と救われた。

 帰宅後、物置に仕舞い込んだ父親の一眼レフを取り出し、

美大で写真を専攻した。今日、初めて追悼式に出る。

 

 水元公園の花菖蒲を見に行くウォーキング(その2)。

我が三郷市の南端と境界を接する東京都立水元公園は、

L字型の長さが3.5キロもある大きな親水公園である。

 公園を貫く池「小合溜」は、昔江戸川が古利根川だった

頃の河川敷。このあたりが小合村だったことから小合溜と

呼ばれる。

 金町駅から東京理科大経由、水元公園に出る直前にある

「しばられ地蔵」は在原業平ゆかりの古刹、業平山南蔵院

にある地蔵。願をかける時には縄で縛り、叶ったら解く。

 長くなるが謂れを南蔵院のホームページから紹介しよう。

 

 江戸は享保年間、八代将軍吉宗の世に名奉行の名を馳せた

大岡越前守忠相の裁きによる。

 この寺で迂闊にも居眠りした呉服問屋の手代が荷車ごと

反物を盗まれてしまった。「門前に立ちながら泥棒の所業

を黙って見ているとは地蔵も同罪なり。縄で縛って召し捕

って参れ」と越前。

 荒縄でぐるぐる巻きにされた地像は江戸市中引き回しの

後、南町奉行所に運ばれる。この珍しい裁きを一目見よう

と野次馬が奉行所に雪崩込む。

 頃合いを計って門を閉めさせた越前、「天下のお白州に

乱入するとは不届至極、罰として科料反物一反申し付ける」

と一声。その日のうちに反物の山が出来た。

 その中にあった盗品の反物からずるずると江戸を荒らし

回っていた大盗賊団が一網打尽となった。地蔵尊の霊験に

感謝した越前が立派なお堂を建てて、盛大な縄解き供養を

行ったとな。

この御同輩、水元公園でも常に近くで見かけた

右端に掛かるのが縛る縄、解いた縄は樽に入れる

一応、本堂も紹介しておこう

この南蔵院を回り込むように歩くと水元公園

この花菖蒲園に降りる前に紫陽花が迎える

 大きく回って花菖蒲園に降りるとちょうど12時になる。

もちろん「チェアリング」で昼食。その様子は次回。

 

 

 

 


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コメント一覧

jinbei1947
えめらるど様
さすが女性同志です。
長身でハンサムだったというテレビカメラマンですから、その面影を胸に、
一心に愛娘を育てたことと思います。
そろそろ還暦ですが、夫の面影はまだ成長した娘と同じ三十前後。
変わらぬ新婚時代に生きていることでしょう。
多分まだ一人でしょう。
jinbei1947
ワイコマ様
水元公園の水と緑の景観には、小合溜の対岸であるみさと公園もしっかり
協力しています。
もちろん、三郷公園側から見る水元公園も抜群です。
えめ
「雲仙・大火砕流378秒の遺言」という言葉が添えられたカメラの写真を、インターネットで観ました。その方の娘さんは美大を出てもう30歳を迎えたようですが、娘が生まれて幸せの絶頂だった母親は、その後どのような人生を辿ったのでしょう。
ykoma1949
雲仙災害の後、何度もあの被災地に息子と
息子の後輩たちを連れて行きました。
火砕流の粘度の質は火山によっても違うし
普賢岳でも、季節によって変わったり気候や
その噴火の状況で変わります。
そこの土地に暮らす人達は、昔から色んな
経験をきちんと伝承して、後で知らされて
ビックした思いが懐かしいですね~
水元公園・・大岡裁きが出てきたり・・なんとなく
江戸の昔が、つい最近の出来事のように感じて
嬉しくなります。素敵な公園ですね~
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