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じんべえ時悠帖Ⅱ

皆既月食&秩父三十二番観音巡り

 小型デジカメでは皆既月食は暗すぎてこれが限界である。慌てて

ほとんどお蔵入りの一眼レフを引っ張り出したが生憎の電池切れ。

 少し戻り始めてやっとピントが合った。

 

 さて、秩父観音巡り7日目の午後、三十二番法性(ホッショウ)寺である。

小鹿野の街中から大日峠越えをして法性寺に向かうのが「巡礼道」だが、

先日の荒れた「ハイキングコース」に凝りて、反対側、長若バス停から

緩やかな坂道、2キロの巡礼とした。

 西武バスから町営バスへの乗り継ぎ時間を利用して、小鹿野の中心街

を1キロほど散策。街道沿いの宿場町の風情である。ここでも武甲山が

頭を覗かせる。

 秩父と言えば味噌漬けの豚肉が有名。「わらじかつ丼」の発祥地が

ここ小鹿野である。

 酒屋の隣が小鹿野観光案内所。中に食堂があり「わらじかつ丼」も

メニューにある。残念ながら観音そばを食べた後でパス。生ビールを

飲みながら有名な子供歌舞伎など小鹿野観光ビデオを鑑賞。

 小鹿野町役場のバス停で、ダリア祭りを観て来たというご婦人の

二人連れと話しながらバスを待つ。西武バスと町営バスが相次いで

停まるが、法性寺へ行くには後ろの町営バス。

 西武秩父駅まで行くご婦人たちも付き合ってくれる。乗った途端、

運転手が「西武の方が安かったよ」とマイクで言う。「もう西武は

出ちゃったんだから」と憤然とするご婦人たち、至極当然である。

 因みにその差はわずか10円、言わずもがなだよ、運転手さん。

 法性寺まで2キロの「長若中学前」で降りる。既に廃校になっても

バス停名は残る。他のところでもそうだが、バス停名はなかなか変更

しないものである。その中学前から緩い坂が始まる。

 檻のような祠、ここも山の下から参拝するためのお堂かと口碑を読む。

昔、ここをねぐらにした巡礼者が金剛仏の裏に「しちへんめぐってどうの

なか」と刻まれていることに気が付く。

 意味を解しかねたがふと仏像の両耳を持って頭を回してみると、七回目

に首が傾き中から大判小判がザクザク・・・。よって「七辺廻り堂」とな。

村人が七度回ると自然に堂の中に入った、という説もあるという。

 2キロを40分かけてゆっくり上り切ると紅葉の下、法性寺に到着の

ようである。火野正平の自転車「こころ旅」風にいうと「とうちゃこ」。

 古い山門は、2階が鐘楼の秩父札所唯一の鐘楼門。立て直しの浄財

を募る書き物が貼られる。

 本堂までの石段は2段階で併せて百段あるかないかでホットする。

  本堂にはこのあたりの地名である般若の面。境内の紅葉が良い。

 観音堂は本堂のさらに奥の上方。石段を上りながら眺める山肌には

虫食いのような穴が多数。このあたりは粗粒砂岩層の露出地帯。その

尾根には船のような岩がせり出し、法性寺は別名「お舟観音」「舟形

観音」と呼ばれる。

 懸造(舞台造り)の観音堂の足元を回るように上がると奥の岩窟にも

仏像がたくさん並ぶ。粗粒砂岩の虫食い穴だらけである。ここから更に

岩を上った奥の院は、途中に鎖場もあるというのでパス。

 観音堂の脇面、目立たぬように?三千女の観音霊験記絵がかかる。

そう言えば午前中の観音院はどこにあったのだろう。

 境内で会った数組はいずれも車組、坂を下るのは一人である。

ピラミッドのような武甲山の山頂に西日があたる。

 何もない麓のバス停に早目に着く。ガランとした長若中学前で紅葉

を愛でていると、「バス停どこですか」とご婦人二人連れが訊く。

 秩父ではバス停が両側にない場合が多く、ない場合はある方のバス停

の反対側に立つと、どこかに書いてあったことを説明する。

 このご婦人たち、聞けば私がパスした大日峠越えで法性寺に寄って

来たというから健脚である。山道はまあまあ整備されていたという。

 横浜在住のお二人は日帰り。帰りは3時間というので立ったままの

腹ごしらえ、とおにぎりを頬張る。やっと来た小鹿野町営バスは満席。

峠を二つ越えて西武秩父駅に着く。

 今日もいつもの素泊まりのバーがフロントの3部屋のミニホテル。

日曜日の夜なのに他のホテルや旅館は満室。全国旅行支援、秋の観光

シーズンでは止むを得ないか。

 明日は結願ひとつ前、三十三番菊水寺の紹介である。

 


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コメント一覧(10/1 コメント投稿終了予定)

jinbei1947
えめらるど様
写真を多く撮るのでけっこう時間をロスする上、要所要所のチックポイントで
時間や歩数も地図に記入するのでこれもロスになります。
ガイド本を書くわけでもないのに性分なので省けません。
jinbei1947
ワイコマ様
建て直して金ピカになるのも考えものです。
筋力増強剤や注入やコーティングで、この風情を保ちながら補強する、
そんな技術が欲しいですね。
eme
イスラム教、キリスト教の巡礼と、四国88カ所遍路について、学習しました。いずれも、カメラや携帯を持って居なかった事が共通します。
ykoma1949
法性寺 いい作りですが・・場所が場所だけに・・
そして歴史もあるような、ホント これはそろそろ
建て直しの時期でしょうね~ しっかり浄財をはずんで?
この建築ならばすぐに億単位でしょうね
無理のない 行程の選択は大正解です。
いよいよ大詰めですね~ 続きが楽しみです
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