朝日朝刊「多事奏論」で安倍、菅、岸田と歴代首相をバッサリと
斬って来た辛口の高橋純子編集委員が久々の登場。
以前よりも登板間隔が大きくなっているのは政権への忖度なのか、
それとも少し偉くなったのか。
今回は先日の「沖縄慰霊の日」の現地取材版。まずは2004年から
18年間、那覇の陸上自衛隊第15旅団が集団参拝して来た黎明の塔を
取り上げる。一昨年、昨年、そして今年も何故か参拝は中止された。
「黎明の塔」は、沖縄を本土防衛の盾として使い、多くの住民の
犠牲を強いて、昭和20年6月22日に自決した牛島司令官と長参謀長を
祀る塔だが、元々は木柱の墓標が立つだけだった。
その牛島司令官の辞世の句が第15旅団のホームページに掲載されて
いたことが今年地元紙で報じられ問題となった。
秋待たで枯れ行く島の青草は皇国の春に甦らむ
沖縄平和委員会は「自衛隊と皇軍の連続性を示す」として削除を
申し入れたが門前払いで無視されている。
辺野古の埋め立てに遺骨が混ざる可能性のある土が使われると
してハンガーストライキを続ける具志堅隆松氏(70)は、この句への
反歌を「琉歌」で詠む。
島ぬ青草や皇軍が枯らち戦さ枯骨や土になゆる
高橋純子編集委員は黎明の塔から「平和の礎(イシジ)」へ回る。
刻まれた24万余人の「名前」は屹立し、「青草」と一括して扱う国家
とは対峙する、と結ぶ。
今日の明け方は晴れの予報だったが日の出は不発。
十数分後、ふと気がつくと
そして再び雲の中へ