PRIMO信号処理研究所 / Synchro PRIMO Lab.

周波数測定、位相差測定に関する新しい数理。
Please contact to snishie@mac.com.

発表しました/発表します

2015-07-18 00:21:20 | 論文

 当研究所の最新成果についてです

■ 電気学会 計測研究会 2015.6.25 金沢 で発表しました。

「遅延器による擬似直交変換とベクトル演算を用いる高時間分解能な
 同期位相・周波数・振幅計測方法」

https://workshop.iee.or.jp/sbtk/cgi-bin/sbtk-showprogram.cgi?workshopid=SBW000038E4


■ EUSIPCO 2015 で発表します。
2015.8.31 - 9.4 Nice, France.
 "" Principle and Implementation of Vector-based PMU Algorithm using Delay Devices"
Suminori Nishie (PRIMO Signal Processing Laboratory, Japan)

http://www.eusipco2015.org/content/technical-programme








開業! 当研究所について.

2015-07-18 00:03:34 | Weblog

 当研究所は、洗練された独自開発のアルゴリズムによる
「精密周波数測定」「精密位相差測定」 を専門とする会社です。
すべて数式で記述することのできるアルゴリズムで、計算量が非常に
少なく、応用先の要求にあわせ多様な実装が可能なものです

(PRIMO とは)

 Primary Rotation and Instantaneous Movement Observation の略で、
 瞬時の「ある基本回転」と「その瞬時の観測」を基本とする手法で
 わたくしが命名したものです。

(位相差測定・計算について)

 オシロスコープの発明と「リサージュ」図形の組み合わせによって
電気工学、電子工学では重要である「位相差」の測定ができるように
なりました。

 しかし、現在のデジタル化時代となっても、当時の方法から進化して
いないとは感じないでしょうか。 その証拠の一つに、2つの離散波形
から位相差を計算するという、単純なことに未だに苦労しています。

 当社で提供する「位相差計算」は、ずばり、数個の数式で構成される
単純なものです。Excelでも実行可能な平易なもので、電気・電子工学、
その他の分野で、「位相差計算」でお悩みの方の問題を解決します。

 従来のように、オシロスコープの目盛りを読んで計算する必要は
なく、波形データから直接位相差を計算できます。
アルゴリズムの性質上、1)周波数、2)振幅、3)位相差をワンセットで
求めることができます。

(周波数測定について)

 周波数カウンター、ソフトウェア的な方法(FFT,DFT)を使うことで
周波数測定は実用上問題ない技術水準に見えます。しかし、バイオリン
演奏のビブラートを解析できるだけの「精密周波数測定」は存在したで
しょうか。 ビブラートを測定するためには、一秒間に数十回の測定が
必要です。しかし、DFT/FFTによる方法では、時間分解能と周波数分解能
を同時に高めることはできません。

(提供する周波数測定技術の特徴)

 FFT/DFTは使用しません。したがって、フーリエ変換の「不確定性」
の影響をうけず、高い時間分解能と周波数分解能が可能です。

・ 周波数の微小な変化の測定なら μHz、位相差での精密測定は μrad 級
  のものを提供しております。

(使用機器)

 離散信号処理ではAD変換器を使用しますが、サンプリング周波数の誤差を
意識されたことがはあるでしょうか。サンプリングクロックは水晶発振器に
よって生成されているため、電子部品の等級にもよりますが、ppmオーダーの
偏差・変動は避けられません。


 当社で提供する技術はppm 級の不確かさを扱うものです。したがって、
AD変換器のサンプリングクロック周波数も問題となるケースが存在します、
1μHz級をめざす場合は、AD変換器のクロックはppb級に校正しておく必要が
あり、ルビジウム発振器で安定化されたWORDクロックを使用するAD変換期
を推奨しております。

・ 通常の条件なら、使用機器は、普通のPCと、ちょっとだけ高級なオーディオ用
  AD変換器をご用意くだされば大丈夫です。
・ 余裕のある方は高精度のWORDクロック発振器で同期されたインタフェース
  をご使用くだされば、安定性の高いデータが測定可能です。

(使用している機材)

  • ADC             Steinberg社製 UR-824 (WORDクロック入力有り) 
  • WORD Clock 城下工業社製 SWD-CL10 (TCXO級水晶を使用)
  • Rb OSC        Symmetricom社 LPRO-101 (中古を2010年に入手)


(周波数測定の原理)

 基本演算子に「リサージュ外積」と命名した演算を用いています。
サイン波に対してリサージュ外積演算を行うと、波形の任意の場所で、この
リサージュ外積は一定値をとるという性質があります。

 また、条件の異なる、2種類のリサージュ外積を計算し、その「比」を
求めると、この「リサージュ外積比」は、"周波数のみの関数"となり、
振幅項は関与しません。この原理を利用して精密周波数測定を実現しています。

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 当研究所の最新成果、現場で使えるさまざまな「信号処理テクニック」を、
随時紹介していきたいと思います。

(精密周波数測定の例)

まずは、1/100 Hz 程度の「周波数偏差」を「実時間測定する技術」。

・ 振り子の先に設置したスピーカからの音を床面のステレオマイクでキャッチします。
・ 音源とマイクとの相対速度で、1Hz以下のドップラーシフが発生します。
・ 検出するドップラーシフトによる周波数偏差は、1/100 ~1/10 Hz程度です
・ 測定は 23回/秒と、非常に短時間で測定できます。

詳しくは, この動画
https://www.youtube.com/watch?v=59Fk8jCeU84

解説した論文は、ここ!
http://www.eurasip.org/Proceedings/Eusipco/Eusipco2013/papers/1569746251.pdf