ジャズ音楽の中でピアノという楽器がクラシックのピアノのように鍵盤のはじから、はじまで、フルに使ったのは、アート・テイタムが最初ではないか。その流麗なタッチは、クラシック音楽の音楽家からの評価も高く、ウラディミール・ホロヴィッツは「クラシックの世界でも巨匠となっていただろう」と絶賛。ホロヴィッツに誘われてテイタムの出演するクラブに来た指揮者のアルトゥーロ・トスカニーニも、テイタムの演奏に驚いたという。もちろん、ジャズ・ピアニストのオスカー・ピーターソンなどの信望者は多々。彼は白内障というハンディをものともせず、その超絶技巧は素晴らしいものであった。その彼の絶作がこのアルバムである、彼はトリオやカルテットの作品より、ソロの作品が多くこの作品などは、私の大好きなベン・ウエブスターと演奏しているので貴重である。マイ・アイディアル、風と共に去りぬ、夜も昼もなどではテイタムの流麗で速いパッセージに対し遅めのテンポで歌うウエブスターのテナーが絶妙に対をなす。
彼ら二人の珠玉の芸がこのアルバムには詰まっている。
彼ら二人の珠玉の芸がこのアルバムには詰まっている。

なんと凄い話でしょう。また、ジャンルを超えて認め合うことが素晴らしいですね。また、聞かせて下さい。