goo blog サービス終了のお知らせ 

ジャズ四季音彩

音楽、旅、映画、鉄道模型、絵画、写真、オーディオなど、いままでやってきた趣味をこのブログで発信し、交流を深めたい。

130.ジャズ温故知新(The Modern Art of Jazz By Randy Weston)

2014-01-08 22:03:47 | jazz
今日と明日は、ランディ・ウエストンの紹介です。
今日は、ドーンという幻のレーベルに吹き込んだレコードから。
ドーンは、Seaco傍系レーベルで、内容的にはこちらの方が面白い。
ズート・シムスのアルバムが2枚。ビル・エバンスが入った
ディク・ガルシア、レ・ジャズ・モード、ランディ・ウエストンなど
3枚あるジャズビル・シリーズも大変中身が凝っている。
【モダン・アート・オブ・ジャズ ランディ・ウエストン】
メンバー
ランディ・ウエストン(p)、セシル・ペイン(bs,as)、レイ・コープランド(tp)、アーマド・アブダル・マリク(b)
ウイリー・ジョーンズ&ウイルバート・ホーガン(ds)
曲目
1.Loose Wig
2.Run Joe
3.A Theme for Teddy
4.In A Little Spanish Town
5.Don't Blame Me
6.J & K Blues
7.You Needn't
8.How High The Moon
1956年録音
彼は、セロニアス・モンク的なスタイルでピアノを弾く人ですが、
彼よりも流麗なピアノを弾けるそして人なっこいピアノスタイルで弾く
特にトリオでのプレイ、「テディのテーマ」「ドンッ・ブレイブ・ミー」でのピアノソロでのピアニスティクな演奏。
また、モンク的な「ルーズ・ウイグ」
最後の「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」でのピアノ・スタイル・アラカルトは面白い。
と変幻自在なそのプレイも面白いが、モンクの人を寄せ付けないようなプレイではなく、
人なっこいそのプレイに共感を覚える。
他はクインテットでの演奏で、彼のアレンジの面白さが聴ける。
「ラーン・ジョー」「J&Kブルース」モンクの「ウエル・ユー・ニドゥンッ」のモンク的ハーモニー。
ランディ・ウエストンは面白い。

ジャズNOW(Bill Evans Trio The Very Last Performance/FLY Year of The Snake)

2014-01-02 00:31:53 | jazz
最近購入したCDの紹介です。
ビル・エバンス・トリオ最後のライブ録音、
ファッツ・チューズデイズにおける1980年9月10日、この5日後に亡くなっています。
キーストン・コーナーでのライブ録音の1日後の録音なので、ラストがこのCDになるというわけ。
残念ながら、パーソナルな録音の為に録音テープの伸びか、
同期がうまく行かないのか、音が伸びています。
そのために聴き辛い演奏に成っているのが残念です。演奏は素晴らしいのですが。
メンバー
ビル・エバンス(p)、マーク・ジョンソン(b)、ジョー・ラバーバラ(ds)
曲目
1.If You Could See Me Now
2.Bill's Hit Tune
3.Knit for Mary F.
4.Yet Ne'er Broken(v1)
5.My Foolish Heart
6.Letter to Evan
7.Polka Dots and Moonbeams
8.Like Someone in Love
9.Your Story
10.Tiffany
11.Time Remembered
12.Turn Out The Stars
13.Yet Ne'er Broken(v2)
このCDに付く16ページのブックレットが翻訳できれば、最高なのですが!
ビル・エバンスのインタビューが載せられているのですから。
もう一枚は、
FLY Year of THe Snake
私が今年購入したCDの中の上位に入るアルバムの出来です。
メンバー
マーク・ターナー(ts)、ラリー・グラナディア(b)、ジェフ・バラード(ds)
リズム陣は、ブラッド・メルドーのグループで、鉄壁のリズム陣。
この曲の推進力が凄い。この推進力に対峙するかのようなマーク・ターナーのテナーが現代音楽的で素晴らしい。
特にこの印を踏むかのようなThe Westaern Landsが曲の間に計5曲はいっていてこれがなかなか良い。
他の曲もクールな中に徐々に熱が高まり、対峙と心の同調とが交叉するスリルがたまらない。
曲目
1.The Western Lands I
2.Festival Tune
3.The Western Lands II
4.Brothersister
5.Diorite
6.Salt And Pepper
7.The Western Lands III
8.Benj
9.Year of The Snake
10.The Western Lands IV
11.The Western Lands V




129.ジャズ温故知新(Cecil Taylor Conquistador!)

2013-12-30 23:38:11 | jazz
セシル・テイラーの最後です。
【セシル・テイラー コンキスタドール】
セシルテイラーの傑作レコードの一枚。
メンバー
ビル・ディクソン(tp)ジミー・ライオンズ(as)ヘンリー・グライムス(b)アラン・シルヴァ(b)
アンドリュー・シリル(ds)セシル・テイラー(p)
曲目
1.Conquistador
2.With(Exit)
ドラムがアンドリュー・シリルになりより、アバンギャルドな方向になり、
テイラーのピアノとシリルのドラムがパーカッシブでクールな局面を創る。
そこにフリーキーなジミー・ライオンズのアルトやビル・ディクソンのトランッペットが絡み、
クールな情熱が湧きおこる。
アップテンポで既成概念を取り払って自由にその翼を舞挙げる「コンキスタドール」。
深淵な演奏で始まり徐々に熱を帯びてくる「ウイズ」
どちらも甲乙つけがたい。セシル・テイラーの傑作である。

127.ジャズ温故知新(The Cecil Taylor Quartet Newport '57)

2013-12-25 23:07:45 | jazz
ヴァーブから発売されたニューポート・ジャズ・フェスティバル1957年のライブ。
ヴァーブという名門レーベルからセシル・テイラーのアルバムがでることじたいがおもしろい。
このアルバムは日本グラモホン・ジャズクラブ贈呈レコードで無料で手に入れたものです。
【セシル・テイラー・カルテット・ニューポート・ジャズ・フェスティヴァル’57】
メンバー
セシル・テイラー(p)、スティーヴ・レイシー(ss)、デニス・チャールス(ds)、ピュエル・ネイドリンガー(b)
曲目
1.Johnny Come Lately
2.Nona's Blues
3.Tune 2
トランジションの演奏より、スティーブ・レイシーのテクニックが上がっているのか、
演奏がよりエモーショナルになり、
セシルのピアノとのからみが刺激的で、よりグループ間のシンパシーが密になっていてスリリング。
ライブということもあるのでしょうか。
このグループの完成度があがっているのがトランジションのアルバムと両方聴くとよりよくわかるのです。
1957年にこの演奏なのですから、セシルはぬきんでていた。
彼の演奏がなければ、ジャズの発展はなかったのではと思わせる演奏です。

126.ジャズ温故知新(Jazz Advance Cecil Taylor)

2013-12-24 23:46:05 | jazz
セロニアス・モンク、デューク・エリントンとご紹介してきましたが、その音楽をこよなく愛し、
且つ現代音楽をそこに加えジャズに新しい刺激をもたらしたセシル・テイラーを紹介します。
彼のピアノは、ジャズにNEW JAZZという新しい分野を開拓したのです。
その処女作が、幻の名盤、トラジションのアルバムでした。
【ジャズ・アドヴァンス セシル・テイラー】
メンバー
セシル・テイラー(p)、スティーブ・レイシー(ss)、ピューエル・ナイドリンガー(b)、デニス・チャールス(ds)
曲目
1.Bemsha Swing
2.Charge 'Em Blues
3.Azure
4.Song
5.You'd be so Nice to Come Home to
6.Rick Kick Shaw
7.Sweet and Lovely
このアルバムの圧巻なところは、5,6,7の三曲です。
エリントンの「ベムシャー・スイング」や
スティーブ・レイシーのソプラノ・サックスが参加した「チャージ・エム・ブルース」、「ソング」
など、パーカッシブなテイラーのソロが、いまいち新鮮みが薄い。
それに比べ、スタンダードの「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」
のピアノ・ソロの黒人の持つ情動性と現代音楽が合わさり、
無調の激しく斬新で強烈な衝撃が、この曲に新鮮な刺激を聴く者に与えている。
また、次の「リック・キック・ショウ」のパーカッシブな連打やピアノ上を駆けめぐる早いパッセージは、
躍動的で、現代音楽とジャズの素晴らしい出会いで、既成の音楽の垣根をなんなく越える。
最後の「スウィート・アンド・ラブリー」は、テイラー的バラードで新鮮味溢れる音楽だ。