水曜日の在宅医療

”在宅医療”の質を上げたい!
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たらいまわしの在宅医療 5

2015-04-21 | 在宅療養
主治医は15日救急室で会った先生だった。

「お母さまの病状ですが、X線でも確認しましたが軽い肺炎ですネ。アレルギーがおありと聞きまして、十分注意の上抗生剤を使っております。電話でお話ししたようにお歳ですので病院ということもあり譫妄がでております。部屋を変わったことも原因かと思います、いまは薬を使って譫妄の治療をしておりますので眠っておられます。・・・」

マニュアル通りというか滔滔と話す。
私:「そうですかお世話をかけました。ご迷惑をおかけして申し訳ありません」

Dr.「いえ、譫妄ですが治すためにお母さまの思い出の品を手元に置くことも回復を早めると言われています。身近なモノ、時計とかは良いとされています。時間経過がわかります。明日にでもお持ちください。それと少し夜間に騒がれましたので拘束させていただいております」と言いながら隣室へいきA4の紙(「行動制限に関する説明及び同意書」)を持ってきて「承諾いただけますか?ご説明でわから無いことはありませんか?承諾いただいたということでサインをいただきたいのですが?」ときた。

もちろん理解はした。が納得するところまではいかない。でも出来る限りの治療はしていただいているようだ。

翌19日、日曜日だから駐車場は空いているだろうということで、母のベッド脇にあった大判の写真を持っていくこととした。この写真は去年の93歳の誕生日に撮ったモノ。化粧もしており髪も整いニコニコと若く写っている。

ナースステーションはこの日も無人。そっとリカバリー室に入ると母は目を開けていた。

[TSU,きてくれたの!どこから。なに白子に家を買ったの・・」と理解不能な言葉でhikoと弟を認知できないようだ。まあ良いか。それにしても15年以上も音信不通の弟のことが気になっているんだな。だから私と弟を混同してるんだろうな。
「いま来た。雨がふりそうで大変だったヨ」と話を合わす。

看護師さんがきてオムツを替えていただく。2人がかり、大変だ。
「すいません、お世話になります」
ナース:「いえいえ。車椅子におのせしますから散歩します?」と。

おかげさまで話の辻褄が合わないけれど母亀婆とデイルームやら廊下を10分ほど散歩する。部屋へ戻ると
母:「今日はどこへ泊まるの」と聞く。
「疲れたから病院の近くの旅館に泊まる、明日も来るから」
「そう、ここは泊めてくれんからナ」と母。

最後までここが横浜と認識できなかった。でも今日が4月であることは理解したし、ここが病院であることは認知した。

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