旅するスクナビコナ

海の彼方からやって来た
ボクの旅の記録だよ
(・・・と言ったスクナビコナが疫病の蔓延のため戻ってきたようです)

豊かで健やかな社会

2020-05-22 21:58:00 | 日記

大都市中心の例で恐縮なのですが、東京圏と大阪圏では一人一日当たり平均10時間くらい働いているのではないでしょうか。

現在の経済システムでは、技術革新によって働く時間が短縮されたとしても、空いた時間を別の仕事に当てるため実際に働く時間は短縮されず余暇も増えません。
ではAIやロボットの導入により業務の効率を上げて、10時間労働が半分の5時間になったらどうでしょうか。



朝8時に働き始める人は13時に仕事を終えることができます。13時に働き始める人は18時に仕事を終えます。
10時間働いていたのを5時間に短縮しても収入が変わらないようにAIやロボットを導入するのです。初期投資は必要ですが、ほとんど無給で働いてくれるありがたい存在です。

単なる労働分配率の話に矮小化するのではなく広い視野から社会の変革としてとらえることが大切です。



人は空いた時間を家族と過ごしたり、趣味に打ち込んだり、友人と会ったりして、ゆったりと過ごすことができ、個人と社会全体に余裕が生まれます。余裕は寛容な心を育み、道徳を向上させ、人は礼儀を大切にするようになるでしょう。
行き過ぎた効率優先を改めれば、人は本来の温かい親切な人格を取り戻せるはずです。



10時間を5時間に短縮するのは難しいと感じるかも知れません。しかし疫病の蔓延によって思わぬ社会実験となったリモートワークを活用すれば、東京圏で約1時間半、大阪圏で約1時間の通勤時間の往復分が不要となります。まず拘束時間全体の短縮として捉えれば可能な数字だと思います。
また長時間の会議も、その有効性に疑問を感じる人が相当に増えたはずです。会議が少なくなれば会議資料も少なくて済みます。
もちろんリモートワークができにくい職種も存在しますが、AIやロボットの導入をさまざまな分野で進めていけば、程度の差はあるとは言え少なくとも拘束時間の短縮にはつながっていくはずです。



人を働くことから完全に切り離してしまってはいけません。
人は社会的責任を負うことで自らの欲求を満たして幸せを感じることができる存在だからです。

人を幸せにするからこそ技術革新の意味があるのではないでしょうか。

つづく