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とーびょうヲヂさんの好きなマンガたち

元うつ病&現パーキンソン病(笑)のヲヂさんの好きなマンガと闘病(豆苗ではない)記録を徒然に書き綴ってます

光路郎/村枝賢一

2009年09月22日 16時07分06秒 | 嗚呼、栄光の少年サンデー増刊号
坂上町高校に突然赴任してきた
金髪の外人教師。
「俺を先生と呼ぶな、コージローと呼べ」
ファンキーで情熱的な光路郎は、
高校で騒動を起こしながらも
生徒たちの感性を刺激し、ともに暴れともに泣いて
慕われていった。

実は、光路郎はこの町で生まれたハーフで、
5歳の頃アメリカ人の父とともに渡米し、
それ以来の帰国であった。
日本人の母親はすでに他界していたが、
妹が住んでいて、
その妹に会うために帰国したのであった。

しかし、
妹も祖母もアメリカ嫌いで
なかなかうち解けてはくれない。
それにもめげずに、
死んだ母親との約束を胸に秘め、
兄貴として振る舞うのであった。


ストーリーの骨子はこんなものだが、
実際は1話完結で
生徒たちひとりひとりが活躍し、
それを光路郎がアシストするという展開になっている。

登場する生徒たちがみんなきらきらしている
というのがこのマンガの良さです。
村枝賢一の描くキャラクターは、
似たようなところがあるかもしれないが、
みんな生き生きしていて、
それでいてコンプレックスや悲しみを秘めていて
血が通っている温かさを持った人格が描かれています。

古庄恵も、坂本一美も、倍賞先生も、
そして光路郎も、
それぞれの人生を生きてきて、複雑な関係性の中で
ひたむきに生きている様が感じられます。

さらに、村枝賢一の画力は高く、
表情の描き方もアングルもデフォルメも
今読んでみても、すばらしいと感心します。
月刊誌だったから時間の余裕があって、
これだけの書き込みができたのかもしれない。
それを考えると、月刊誌というのも捨てたものではないと感じさせられます。

ただ一方で、
コミックスで読むと、
一気に時間が経過してしまうため、
残念ながら、
ストーリーの余韻を味わうゆとりがなくなってしまう。
毎月発行されるのを待ち遠しく思いながら、
前の号を繰り返して読む、あの味わいは、
同時代に読んでなければ体験できないよさである。
わかんねぇだろうな。

他に紹介しているマンガの中にも
月刊誌で連載されていたものがたくさんあるけど、
たぶんコミックスで読んでしまうと、
「なんだ、もう終わりか」という印象を受けるかもしれない。
それはそれで仕方ないものだろう。


☆光路郎(全7巻)/村枝賢一/小学館少年サンデーコミックス
△お勧め年代:小中学生+まだ蒼い心を持つ人向け
 



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