
今日は晴れ。今朝は快晴で、上空には雲ひとつ無い青空が広がっている。今朝の気温は25℃で湿度が高く、弱い北よりの風が吹いている。東の空に昇ってきた朝日から強烈な日射しが降り注いでいて、今日も暑くなることが予想される。
昨夜は寝るのが少し遅かったこともあって、一旦起床したものの、二度寝をしてしまった。1時間ほど寝た後、再び起床すると、髭を剃って顔を洗う。
日中は上空に雲が出てきたものの、真夏の太陽がギラギラと照りつけていて肌を焦がすような暑さである。今日は暦の上では大暑ということで、一年中で一番暑い頃ということだが、昼間の最高気温は35℃を若干下回って猛暑日とはならなかったものの、一週間連続の真夏日となった。湿度がやや高めで、強い南よりの風が吹いている。
ベランダの外に出てみると、蒸し風呂の中に入ったように蒸し暑い。団地の前庭の木々の枝は風で揺れていたが、茂みの中からムクドリの鳴き声もしていて、枝が揺れているのは風だけが理由ではないようだ。木々の下には濃い陰が出来ていて、少し涼しげである。
今日は買い物がてら、お昼を外に食べに行くことにしている。日野駅から電車に乗って立川駅に移動すると、改札を抜けて駅南口に出た。特に考えも無くぶらぶらと歩いていると、以前、独り呑みをした居酒屋「ゐぬい」の向かいにある個室居酒屋「和風ダイニング 和海」の看板が見える。
道路に掲出された看板にはランチメニューが掲載されているが、その中に「うな重」の文字が見えた。今日は土用の丑の日である。となれば、是非「うなぎ」を食べて精を付けたいところだ。そこで、今日はこの個室居酒屋「和風ダイニング 和海」に入ることにした。
店は建物の1階と2階にある。入口を入ると店員が出てきて検温を行い、アルコール消毒液で手指の消毒をして店内に入った。1階は入口から見て左手に厨房があり、その前にとカウンター席が直線上に6席配されている。右手には4人掛けのテーブル席が4卓配されていた。ちなみに2階は6人が座れる掘りごたつ個室が5室あるとのことである。また1階は禁煙席、2階は喫煙席となっている。JRAウインズ立川A館の南側にあることもあって、店内のテレビには競馬の中継が流れていた。
店員に案内されて4人掛けのテーブル席に座る。卓上には醤油と塩、七味といった調味料と楊枝、紙おしぼり、串入れが置かれていて、メニューが広げられている。
既に注文する料理は決めているが、一応メニューに目を通す。クリアファイルに入ったメニューの片面には「本日のおすすめ」と書かれた各種料理のメニューが書かれている。
裏面には「おすすめ日本酒」と書かれていた。
メニューも見てみる。
ちなみにメニューを開けると最終のページだったので、最初から見てみることにした。最初のページは店の名前が書かれた中表紙となっている。
ページをめくると、鰻のメニューと「早いおつまみ」と書かれた各種料理のメニューが記載されていた。
次の見開きには「揚げ物」「お造り」「馬刺し」「貝料理」「玉子料理」「焼き物」「鳥料理」が記載されている。
更にページをめくると「国産炭火焼鳥」「鯨」「野菜など」「お食事」「二八蕎麦」「デザート」といった各種料理が記載されていた。
次の見開きには「麦酒」「ハイボール」「サワー・酎ハイ」「ソフトドリンク」といった各種ドリンク類のメニューが掲載されている。
次のページは「日本酒」「焼酎」のページである。
最後のページにランチメニューが記載された紙が差し込まれている。
店員を呼んで料理を注文する。注文したのは「うな重」である。「ご飯大盛り」で料理を注文した。更にランチメニューには味噌汁、お新香が付くが、期間限定で別途料金を払うと味噌汁を「あら汁」に変更できるということなので、味噌汁を「あら汁」に変更した。料理を注文すると、お冷やかお茶がもらえるということなので、お冷やをもらうことにした。
お冷やはジョッキに注がれて運ばれてきた。たっぷりのお冷やには氷が浮かべられていて涼やかに見える。
しばらくして、最初に試供品として「色彩そうめん『天の川』」が出された。このそうめんは天の川のりんをイメージしたという水色の素麺である。続いてうな重とあら汁、お新香の載ったトレーが運ばれてきた。
まずは最初に運ばれてきた素麺を食べることにした。小さなお椀に入った素麺はよく冷えた和風だしに浸かっていて、刻んだ九条ネギが散らされている。
見た目はよく分からないが、箸で持ち上げてみると確かに水色の麺である。この色はクチナシから抽出しているとのこと。
素麺を食べる。つるつると喉越しの良い素麺は冷たくて美味しい。ダシの旨味が素麺にたっぷりと絡んで口の中に入ってくる。九条ネギの鮮やかな緑色とシャキシャキとした食感がアクセントになっていた。素麺を食べてしまうと、ダシも飲み干した。
お試しの素麺を食べてしまうと、あら汁を飲む。大きなお椀に入ったあら汁は鮭のあら汁で、九条ネギが散らされている。
まずはお椀を持ち上げると、あら汁を飲む。鮭のあらは骨が無くて食べやすい。ホロホロとした肉片の旨味に味噌汁の旨味が加わって、空腹の胃袋に染みこむようだ。熱々のあら汁を半分くらいまで飲むと、一旦お椀を置いた。
いよいよ「うな重」を食べる。「うな重」はお重にご飯を盛ってその上に鰻のタレをかけ、こんがりと焼かれてタレが浸けられた鰻の尾の方の身が載せられて、三つ葉が添えられている。
さっそく鰻にかぶりつく。ふっくらと焼かれたうなぎは身厚で、ホクホクとしていて美味しい。淡泊な鰻の白身の旨さにうなぎのたれの甘みと旨味が絡んでいて、ご飯が進む。ふと山椒が無いことに気付いて、店員に山椒がもらえるか聞いてみた。
山椒は小皿に入れられて出された。
山椒を全て残りの鰻に振りかけ、再び鰻にかぶりつく。山椒のピリリとした辛味がアクセントになって、二度美味しい。鰻の身の甘さにタレの旨味と山椒の辛味の三つ巴を口の中で堪能しながら、ご飯をかき込む。タレの旨味をまとった米粒一粒一粒が弾力のある歯応えで、鰻を受け止めている。無心になって食べてしまった。
鰻が無くなったところでお新香に箸をのばす。お新香はダイコンの奈良漬けである。
パリパリとした食感で、鰻を食べた後に口に残る脂っこさを拭い去り、口をさっぱりとさせるような味わいである。奈良漬けが無くなる頃にはご飯も無くなってしまった。
最後にあら汁を飲み干して完食。美味かった。満足である。グラスに残った冷水も飲み干すと、席を立って入口脇のレジに進む。代金を払うと店を出た。
午後になって更に雲の領域が広がってくると、日が雲に隠れて幾分、風に涼気を感じた。木々の茂みからアブラゼミが鳴いているのが聞こえる。
買い物を終えて帰宅の途につく。立川駅から電車に乗って日野駅に着くと、電車を降りて改札を抜けた。汗だくになって買い物から帰ってくると、道路脇の用水路から聞こえてくる水の流れる音が涼しげに感じられる。空が暗くなってきた。