
今日は曇り。今朝は上空に雲が広がっていて、真夜中のように暗い朝となった。今朝の気温は7℃で、西よりの風が吹いている。外に出ると吐く息が白く見えて、上着を着ていても涼しいくらいの陽気となった。
今日は通常出勤のため、早朝に家を出た。日野駅から乗った電車はガラガラに空いていたが、都心に近づくにつれて、次第に乗客が増えてきた。電車が新宿駅に到着すると、電車を降りて改札を抜けた。地下道を歩いて職場に向かう。
職場に着いて窓から外を見渡すと、上空にはガス状の雲が広がっていて、日射しが無く、街が灰色に染まっているように見えた。西の地平線付近にはうっすらと山々の稜線のシルエットが見える。東の空には低い雲が広がっていた。
日中は曇りで、上空にはひだの付いた布を広げたような厚い雲が広がるスッキリしない空模様となった。昼間の最高気温は14℃で湿度が低く、弱い北寄りの風が吹いている。外に出てみると日射しが無く、風がヒンヤリと感じられた。上着を着ていても肌寒く感じられるような陽気である。午後になって更に雲の厚みが増してきた。
仕事を終えて帰宅する頃には既に夜も遅い時間になっていた。帰り支度をして職場を出ると、既に空は暗くなっている。
今日は夕食を食べて帰ることにしている。先日と同様に新宿駅から電車に乗ると、中野駅で下車した。改札を抜けて駅北口に出ると、中野サンモール商店街を中野ブロードウェイに向かって歩いていく。中野ブロードウェイの入口まできたところで、左に折れた。白線通りを西に歩いていくと、中野通りに出るが、その左手の角のビルの1階に汁なし担々麺専門店「キング軒 中野店」がある。今日はこの店に入ることにした。
店の入口手前の左手に券売機があり、ここで食券を購入する。ちなみにメニューは「広島式汁なし担々麺」と各種トッピング、サイドメニューで構成されている。辛さが0辛~4辛まであって、基本の味で一番人気は2辛とのこと。麺の量は並盛が140g(茹で上がり200g)、大盛が210g(茹で上がり300g)となっている。
購入した食券を手に、店内に入った。店内は入口からみて右手に厨房があり、厨房を囲むようにカウンター席が7席設けられている。カウンターの上に食券を並べて、料理を注文した。注文したのは「広島式汁なし担々麺」「大盛2辛」と「ライス」「温泉玉子」である。
入口からみて左手の壁に給水器が置かれている。給水器の置かれた台の下の棚には重ねられたコップが並べられている。給水器の右脇に置かれたアルコール消毒液で手指を消毒すると、コップを1つ手に取って、給水器で冷水を注いだ。コップを持って席に戻る。カウンターテーブル上には坦々ライス用のたれと坦々ライス用の酢、毎朝ひきたて後がけ山椒、鷹の爪といった各種薬味の他に箸と楊枝、ハンドスプレーが置かれている。
席に座ってお冷やを一口飲んだのも束の間、カウンターの中から「広島式汁なし担々麺」「大盛2辛」と「ライス」「温泉玉子」が出された。
「広島式汁なし担々麺」「大盛2辛」は大きな楕円形の深皿に盛られている。麺は廿日市の老舗「口位製麺所」製の特製の極細麺を使用しているとのこと。
丼の底には1ヶ月半寝かして熟成させた五香辣油と明治39年創業川中醤油特製の醤油、自家製胡麻ダレの芝麻醤で作られたタレが溜まっている。麺の上には肉味噌と青ネギが載せられていて、花椒がたっぷりと振りかけられていた。
まずはカウンターに貼られた食べ方を見て、丼の底のタレが無くなるまで、麺と具、タレをかき混ぜる。
底のタレが無くなったところで、麺を食べた。
細麺ながら弾力のあるモチモチとした歯応えと喉越しが美味しい。広島県倉橋産宝島ねぎのシャキシャキとした食感に脂ミンチの旨味がアクセントを与えている。鼻腔にその日の朝に挽いたという花椒の突き抜けるような清涼感と辛味が美味しい。タレの旨味をたっぷりとまとった麺を食べていると、やがて舌がしびれてきた。
貼り紙を見ると、「温泉玉子」は「すき焼きの要領で麺をつけながら食べて下さい」とのこと。温泉玉子は小鉢に入っている。
〆の坦々ライスに入れて食べるつもりでいたが、まずは店の注意書き通りに「温泉玉子」を崩し、これに麺を入れて食べた。
花椒の舌が痺れるような辛さと香りが玉子の甘みに緩和されて、玉子の甘みが前面に押し出されたような味わいで美味しいが、やはりパンチに欠ける。麺を食べてしまうと、再び丼の麺を食べた。卓上の山椒を加えると、更にパンチの効いた香りと味わいが口の中で暴れる。舌が痺れて、鼻の奥がツンとする。病みつきになりそうな味わいで、無心で麺を食べてしまった。
麺があらかた無くなったところで、ライスを投入することにした。
小さめのお碗に盛られたライスは山盛りに盛られている。
ライスを「広島式汁なし担々麺」に投入し、小鉢に残った温玉も投入した。卓上の坦々ライス用のたれを適量回し入れ、ライスに添えられたレンゲでライスをかき混ぜると、ライスをかき込む。
これも美味い。丼に残った青ネギと肉味噌がライスとまんべんなく混ざり合い、「広島式汁なし担々麺」のタレと坦々ライス用のたれの旨味が合算して口の中に広がるようである。山椒と花椒の香りと辛味が舌の上で踊り回る。温泉玉子の甘みがアクセントになって、美味しかった。
途中で卓上の山椒を追加し、鷹の爪を少量入れて、一気にかき込む。丼の中が空になると、ちょっと放心状態になってしまった。美味かった。大満足である。最後にコップに残ったお冷やを飲み干して完食。カウンターの上に食器類を全部上げると、席を立って店を出た。
中野駅に戻ると、再び中央線下りホームに昇った。目の前に電車が停まっているが、どうも様子がおかしい。駅のアナウンスを効いていると、西荻窪で人身事故があったとのことである。運転再開までは30分以上あるようだ。
駅のアナウンスによると、総武・中央各駅停車線は動いているとのこと。また、中央線は三鷹駅で折り返し運転をしているとのことで、総武・中央各駅停車線で三鷹まで行き、そこから中央線に乗り換えるよう案内する放送が流れていたが、却って、電車が混んでいるのではないかという懸念と、目の前に停まっている電車が空いていて、座れることも勘案して、運転再開まで中央線快速電車の電車の車内で寝て待つことにした。
運転再開後、電車に乗って日野駅に向かった。日野駅に着いたのは夜11時である。電車を降りて改札を抜けると、駅西側のロータリーに抜けた。日野駅北交差点で信号を待ちながら空を見上げると、上空には綿を広げたような雲が広がっている。雲の隙間から暗い夜空が顔を出していた。昼間からあまり気温が下がらず、それほど寒く感じられない。弱い北よりの風がヒンヤリと感じられた。