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フォードvsフェラーリ

2020年01月11日 16時31分16秒 | 映画 は行
評価:★★★★【4点】(12)


扱いにくい人間ケン・マイルズが俳優クリスチャン・ベイルと重なる。
でも、腕はいい!貴方が経営者なら彼は必要不必要?(笑)



アメリカ最大の自動車メーカー、フォード・モーター社では、
ル・マン24時間耐久レースで絶対王者に君臨していたイタリアの
フェラーリ社との買収交渉が進められていた。
ところが契約成立を目前にして
創業者のエンツォ・フェラーリが態度を急変させ、交渉は決裂。
小バカにされた会長のヘンリー・フォード2世は激怒し、
レースでの打倒フェラーリを誓うのだった。
こうしてシェルビーのもとに絶対王者フェラーリに
勝てる車を作ってほしいとの不可能とも思える依頼が舞い込むことに。
さっそくシェルビーはイギリス人ドライバーのケン・マイルズを口説き、
2人でレーシングカー、フォードGT40の改良を進めていく。
しかしマイルズはレーサーとしての腕前は超一流ながら、
その言動はあまりにも破天荒で、
企業イメージを大事にするフォード社幹部の反感を買ってしまうのだったが…。
<allcinema>



フォードとフェラーリの対決が一人の天才ドライバーによって
これほど大きく揺れ動いていくのかと、ある意味感動した。
天才ドライバーというより速く走る車の特性を熟知する
天才エンジニアと言った方がしっくりくるケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)
そんな彼を見出したデザイナーのシェルビー(マット・デイモン)
このふたりの絆を通じ、絶対王者フェラーリ打倒を目指すお話。

単なるヒーロー物語でなく、大企業の縦割り社会というジレンマを
しっかりネタにしている点が、現存する他の企業とほとんど同じであり
他人事でないという観点から自然と彼らを応援してしまう。

当時のフォードCEOが創始者の二世で苦労をまったく知らない男。
また、自分の功績をCEOにアピールしたがる現場知らずの副社長とか
こういうキャラがいたからこそ、フラストレーションは溜まるけど
それが完全解放されたときの爽快感がすごく気持ちいいのだ。

映画は完全解放というノリで最終コーナーを迎えたが
そこはやはりチームオーダーによりマイルズは涙を忍んで減速する。
結果的にここでも副社長の思惑がシェルビーを激怒させることに。

レースシーンは期待ほどではなかったが、音響に関しては鳥肌モノ。
当時のエンジン音が完全に再現されていてこれは胸熱でした。



【今週のツッコミ】

・いいカッコしいの副社長のチームオーダーってトップ3独占した
 フォード車3台が並んで同時ゴールという派手な演出を見せたいだけ。
 …まさかの順位変動にキレまくるシェルビー、そこ最初に確認しようよ。

・F1GPではチームオーダーが2011年から合法とされている。

・GT40の名の由来は最低地上高を意味するらしい。

・現在の改修されたサルト・サーキットをまだ知らない^^;

・結局、トップ3独占しても、結果ドアが閉まらない不具合露呈したので
 イメージアップにならないだろう。

・巨大ハンマー使った暫定修理が笑える(アメリカ的だな~みたいな)

・1964年型フォードマスタングのホイールベース短縮させた
 ロープライス車が見たかった(笑)
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監督:ジェームズ・マンゴールド
脚本:ジェズ・バターワース/ジョン=ヘンリー・バターワース/ジェイソン・ケラー
音楽:マルコ・ベルトラミ/バック・サンダース
出演:マット・デイモン/クリスチャン・ベイル/ジョン・バーンサル

『フォードvsフェラーリ』
 

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8 コメント

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こんにちは。 (ここなつ)
2020-01-17 13:49:23
車好きのitukaんにはさぞ堪らない作品だったでしょうね~。
私、あのラストの同時フィニッシュってどうも「胡散臭い有識者」「過保護の保護者」を思ってしまうんですよね~。
勝負なんだからさー、と真剣に憤慨してしまいました。
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ここなつさんへ (ituka)
2020-01-17 20:07:42
あの最後のフィニッシュってレースファンからすれば、完全にアウトです(笑)
シリーズチャンピオンが掛かっていると必ずこういったことがあるのがモーターレースの世界。
マイルズも、ぐっとこらえて大人の対応してましたが、ほんの少しだけ意地があったのか、フィニッシュ直前の大減速でしたね(笑)
「オレはチームのために減速してるんだ」アピールが観衆の前であったので少し救われました。
返信する
Unknown (mariyon)
2020-01-18 12:06:20
レースを制してクルマを売る
今ではそれでクルマがバカ売れするようなことは無いけど、
あの時代はすごかったんでしょうね。
クルマ好きには、レースは象徴みたいなものだったのかと。。。
メカニックの事は全く分からなくても、面白かったです。
あと希望を言えば、
ル・マンがどれだけ他のレースと違って、
過酷なのかをもう少し表現してほしかったかも(笑)
返信する
mariyonさんへ (ituka)
2020-01-18 13:01:16
今から30数年前にテレビCMから火がついてバカ売れしたトヨタのスターレットという小型車思い出しました。
今ではそういったCMこそ少なくなりましたが
いろんな商品に言えることが、ユーザーの受け取るイメージがいちばん肝心ということですかね~(笑)

この映画は単に車好きでなくとも企業人間としての生きざまをしっかり見せているので普通に共感できます。
世界耐久レースのなかでは、やはりル・マンは特別なんでしょうね。
ル・マンを制したら世界を制すと言われてますもんね(ホントか?)^^;
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クリスチャンベイルに拍手です(*^-^*) (ぺろんぱ)
2020-01-20 19:39:22
うねるようなエンジン音、凄かったですね。
冒頭から一気に物語に入り込んでしまいました。

終盤にケンが見せた涙に心持っていかれました。
彼なりに“やりきった、もういいじゃなか”とでもいうような。
だからこそあの結果には私もシェルビーみたいにキレまくりましたよ!(あくまで心の中で、ですが^^;)

あの副社長の存在、フィクションであったとしても映画の公開でフォード社のイメージ下げてませんか??
それでも内容にOK出したフォードはあるイミ太っ腹で凄い企業なのかも・・・ですが。

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ぺろんぱさんへ (ituka)
2020-01-20 21:56:51
フォードとフェラーリ両車のエンジン音の違いがすごくリアルでしたね。
フォード・エンジンのV8低音とフェラーリ・エンジンのV12高音という非常に分かり易い比べ分けができてました(笑)
マイルズが最終コーナー手前の6キロの直線コースでみせた心の葛藤というか、それまでの走馬灯があの涙で表現されていて、心打たれました。

シェルビーがあんなにキレたのもすごく分かります。
ぺろんぱさんも思わず前の席を蹴りたくなったことでしょうね(ワタシもです)←勝手に決めるなって^^;

そうそう!今思いました!社長、副社長ともにアホと悪人扱いでしたし、フォードもよく納得しましたよね(笑)
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企業内戦争 (ノルウェーまだ~む)
2020-01-21 11:37:08
フォードVSフェラーリというよりも、企業のトップと現場の闘いと言う点で、グッと面白さが増しましたよね☆
早く走るだけしか考えてなかったケン・マイルズが、順位のからくりに気付かなかったのが、ある意味彼の特賞的な部分なのかもしれないですね☆
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ノルウェーさんへ (ituka)
2020-01-21 20:42:50
こういった大企業あるあるネタが結構面白かったですよね。
上層部と現場との温度差というか、そもそも指示するなら現地現認が鉄則なのに、ほとんど思いつきのその場限りのことばかり(笑)
マイルズは速く走ることに特化していてレースのルールブックは案外知らないのかもしれません^^;
あれで副社長だけ実は知ってたなんてオチがあったら最悪ですよね(笑)
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