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ソフトボーイ

2010年06月19日 23時05分24秒 | 映画 さ行
評価:★★★★【4点】


スコアボードの女子係員の演技にもらい泣き!

“男がソフトボール?カッコ悪い~!
なんで男が下からボールを投げなきゃいけいの!”
周りからはもちろん、同じソフト部の人間すら軽蔑するスポーツだった。

そこで登場してきたのが、本物のソフトを見せつけたあの伝説の女性!
(いや、まだ健在してますけど~)
そうです!今や日本が誇る世界の歌姫ならぬ、世界の玉姫(?)
全日本女子ソフトボールチームのエース・上野由岐子選手が
ナースのコスプレを瞬間芸でユニフォーム姿に変身させ
球速120キロのストレートをご披露だ!
これを野球で再計算すると球速160キロオーバーに匹敵するらしい。

先日の『書道ガールズ』と同じく、こちらも実話だそうです。
全国にある高校からめずらしい高校生活をした事案があれば
後は若干の演出で、こういう映画はまだまだ作れそうな気がする。

それにしても、いるんですね~。
こういうお調子者くんが学校にひとりは(爆)



佐賀県の高校に通うオニツカは、
秘かにフレンチのシェフを夢見る高校3年生。
彼はある日突然、幼なじみの同級生ノグチから突拍子もない誘いを受ける。
それは、“ソフトボールで全国大会へ行こう”というもの。

ノグチによると、県内には男子ソフト部が1校もないことから、
創部さえすれば即、全国大会出場で学校のヒーロー、つまり女の子に
モテモテという寸法。ところが、彼らの高校は男子生徒数が全体の
わずか1割しかおらず、どうにか集まった9人は、
キャッチボールもまともにできない運動音痴の未経験者ばかり。

それでも、大きな目標に向かって動き出した彼らは、練習を重ねていく中で
次第に真剣さが芽生え始め、絆も深まっていくのだったが…。
<allcinema>



ワタシの知る限り、過去に男子ソフトボールを扱った映画は初めてか?
野球ならかなりの数が製作されていますが、ソフトボールは知らないですね^^

冒頭、日本のメディアがフランスで活躍する21歳にして
三ツ星料理店でオーナーの右腕となっている若者にインタビューしようと
女性リポーターが厨房に入っていくシーンがあります。


高校生活最後の年になった彼らに起こった奇蹟とは・・・。
高校生の彼らにはそれぞれ進路に対する希望があるわけです。
それが、フレンチシェフだったり、介護師だったり
デザイナーや、大学進学とか、そういう真面目なノリで将来の夢を目指す
彼ら、彼女らが居たんです。

そう、あのとき彼がひとりで走ってくるまでは!

そうなんですね~。この映画はフランスに修行に行った主人公が
3年前に経験した貴重な体験を回想する物語だったのです。

いいですね~!実話でありながら、いかにも映画的な盛り上げ方は
ベースとなるめずらしい題材がそこにあったからでしょうか。
こういう前振りの仕方はワクワクしてしまいます^^

静かにフレンチシェフを夢見るオニツカくんの前に
息を切らして走り込んできたノグチくんが言い放ったのです。
「いいか!よく聞けよソフトボールで全国大会に行くぞ!」
あっけにとられるオニツカくんをよそにノグチくんは捲し立てたのです。
「佐賀に男子ソフトボール部は何校あると思う?!」
「そう!ゼロじゃ!ってことは、ソフト部を作ればいきなり全国大会~!」

この発想には親友のオニツカくんもお口アングリ。
ノグチくんの頭の中には、最後の高校生活でヒーローとなり
女子生徒にモテて、輝かしい高校生活を残したかったわけです(笑)
そんな彼の強引な説得に折れたオニズカくんは仕方なく同意する。
そしてここからソフト部を作るための部員集めが前半の目玉となっていきます。

笑えます!とにかくこのノグチくんの突拍子もない発想から
その後の行動力には周りの生徒が振り回されっぱなしですから。

そんな部員集めのなかで、それぞれいろんな生徒の生活背景が見えてきます。
これがなかなかこころに響くんです。
こういった目立ちたがり屋の男を軸に、それを冷静にみる男が居て
彼らを取り囲むまわりの生徒らの群像劇は『おっぱいバレー』風かと。

いよいよ全国大会となり試合の流れは誰もが予想した通りとなって行きますが
この試合中にスコアボードを掛ける女子係員の仕草が笑えます。
初めはつまらなそうにしていた態度が、弱小チームへの熱い思いへと
その眼差しがみるみる変化していくのです。
この辺りの演出はワタシを含めスクリーンを観ている客と
映画の中の応援者が一体となる瞬間だったと感じました。

この映画、すべては、やってみないと結果はわからないという。
たとえ負けても最後まであきらめない粘り強い心を持てと。
それは、今後の長い人生のなかに於いて、かならず役に立つと訴える。

王道ではありますが、映画を通して忘れかけていた人生の教訓を
もういちど、思い返す意味ではとても良かった作品ではないでしょうか。

彼らのその後の進路をひとりひとり紹介するシーンが
これまたいいんですよ!
そして、そこには意外な進路に付く男がひとり!
これには、観てる客全員がびっくりしたのではないでしょうか。

エンドクレジット後に貴重なおまけ映像あり!
もはや、これは“おまけ”とは言えないでしょう。


追記)
・お調子者のノグチくんは、あんなんだけど何故かひとを惹きつけると
 劇中にマネージャーのクサナギさんが2回も言っていた。
 ワタシからみれば、彼は将来、詐欺師にもっとも近い存在だと思う。

・本作はオニツカくん目線で物語は進行するけど、美味しいところは
 いつもノグチくんが持って行ってしまうとオニツカくんが愚痴を(笑)

・交換留学生のアフリカ系アメリカ人(?)の大男を見て、即入部を迫る。
 メジャーリーガー風のこの男の練習をみて彼らは落胆。ワタシは爆笑!
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監督:豊島圭介
脚本:林民夫
撮影:藤石修
音楽:Yoshizumi


出演:永山絢斗/賀来賢人/波瑠/大倉孝二/タイラー/はなわ/山口紗弥加/いしのようこ/


『ソフトボーイ』

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2 コメント

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☆ふーむ・・☆ (TiM3)
2010-06-23 00:42:19
好奇心でレビューを(ネタバレ覚悟しつつ)拝読したら・・
面白そうじゃないですかー!

今年はもっともっと「ボーイズ!」「ガールズ!」系が
次々に出て来そうな予感もします??

『チアボーイズ!』
『極真ガールズ!』
とか・・(=^_^=)
返信する
ナイスおっぱい!はありません^^ (ituka)
2010-06-23 22:31:39
TiM3さん こんばんは。

何気に映画サイトをチェックしていた時に偶然見つけた本作。
エンタメ系洋画以外は予告編だけで観る観ないを判断しています^^
この映画はチョットめずらしい気がしたのと
予告編が微妙に軽いノリだったのでお気楽に観るお手ごろ感が決め手ですかね^^;

終盤ではワタシを含め、ほぼ全員がウルウル状態だった感じです。
後ろの若い兄ちゃんらは、しっかり泣いていた気配でした^^;

>今年はもっともっと「ボーイズ!」「ガールズ!」系が
>次々に出て来そうな予感もします??

今年は『書道ガールズ』が火付け役ですかね^^
なぜか、実話というのに妙に弱いワタシです^^;

>『チアボーイズ!』
>『極真ガールズ!』

実話じゃなくてもいいので“天才VS天才”のハイレベルな戦いを観たいですね~。
羊の皮をかぶった狼なんです~みたいなのでもOKです^^
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